アズマァル

本能をくれ

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  • 祈りなんか捨ててかかってこい

    凝固

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【詩】回路算

黄色い鮫しかすめない海路に潜るよ単三電池で汽車が 二本足のタイムマシンでしか辿り着けない午後で交流試合 サイクロプスだけつけ狙う温暖低気圧軌道線上に聖母子像 電池切れの葉緑素を指導する試験監督が買い忘れたハンカチの蒼 翅音だけを憎む君に焼き付いている三千本の夕陽

    • 【詩】枕な枕

      胡座 おかしら 金 みたい あたし 幽玄 夢幻  な き ぼ く 朗読 ね ギャルソン 三姉妹 街は 金銭 琴線 ば す と あ プラモ KING た てが みの海 彫刻 鳥葬 蝶の舞 巣立 さかさ 化学の 電車 だけ さ  トン トン は し る る な あ、あああ あーーーー 生きる さ ーーーー あ!あああ 不 らち だね ほら 魔性の ふたり  だよ 指を ささな くちゃ くちゃ くちゃ くちゃだよ ぐちゃぐちゃ だよ 死ぬまで

      • 【詩】先端の素

        お砂糖さん レモンだけでも 食べてって 塩こんさん 鉛玉しか 食べないの 先端さん 鋭角格安角質で センター試験で泣いてたの 先端さんのお父さん 時差ボケおのろけ 競走馬 うまのおはな 尖っている そう どこまでもぉぅ 尖る。尖る。尖る。尖る。尖る。 そして              「とがなくしてしす」 あんなにとがってたのに

        • 【詩】覚めた突然

          突然 歌が生えたら 夢が死んだら 誰も一人になって 洗剤を濡らす 人殺しのような 竜巻の皮被って 生きかけのダンス真似して ゆらゆらゆら ゆらゆらゆら消える 扇風機のゴミを カスのような眼で撫でて ダイダラボッチの指で ぐちゃぐちゃぐちゃ捻じる 答えただけの答で チノパンの袖から燃やして 真剣だから笑って そのまま ままで芽吹く そんな朝が来る そういう朝が来るから 青い弾丸だけで 腹を満たす そんな朝に覚める そんな日に暮れる

        【詩】回路算

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        • 祈りなんか捨ててかかってこい
          32本

        記事

          【詩】遠い猫

          海の底 丸い灯りに 照らされた 小さな◯の 産声が いつか 水面で搖らぐ わたくしの ふるえる脚を なぐさめた

          【詩】遠い猫

          【詩】凍土

          胸が停止する 常夜灯の消滅する温度 定められた運命の 切れ味を確かめながら カーラジオ 隙間から指す嬌声が 星空の濁流に変わる 街が浮遊する夜 邂逅するはずだった 朝陽に 誓ったのは 永遠の退化 月を蝕む百足のように わたしは 抱き締めていた 湖畔のように 静かな

          【詩】凍土

          【詩】女の夢

          夜だ 水溜りが最果てまで広がっていく そこに女だ 女がいる 白い足が 氷柱のようだ 水面に 突き刺さっている 足元に 月が揺らいでいる 空だ 空の月は 鏡写しの兄弟よりも いくぶんか 上品だ だから、だ だから、女は 死んでしまいたくて たまらない

          【詩】女の夢

          【詩】夜夜夜々

          私はなぜ泣いているのだろうか それは嘘をつく虹 排他的に美しく咲く花火 炎の降り注ぐ大地には慈しむべき愛しい人々がいて、わたしはきっと全てを忘れる もうすでに失くなってしまった球体 ーそれは地球ではないー 私だけが住めるもう一つの惑星、それは夜の帳、闇に溶ける鴉、風を取り込みながら天へ突き抜ける宇宙船… それらはとても小さい、あるいは巨大すぎてその全容を把握しきれないのであろう 私はなんで悲しいのか涙がゆくらりと流れるのか何も知らないし分かろうとしない、ここはアパー

          【詩】夜夜夜々

          【詩】香と夢

          私の戦いは終わることなくえんえんと続く それは まるで大河の流れ あるいは神速のような月日 テニスコートにぶちまけられた翔羽 宝物を知らない明日を捨てる者の死骸 結界を崩壊させてしたり顔の村長が笑う 「私はここにいます」 わたしは・・・・・ おでん屋の屋台にいた そしてドッグフードを3キロ程度 鍋のなかに混ぜ入れた 終身刑だそうだ

