痛み
夢を見た。
あまりにも鮮明で、何もかもが生々しく、痛みが体を貫いて、目が覚めた。
もう、忘れたと思っていた。
もう、何の感情も抱いていないと思っていた。
自分を裏切るように、恋心は晩夏に見事に咲き乱れて、目覚めても数時間、呆然としていた。
あの言葉。
あの手の温もり。
記憶通り、古いフィルムを見るような、あなたの姿を脳裏で辿り続けた。
出会った頃、聴いた歌を思い出した。
私はあなたの夢に出ることはあるのだろうか?
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