見出し画像

100年の眠りから覚めて

ええと、ルパンというと、真っ先に三世と答える人が多数だろう。
それだけモンキー・パンチ先生の影響力が偉大であると証明している。
でも、元祖はモーリス・ルブラン原作のアルセーヌ・ルパンだ。
日本では「怪盗ルパン」として有名だろう。
小学生の頃に「ルパン対ホームズ」だったと記憶しているが、怪盗と名探偵の対決ものの書籍もあったけかなー。

で、で、今回は本家本元のアルセーヌ・ルパンについてあれやこれやと語りたい。

画像1

フランス本国では2004年に公開し、日本では一年遅れて2005年に公開された邦題「ルパン」はルパン生誕100年を記念して製作された作品だ。
ここで一つ疑問…
つうのは、ライバルのシャーロック・ホームズは多くのリメイク作品が存在する中、どうしてルパンは今までなかったのだろうか?

以前に映画通の知人から聞いた内容だが、実は実話でこれまでアルセーヌ・ルパンの映像化ができなかった背景には、長年 映画化権を握っていた人物がなかなか手放さなかったからだ。
理由として挙げられるのは、その人物とは俳優のスティーブ・マックイーンだったそうな。
これまで手放さなかった明確な理由は定かではないが、情報筋によると本人がいずれ演じたかったから権利を握っていたと推測する。
スティーブ・マックイーンとモーリス・ルブランはご健在ではないので真相は藪の中なモンで芥川龍之介だが、これまで映像化されていない事を考慮すると一理あると頷ける。

肝心な映画の内容だが、アルセーヌ・ルパンを演じるのはロマン.デュリス。

画像2

個人的に原作に相応しいと思う。
そして幼馴染であり、後に結婚する相手のクラリス・ド・ドルー=スピーズを演じるのはエヴァ・グリーンだ。

画像3

しかも、幼いアルセーヌを怪盗に仕込んだのが父親である。
更に父親はボクシングを教え、盗みに関する教えを伝える。
「いいか、相手の注意をそらす事だ。そうすれば絶対に捕まらない」と。

更に根深い内容なのが、スピーズ家の王妃の首飾りを盗むように命じられる。
その後、父親は強盗容疑で憲兵隊に追われると、海岸付近で惨殺死体として発見され埋葬される。

青年になったアルセーヌは父親の教えを守り怪盗として頭角を表す。

画像4

あらゆる財宝を探し求めたアルセーヌの目に、ジョセフィーヌことカリオストロ伯爵夫人を演じるクリスティン=スコット・トーマスの妖艶な姿に魅了されると、アルセーヌはジョセフィーヌの毒牙に嵌まる。

画像5

さて、またも実は実話でジョセフィーヌの毒牙に嵌まるのはアルセーヌだけではなかった。
なんと、死んだはずの父親もジョセフィーヌの毒牙に…

まぁ、ここから先は観てのお楽しみとして、100年の眠りから覚めたアルセーヌ・ルパンは想像以上に良かった。
これは当時の記憶を紐解いた事だが、この映画の為にカルティエが約二億円の宝石を小道具として協力したそうだ。
眩いばかりの宝石はそういえばどれも輝かしかったよな。
ピカー☆

そうそう、仮にスティーブ・マックイーンがアルセーヌ・ルパンを演じる事が実現していたら、どの様な演出で我々を魅了したのだろうか。

因みに、ケビン・コスナーとホイットニー・ヒューストン共演の大ヒット作品「ボディーガード」は、フランクファーマーを演じたケビン・コスナーはスティーブ・マックイーンをイメージして演じていたらしい。
だからなのか、髪型がマックイーン風の七三だったのだろう。

これも余談だが、六代目ジェームズ・ボンドを演じたダニエル・クレイグも記念すべきイアン・フレミング原作「カジノロワイヤル」に出演する際、スティーブ・マックイーンを意識して演じたらしい。
だからケビン・コスナーと同様、七三だったのだろう。

そう考えるとスティーブ・マックイーンも多大な影響を与えた俳優だと痛感する。
今後スティーブ・マックイーン生誕100周年という企画が存在するならば、誰がマックイーンを演じるのかも実物(みもの)だ☆

「いや〜、映画って本当に良いものですね〜♪」

画像6

by 水野晴郎

そりゃ〜、ないぜぇ…は〜るおちゃ〜ん〜♪ (山田康雄風に)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?