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「私を忘れて。もう二度と思い出さないで。私は、忘れたわ。忘れるの、きっと明日」

あとどれだけの時間
立ちすくんでいたら
朝は訪れるのだろう

締め切ったカーテン
その隙間からはもう
朝日が触手を伸ばし
望まない新しい今日
押し出す力に、僕は

なすすべもなく1人
夜を巻き返すように
グラスの酒を飲んだ

欲しいのは今日じゃ
ないんだ僕の欲しい
それは君との輝いた
もう戻らない、それ
いつかの朝日と君の
微笑みとやわらかな
髪と手と、ぬくもり

いつから僕は、君と
知り合ったのだろう

隣にいつもいる君が
当たり前になってた

君が1人で泣いた夜
君が1人で僕を待つ
部屋の小さな灯りも
鬱陶しいと突き放す
押しつけがましいと
君が勝手にやってる
ことだから僕のせい
じゃないなんてそう
あの部屋から去った

僕に残っている物は

この手のグラスの酒
たった、それだけだ

君を探して、探して
やり直したくて僕は
何度夜を駆け巡った

雪解けを待ってた冬
夜桜の舞う凍えた春
熱夢さえ訪れない夏
君の誕生月の近い秋

いないいないいない
君がいないどこにも

この手に残っている
君のからだの熱さも
幻だったのかまさか

手にしたグラスの中
氷がからからと音を
たてて溶けていくよ

君の、思い出の中に
僕はまだいるのかい


自己お題

TM NETWORK
The Point Of Lover's Nightの歌詞を使って

いつから僕は君と知り合った?



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