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EATALK MASKができるまで

 どうも、EATALK MASKのミムコです。

 今回、ある方にアドバイスをいただき、メイキングストーリーを書いてみようと思いました。さらりと読んでいっていただけると嬉しいです。

EATALK MASKってなに?

 簡単に言うと、B5サイズの紙を折って作るマスクケースです。こんなの。

 知ってるよ〜、という方、ありがとうございます! ここからが誕生秘話になります。

アイデアが生まれたきっかけ

 このアイテムを思い付いたのは、1回目の緊急事態宣言明け。久しぶりに友人からランチのお誘いがあった時でした。
 マスクを取りっぱなしは気が引けるし、話す時にいちいちマスクをつけるのも、相手がやらない場合はやりにくい...。うーん。仰々しい感じがしない、食事中に手軽に使える、簡易マスクが作れないかなぁ...と思い、約束当日の朝に画用紙でササっと作って、カバンにポイっと入れて行ったのでした。

その時のEATALK MASKはこんな感じ。

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 画用紙を半円に切って、半分に折っただけのもの。形の発想は、扇子が元になっています。まだ、マスクケースじゃなかったんです。

 お気付きの方もいるかもしれませんが、「EATALK MASK」という名前、「EAT(食べる)しながらTALK(話す)する為のMASK」という意味なんですね。

 友人たちにはわりと好評だったこのマスク。しかし、「自分がお金を出して買うかと言われたら、買わないかも。お店に置いてあったら使いたい。」との意見が大半。なるほど、と思いました。この意見から、飲食店向けマスクとして企画していくことになります。


ロゴができました

 友人たちに話を聞くなか、手伝ってもいいよ、と言ってくれる人が現れました。彼女はデザイナーさんです。その時は、ちょっとした仕事になるかも? という欲があったので、一緒にやってみようかと、制作をスタートしたのでした。
 まずはやっぱりロゴでしょ、ということで。私の適当なラフから、デザイナーの彼女が、今のロゴを作ってくれました。

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これが、こうなりました。

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マスクケースに進化したぞ

 まず、飲食店を経営している友人に声を掛けてみました。ノリの良い彼女は、すぐに「やろう!」と言ってくれて。これがEATALK MASKのデビューとなったのです。

 この時に印刷費の壁にブチ当たります。そもそも消耗品なので、コストは安ければ安いほど良い。でも、私が最初に考えた半円の形は型抜きが必要なので、すごく高くなってしまうんです。定型の紙でどうにか作れないか?

 まず、ポストカードサイズで作れないかな? と、考えたのがこちら。

 今の形に近くなってきましたね。「いかにも」ポストカード感を避けるべく、角を折った形にしています。飛沫軽減にもなるかな、と。
 ここから発展して......さらに安く! マスクも入れちゃう? みたいにデザインを発展していき、B5サイズの用紙を折って作る形が出来上がりました。飲食店としてもマスクケースになる方が便利だという意見も大きかったです。

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 実はこのすぐ後に、兵庫県の「うちわ会食」案の炎上&撤回などがあり、口元を完全に覆わないものはダメだ! みたいな空気ができてしまい、「飲食用マスク」自体が微妙な存在になってしまったんですよ。
 この時にマスクケースとしても使えるデザインにしていなければ、すぐにやめていたかもしれないですね。


面白いことが生まれればいいか


 最初のEATALK MASKの納品が済み、評判も上々だよ〜、という声を嬉しく聞いた矢先、友人のお店は休業を余儀なくされます。先が見えない時短営業、酒類提供禁止で飲食店がどんどん元気がなくなっていってしまうんですね。こうなると、飲食店に営業をかけることがかなり難しくなってきてしまって。せっかくはじめてみたものの、どうしようかなぁ...と悩みました。

 そこで、誰もがダウンロードして印刷できる、紙製マスクケースという方法を考えます。そうなると、問題になってくるのはビジュアルデザインで。
 私の本業はイラストレーター なので、とりあえず色々なデザインを作ってアップしてみようかな、とダウンロードデータを作り出します。

 でも、イラストを入れるだけじゃそんなに面白くないんですよ。百均でそこそこデザインのプラ製マスクケースが買えるのに、イラストだけじゃ勝てないな、と。

 ここから、「読める」という価値を追加したいと考えるようになります。

 もう、このあたりまでくると、最初の「ちょっとした仕事になるかも?」は諦めて、「面白いことが生まれればいいか」に変わってきていました。
 今でも完全に諦めているわけではありませんが、正直なところ、同じ時間を使うなら絵を描く方が断然お金になるし、手間も少ないので。これは仕事として考えない方がいいなぁ、という感じです。でもきっと、こういうことが大事なんだよな、と思う今日この頃。

 手伝うと言ってくれたデザイナーさんには、申し訳なくて......。こちらでもらったサポート分や、たまたまもらえた有料案件の制作料をそっと渡して、今は私の個人的な活動として、制作を続けています。何か面白いこと起きないかなー、と思って。もし。面白いことがどんどん大きくなって、お金が入るようになることがあれば、またお手伝いをお願いしたいな、という気持ちは片隅にとってありますが。笑


マスク文庫、生まれる


 「読む」という価値を追加したい。そう考えてから、小説みたいなデザインだったら面白いじゃん! と思いつくまではすぐでした。本、好きなので。

 では、肝心の小説はどうする? 自分で書いてみる? いやいやいやいや。探そう! ショートショートを書いている人を! 読みやすくて、万人に愛される感じの文章を書く人を! そして、優しそうな人を! そう思い、noteやTwitterを彷徨いはじめます。

 そこで発見したのが、我らが小牧幸助さんです。

 私の、かなり恐る恐るな提案に優しく迅速に応えてくれた小牧さん。感謝してもしきれない、小牧さん。
 そして、生まれたのが、マスク文庫第1号「コーヒーは夜に見えるか」です。

 ここから、マスク文庫の冒険がはじまります。
 何となく面白いことができないか、とふんわり考えていた私が、小説書きたちの世界に足を踏み入れ、イラストとデザインをコミュケーションツールとして、SNSの海に漕ぎ出す、そんなお話がはじまったのです。


 長くなってしまったので、「マスク文庫の冒険」はまた次の記事で.......ここまで、お読みいただき、ありがとうございました!


つづく!

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