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男を泣かせる憎い奴

全てではないが、多くの男達はアクション映画が大好きだ。
幼かった頃は、内容がなくても単純に「ドンパチ!」や「アチョー!」「〇〇マン、キック!」てな具合で、派手であればそれで良かった。

しかしある程度、歳を重ねるとそうはいかない。
内容が乏しい映画では満足はできない。
やはり、胸が締め付けられそうな感動と希望を与えてくれないと簡単には英雄を称賛する訳にはいかない。

物心がついて最も影響を受けた作品は「ロッキー」だろう。
そもそも「ロッキー」はアクション映画ではないが、男のハートを鷲掴みにする点を考慮すると、哀愁系アクション映画かも知れない。

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何が素晴らしいかというと、何事にも単純に諦めない点だ。
主人公と脚本を担当したシルベスター・スタローン自身も、役者としては最初からは目立つ存在ではなかった。
有名な話だが、役に恵まれずポルノ映画や用心棒といった、日銭を稼ぎつつも、くすぶった生活を送っていた。

ある時スターロンは、これも有名派な話だが、ボクサーのモハメド・アリとチャック・ウェプナーが対戦する試合を観覧していた。
当時は向かう所敵なしだったモハメド・アリが勝利して当然という空気が会場を包んでいた。
しかし、予想を大きく裏切ったのだ。
ウェプナーのパンチがアリの脇腹を叩く。
するとアリは床に沈みダウンしてしまう。
結果的にアリは勝利をしたものの、大きな課題を残した試合内容だった。
この光景を直で見ていたスタローンは、わずか三日で脚本を書き上げるとプロダクションに売り込んだ。

しかし、モハメド・アリの試合の様にそう簡単には行かないのが世の常だ。
脚本は中々スムーズに売り込む事ができなかった。
当時、弟のフランク・スタローンと共にあらゆる所で売り込んだ結果、見事に映像化へと話が進んだ。
こういった経緯があって「ロッキー」が世に広まる。

これは余談だが、スターロンは出産時に顔面の左側の神経を傷つけられ、言語障害となり役者としては致命的なエピソードが残されている。
こういった背景を踏まえると、役者として芽が出るのが遅かったのも頷ける。

だが、全てが悪い方向には進まない。
本来であれば欠点である部分を、スターロンが演じるロッキーをはじめ他の映画で演じた役を長所として生かし、個性派俳優へと進化を遂げる。

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やはり映画「ロッキー」では簡単にリングで勝てない所に勇気を貰った。
全てが簡単に手に入るものなら、誰だって努力をしない。
努力の賜物という言葉が示す様に、人間は勉強し、強くなるために体を鍛えたり前進する事が骨となり血となるのだから。
だからこそ汗を流し、時には涙が溢れ苦い経験を学び次なる一歩へと開花するものだと、個人的に思う。

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男であれば一度は観た映画なので物語の概要はお判りだろう。
三流ボクサーが一流ボクサーに挑む様もさる事ながら、物語の核を握るエイドリアンとの出逢いと慎ましくも、手を取り合い試合に向かう姿はまさに男泣きする映画に相応しいものだ。

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結局「ロッキー」はシリーズとなり1〜5とファイナルの計6作品を世に送り出した。

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その後、邦題「クリード チャンプを継ぐ男」としてロッキーはかつてのライバルでもある、親友の息子アドニス・ジョンソンをチャンプにしようと共に試合に挑む。

で、ロッキーは恩師ミッキーの後を追う様に、ジョンソンの手となり足となりセコンドに立つ。
そういえば、「ロッキー」についてすんげえうるせえ人と言えば、玉袋筋太郎先生だろう♪

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因みに玉袋筋太郎先生は、たけし軍団の中で唯一スカウトされた実力派である。しかも、高校卒業後、就職先が決まっていたのに対し、北野武大先生が『面倒を見るからうちに来い』と口説いたというエピソードが残っている。改めて考えると、玉袋筋太郎伝声はたけし軍団のエリートと称しても過言ではなかろう。

いやぁ、それにしても久しぶりにまた観たくなったよ☆

そんでもって、またも男泣きするのだろうなぁ…

わーお!

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