みんな、やせることに失敗している
一昨日、自己肯定感ダイエットという本を読んだ。
内容は、可もなく不可もなく。
特別、目新しいことも書いてあるようには感じなかった。
最後に、この方法でこんなに痩せました!って人たちが、写真を付きでコメントしていて、雑誌のダイエット食品の広告ページのような胡散草が漂った。
しかし、なんか、既読感がある。
作者も知らない人だし、まあ、本当に珍しいことが書いてあるわけでもないからかな?と思っていたら、30年ほど前に読んだ本のことを思い出した。
摂食障害を扱った本。
過食に焦点を当て、拒食、下剤乱用、激しいトレーニングを浄化と呼ぶ。
まさに過食嘔吐をしていた私は、すがるようにこの本を読んだものだった。
あかるく拒食、ゲンキに過食と並んで、私にはとても必要だった本。
あかるく拒食、ゲンキに過食は無くしてしまったけど。
また、買おうかなあ。リターンズも気にはなってる。
この2冊に共通してるのは、
「過食、拒食が治らなくてもいいんじゃない?」
という視点だった。
仕方ない、それが自分だし、過食してる自分、嘔吐している自分を選択したのも自分じゃない?
そういう本。
まあ、それで自分を許せるわけではないのだけど。
生きづらさを感じる、生真面目な人には読んだ方がいいんじゃないかと思う。
私も、自己肯定感か低く、完璧主義で、スケジュール通りに動きたく、それを外れるとパニックになる。
でも、それも自分じゃない?
こんなふうに思える日もあれば、全然自分が許せずに自傷行為に走る日もある。
人生は目まぐるしい。
一昨日、自己肯定感ダイエットを読んだ後、思いついて、意図的に過食をしてみた。
私はどんな感じでものを食べるのかなって。
チートデーとか、そんな耳障りの良いものじゃなく、過食。
嘔吐はしないと決めて行った。
普段は、きっちり決めたメニューで、朝のうちにあすけんに登録して、足りないものを埋めていく食べ方だったけど、それからはみ出して食べる。
ま、性格上、あすけんには全て登録したけど。
でも、この試みは成功はしなかった。
何を成功と呼ぶのかだけど。
カロリーは取れた。
しかし、普段から、今の自分を気遣った食べ物しか買ってなく、解離性記憶障害の発作で現金を持ち歩かずプリペイドカードにもチャージしてない私が、自由に食べれるものは、貰い物で、北も食べずに、腐ったら捨てるかな、というものしかなかった。
好きでもなんでもない食べ物を、食欲もない状態で食べると、自分がディスポーザー、ただのゴミ箱のような気分が味わえる。
そうして、私はなにが好きだったっけ?と、不思議になる。
多分、お刺身は好き。
だから、お寿司も好き。
お肉は、あんまりサシの入ったような高級品より、赤身の小間切れの法が好き。
でもホルモンは大好き。
ヨーグルトが好き。
果物がすき。
うん。
普段から食べてるよね。
嫌いなもの。
柔らかい、温かいうどん。
生クリームがたっぷりのケーキ。
チョコレートケーキ。
たまに食べる珍味以外の、ただ塩辛いもの。
保温された白米。
ガム、キャンディ。
カボチャ、芋類。
ああ、よかった。
ちゃんと好き嫌いがわかる。
過食してる時は、本当に私は何が好きなんだろうって混乱していたから。
まあ、もちろん次の日は体重は増える。
胃も痛い。
しかも熱まで出た。
発熱していたら通ってる整形にはいけないので、それも休む。
色々覚悟の上で、あえてしたから、特に感慨もなく受け止めた。
自分の適正体重もよく分からなくなってきているし。
標準、なら、一応射程内だし。
もちろん、まだ肉はついてるし、太いし、でっぷりしてるけど、自分の一番の人がもうこれでいいと言うなら、これでもいいんじゃないかな?という気もする。
でもしかし、昔何かで読んだ、
「痩せようという気持ちを失った時、私たちは永遠に何かを失う」
という一節がちらつく。
女であること?
美意識?
向上心?
ここしか覚えておらず、どういう顛末かをもう知る術もないけれど。
今日はすでに普通にいつも通りの食生活を行い、明日から用の、ポタージュや牛乳寒天、発酵あんこだの作る。
健康的で、胃に優しい、添加物の心配のない手作り。
特に野菜はオイシックスのだから、芯や皮も大切に料理する。そこも格別美味しいしね。
熱があるけど、1時間半程度の軽い運動。
本当はこのくらいで毎日収めるのがいいのだろうな。
でも、明日からはまた、通常のトレーニングをするんじゃないかなあ。
植木の手入れをして、資格勉強して、家事。
少し前から気になっていた冷蔵庫の拭き掃除。
そろそろ冬物の大物は洗ったほうがいいかな。使わなくなりそうなものはまとめて置いて、気温と相談しよう。
丁寧な暮らし。
というキャッチコピーは嫌いだけど、そうなってしまう。
みんな、やせることに失敗している、には、こんなきっちりした生活を送る人がより危ういと書いてあるし、私自身もそう思うけど、それしか出来ないんだもの。
無理をしているのかもしれない。
でも、私には「自由になにかを食べる」方が、無理なんだと悟った。
本は、それが間違ってるよと教えてくれるけど。
今は、出来るようにできることだけをする。
そうしよう。
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