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10月:木枯らしの風に備えて油分で温めるレシピの作り方〜料理編

大きく季節が変化し、冷たい風が吹くことで、実際に人の身体も乾燥し、冷えやすくなり、心も変化が激しくなるvata(ヴァータ)の時季。「季節の変わり目には風邪をひきやすくなるな」とわかっていてもなかなか事前の対処ができない。「どうしても風邪はひいてしまうものだし」と諦めてしまうのはもったいないです。

今月は暮らし編で今一度「vata」とは何か、その性質や正常な時の働きについて振り返りました。

生活習慣やセルフケアも忘れないで欲しいですが、疲れやすく・冷えやすく・不安定になりやすいvataの身体は食事面で気をつけると養生しやすくなります。今月の料理編ではそんなvataケアの食事のレシピをお伝えします。

「温性で消化がしやすく、油分がある」食事がvataケア

性質と逆のことをするのが養生になるアーユルヴェーダ。vata(ヴァータ)は乾燥し冷えやすく、排便も乾燥性便秘になりやすいので「温まり油分があって、消化しやすい」ことがポイントです。

・ちょっと喉が痛いな
・肌がカサカサになってきたな
・眠りが浅くなってきたな
・疲れやすいな
と気づくことがあればvata悪化のサイン
です。気づいた時点で次の食事は「温まり油分があって、消化しやすいもの」に変えるだけで養生になります。それから「なんとなく食べたらホッとして安心しそうだな〜」と思うものを選択するのも大切。

疲れやすくなってる時は心も弱ってる時です。
食欲モリモリで元気になりそう!というよりは、ホッとしそうだなと思うものを選択しましょう。日頃から「自分にとって安心する料理といえばこれ」というのを頭にイメージしておくと本当に弱ってる時にも間違えずに選択できるようになります。

末端まで温め、循環させるスパイスを味方につけて

vata(ヴァータ)は3ドーシャの中でも「運搬・伝達」を担当する生理機能。胸部を始め、全部で5つのポジショニングを身体の中でとり、それぞれの方向に正しく動き、呼吸や栄養、老廃物を運ぶ仕事をしています。

暮らし編で「vataの5区分」について詳しく説明しました。
vataが正常に働くことで、酸素や栄養が身体中に行き渡り、月経や老廃物を外に出すことができるのです。

冷えに弱いvataが正しく動くためにも、身体を温め、循環させるよう意識することはとっても大切。そんなvataケアにおすすめのスパイスといえば「シナモン」です。

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シナモンは中医学の生薬で言うところの「肉桂」。樹木の木肌部分が薬効成分です。シナモンは採れた土地・品質・木肌のどの部分を使うかで違いがあります。

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テキストでのお話と、料理のレモンストデーションの動画(*動画は2020年4月以降)の両方があって、見ながら実際に食事を作って楽しめるところがポイント。

eatreat.で月に1度開催する料理教室のオンライン版。「胃腸を休めるレシピの作り方」などテーマに沿って生活と食事のレシピを動画付きでお…

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