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3月:変化を楽しみ、安定した心を作るレシピの作り方〜暮らし編

年度末。いつもに比べたら変化の少ない春になるのかな、と思いきや一都三県の緊急事態宣言が解除されると同時に、1年近く自宅でリモートワークをしていた方々が急に出社を命じられるケースが増えているようです。

ただでさえ異動や引っ越しなどが多くなるこの時期に、元通りではないけれど、それに近い働き方を工夫しなければならないと、これは大きな変化になりそうだなとお客様からお話を聞いていて思いました。

この「変化」というのは、私たちの身体の健康に大きな影響を与えるとアーユルヴェーダでは考えられています。生活の変化はもちろん、気候の変化も同様のため、季節がダイナミックに変わるタイミング(春から夏、秋から冬より、冬から春、夏から秋の方がより一層)にはその変化についていけず、身体に不調が出る方が増えます。

そのため、普段よりも身体のセルフケアをした方が良いのはもちろん、身体と繋がる心のケアも大切になります。
今回は、心の健康バランスも交えながら、安定を保つ暮らしのレシピをお伝えしていきます。

心はどこにいる?心臓とこころの性質の関係性

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心の赴くままに
心に寄り添って
心が乱れる
色々な日本語がありますが「心」は身体のどこにあると考えていますか?

答えようとする人の多くが、心臓のあたりに手を当てますね。
私も同じです。

一方、アーユルヴェーダでは、命あるもの全てが持っている生命エネルギーのことを「vata(移動、伝達)」「pitta(消化・変換)」「kapha(維持・固定)」の3種と定義づけていますが、これら3つは身体のあちこちで重要な働きをするドラゴンボールの金の玉のようなものだと思ってください。
vata、pitta、kaphaの親玉はそれぞれ「俺のメインポジション」にいるのですが、彼らの子分というのが身体のさまざまな場所に配置されています。

心臓を「俺のメインポジション」とするのはkapha。その中でも「アヴァランパカ・カパ」という種類で、胸部に依存し、腰部を支え、自らの力および食の力によって心臓を支える働きをするカパです。

心臓というのは停止したら人の命が止まるとても大切な器官。そこに維持・固定の役割を担当するkaphaの親玉を配置させているのです。そして、そのkaphaが「これは栄養だ!」と抱き留めた大切なものにpittaが自己意識を与え、vataのポンプの力で血液に乗せて身体の隅々まで届けることができて、私たちは初めて生きて行くことができます。これだけでもなんとダイナミックな話。安定してそのポンプが動いて欲しいものです。

胸のあたりに手を当てて「ここに心がある」と思う私たちは、このように安定して動くことで命を支えてくれる心の臓に、その働きを乱すような、揺れやすい「心」があることを感じ取っているのです。

実はその心が揺れやすいのは、心にも身体のドーシャ「vata/pitta/kapha」と同じように3種類の性質があるからとアーユルヴェーダでは伝えています。

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テキストでのお話と、料理のレモンストデーションの動画(*動画は2020年4月以降)の両方があって、見ながら実際に食事を作って楽しめるところがポイント。

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