          【詩】香と夢

          【詩】同意

          おくら おい おくらめ 暗い部屋で 泣き叫んでるだけの クソ雑魚かい!!! てめえが駆使することを忘れた蒸気機関の肉片に謝罪の意を示すことは人類有史以前の冒険ですか〜!? と呼びかけてみれば辺り一面の桜模様 ぼくの心は真っ平らの置き時計 損得勘定で郵便受けを眺める時間で豆一粒を煮ることができません それは11月30日を目標とする木炭に対する死者への冒涜であることは疑う余地のない偽りであります 「そうですね、とても共感できました 深いですね〜」

          【詩】同意

          【詩】ポニテ 選ばれし者

          選ばれた光のように 定まらず飛んでゆきたいよ 二人が見た嘘の夢 魂もめちゃくちゃで 悲しみもわからなくなるほど 抱きしめてる 焦燥感 蠢いてる 君の髪が 夜のテクスチャの奥で 誰にもバレないように 消えることなんか 認めないから ふたり夜の闇 花火!! 輝いて煙る 静かでしかない 夜なら 機関銃!! かき消してやる

          【詩】ポニテ 選ばれし者

          【詩】再起

          明くる日 小さなバケツをひろって 土を注ぎ 猫の骨をうずめて 小さな棺桶にした 明くる日 棺桶に眼球をうずめ 左手で回しこんで 闇の底に沈めた 明くる日 棺桶を闇から引き上げると なぜか鳴り止んでいたので ゆっくりかんじると 光の粒たちが 足を生やして 逃げ出したのだと やっとわかったので ぼくはゆっくりと 余りの眼球を 引きちぎり 叩きつけ 踏み潰し 食べやすくして 棺桶のような バケツにうずめた 浄化された闇は 静かに笑って もぐもぐと 咀嚼をはじめた その日か

          【詩】再起

          「詩」 自己討論

          序 退屈な 海に浮かぶドレインスパイキー 明滅する惑星に吠えるな 彼らの終末は その行方は 彼らも知らない、誰も だれだって おのれを知らない 1 最近、寒くなってきましたね 北風に 切られる ああ 冬の星がたくさん消える 今日から明日の夢をみてる みたけど虚しいよ 虚しくない!! 虚しくない!! 灯る どうして・、? あ〜 暗いなぁ くらいくらい こんなに暗いのか マルビタのケースの中って 栄養素に溺れて泡になりてぇよ だからなんだ だか

          「詩」 自己討論

          【小説】初恋(あるいは野原しんのすけの腰痛について)

              ミスタードーナツ西秋葉原店から南側のアパート、そこの52階で彼女は死んだ。その日は丁度クリスマスの1ヶ月後、雪降っててめっちゃ「寒くて冷たくて」服ごと身体を燃やしたくなりそうなほど「寒くて冷たくて」やばげやばげな夜だった。  花火、あんまりにもあんまりだったので、私は彼女に花火を見せようとした。「冬に花火は売ってない」大人気マンガ『ドラえもん』でも、のび太のおばあちゃんが涙ながらに訴えていたこの不変の真理に挑んでやりたかった。冬にでっけえでっけえ花火を打ち上げて、中国

          【小説】初恋(あるいは野原しんのすけの腰痛について)

          今晩【詩】

          きょうは暗いので静かにとうもろこしを食べました。 とても とても美味しかった ぷつぷつと一つ一つの種が弾け溢れ踊り それはまさに賑やかなスイミングスクールの ようで、 今晩 私は鉛のように 沈ん だ

          今晩【詩】

          【詩】星の消滅

          わたしたちの一日が死んでいくように終わり かつてタマシイと呼ばれていた空白が 明滅し果てる星の一生を想う 誰かが夏の終わりに語り忘れたであろう 物語を十字架に吊るす 9月の終わり タイムマシンよ てんとう虫に飽きられる前に腐りたまえ 君に居場所はない だから… 消えていただけないでしょうか…

          【詩】星の消滅