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トレーニングを始めるぞ! の前に知っておいてほしいストレッチングの知識

easybusy1523です。
この記事を読みにきて頂き感謝します。

先日開始したトレーニングの豆知識シリーズの第2回目です。
今回はトレーニングや競技の練習で一番最初に行うウォーミングアップの代表、ストレッチングについての豆知識(というより基礎知識)を紹介していきます。

そもそもトレーニング前にはウォーミングアップが必要な理由を説明します

ごく稀にいるメチャクチャ超人的な身体能力を持っている人を除けば、いきなり100%フルスロットルで運動するとすぐに何らかの故障をしてしまいます。
子供の運動会に参加して怪我をしてしまうパパさんがある意味良い例です。
そのため、多くの人にとってトレーニング前にウォーミングアップを行うことは理にかなったことと言えます。
ジムに通ってトレーニングされている方であれば入会後に受けるオリエンテーションで、トレーニングの前後にウォーミングアップとクールダウンを行いましょうと教わったかと思います。
また、学校で体育の授業においても準備運動をしてから本格的な運動という流れであったと思われます。
このように何かしらの形で運動前の準備についてレクチャーを受けた方には運動前のウォーミングアップは一般常識とされていると思います。
でももしこれから何かしらのトレーニングや運動を始めようと思っているけど、これまでジムに入会したことがなく、学校の体育のことも覚えていないという方がいらっしゃいましたら、まず初めにウォーミングアップを行うことを最低限の決定事項として下さい。

ストレッチングはウォーミングアップの代表的なルーティーン

ウォーミングアップをする際、ストレッチングをルーティーンとして行なっている方は多いです。
それは様々な媒体や現場指導でもそのように行うことが一般常識化されていることが理由です。
このこと自体には問題ないのですが、その後のトレーニングや競技内容によって行うべきストレッチングの種類が違ってくることを知らない人がまだまだ多いのが実情です。
トップレベルのアスリートや好奇心旺盛なトレーニーは既に取り組んでいることなのですが、その後に行うトレーニングや競技の練習内容が違うのであれば、その内容に適したストレッチング方法を選択しなければならないのです。

ストレッチングには静的と動的がある

まずストレッチング方法を選択する前にストレッチングには静的と動的の2つの種類があることを理解して頂きたいです。
20年位前の常識ではストレッチング=柔軟体操でした。
いわゆる静かにじっくり各筋肉や腱を反動をつけづに伸ばすという方法です。
学校の授業で反動をつけて伸ばそうものなら『怪我するぞ』と怒られたものです。
しかしながら近年は先に述べた反動をつけない方法を静的ストレッチング、反動をつけた方法を動的ストレッチングと呼び、どちらも正しいストレッチング方法として確立されています。
そしてこの静的ストレッチングと動的ストレッチングのどちらを行うことがその後のトレーニングや練習のウォーミングアップに適しているのかを判断しないと怪我やパフォーマンスの低下に繋がってしまいます。
その理由は同じストレッチングという名がつきながら、静的と動的では行った後の筋肉への作用が全く異なるからです。

静的ストレッチングを行った後には筋出力が低下する

静的ストレッチングを行った後の筋肉は過剰な収縮が緩まった状態となります。
前屈運動をした時がわかりやすいかと思います。
最初に前屈を始めた時よりも前屈した状態を数十秒キープすることを2、3回繰り返した後にもう一度前屈した時の方が体が柔らかくなっていることを感じられると思います。
この状態が過剰な収縮が緩まった状態となります。
この点だけを見ると体が柔らかくなるのだから、体の動きが柔らかくなってパフォーマンスが良くなるように思えるかもしれません。
しかしながら筋肉が必要以上に柔らかくなると、本来筋肉が持っている力を発揮できないことが10年近く前の研究から明らかになっています。
ゴムにテンションを与えた状態をイメージするとわかりやすいと思います。
ゴムに全くテンションを与えずだらんだらんにした状態では柔軟さはあるけど、テンションをかけた時のような弾性はありません。
逆にゴムにそこそこのテンションをかけると柔軟さを保ちながら弾性も付随します。
筋肉もこれと同じ現象が起こるのです。

トレーニング内容にあったストレッチングを選択する基準

では、トレーニング内容に合ったストレッチングをどのような基準で選択したら良いかについて説明します。
バレーダンスと陸上競技を例にすると分かりやすいかと思います。
自分の体のみを使ってそれぞれのルールに従ってパフォーマンスを行うという点ではどちらも共通していますが、体の使い方は大きく異なります。
バレーダンスで良い演技を披露するには体の柔軟性としなやかな動きが求められます。
陸上競技は自身の保有する筋力と持久力を最大限に発揮して動くことが求められます。
先に述べた筋肉への作用を必要とされる動きに合わせてみるとバレーダンスが静的、陸上競技が動的と判断できます。
バレーダンスでは柔軟さが重要で筋出力は求められないため、筋肉を緩ませる静的ストレッチングが有効となります。
逆に陸上競技ではどの種目においても筋出力が重要となり必要以上の柔軟さは求められないため、筋肉に弾性を保てる動的ストレッチングが有効となります。

一般的なトレーニングや運動に適しているストレッチングは

ここまで読めばお分かり頂けるかと思いますが、私達のような一般人が趣味や健康のためにトレーニングや運動を行う際にウォーミングアップとして必要になってくるのは動的ストレッチングとなります。
ただ、先に述べたようにバレーダンスやヨガなど体の柔軟性を必要とする種目においては充分な静的ストレッチングを行って下さい。

柔軟性と筋出力が同時について求められる競技には

ラグビーなどの接触を伴う球技、レスリング、柔道のような格闘技やボルダリングは柔軟性と筋出力の両方が求められると思います。
その場合は静的、動的、どちらのストレッチングを行った方が良いのか?
エビデンスは持ち合わせていませんが、ラグビー選手はニュージーランドのチームも日本のチームもウォーミングアップには動的ストレッチングを行っていました。
柔軟性については日頃の静的ストレッチングで高めているようです。

ストレッチとストレッチングって違うの?

ここまで読んで頂いてストレッチングというワードに違和感を感じた方もいらっしゃるかも知れません。
世間ではストレッチという呼び方の方が一般的なので当然だと思います。
ただ、筋を伸す運動の正しい呼び名はストレッチングなのです。

ストレッチングとは筋を伸ばす柔軟体操のことで、ストレッチとは「伸ばす」という意味です。
ストレッチングは、1970年代に柔軟性を高めるための運動として、アメリカのボブ・アンダーソンにより開発されました。身体をリラックスさせたり疲れをとったり、体調を整える等の目的で行われます。

https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/shintai-training/stretching.html

ストレッチングが日本に伝わり普及する段階で当時のトレーナーさんがストレッチを行いましょうと伝えたのにストレッチの部分が切り取られたか、ストレッチングと呼ぶとよりストレッチの方が馴染みやすいと思われたのか。
それほど重要なことではありませんが、このような誤りが一般に普及しているケースが多いので細かいようですがこのシリーズでは都度修正を入れていきます。

今回は以上です。
最後まで読んで下さりありがとうございました。
それではまた!


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