見出し画像

しくじり社長の旅館奮闘記 Vol.24

倒産寸前を何度も繰り返し、しくじりだらけの人生を少しでも教訓として役立てられたらと思いまして、私が学んだことを配信していきます。皆様のお役に立てたら幸いです!


【教えているか】

以前、料理長をだった者が良く嘆いていた話があります。

それは、大皿に盛った従業員の食事が最後ちょっとだけ残っておいてある、というのです。それを、その料理長は
「なんで、このうちの社員はきれいに片づけないのか!残すなら、小皿に取り分けて大皿を片付けるのが常識だ」
と言っておりました。

また別の時には、
「チェック表で確認しながらチェックをさせてるのに、チェックマークが入っていながらチェックしていないんですよ。考えられないです!」
と言っておりました。

それに対して、質問しました。
「それは伝えたのか?」
「何度も言っています。こんな奴と仕事をしているかと思うと情けなくなります」

この料理長は、とても仕事のできる人でした。この人から見れば、部下は仕事ができないと思います。この人からすれば、ありえないミスです。

この人にまた聞きました。
「何度も、って何回言った?」
「結構言っていますよ」
「何回?」
「えーと、3,4回は言っているんじゃないですかねえ」
「なんだ、100回以上じゃないんだ。あなたが大根のかつら剥きを上手にできるようになるまでに、何本の大根を剥いた?得意なことならまだしも、不得意なことならどうだろう?例えば英語を喋れるようになるために、何時間勉強する?」
料理長は黙ってしまいました。

おそらく、3,4回と言ったのも、盛っていたと思います。おそらく多くても2回。下手をすると1回も指導していなくて、常識として勝手にできるものだと思っている。さらには、そんなことまで俺にさせるのか!と思って、愚痴を言っている。そんなものだったかもしれません。

私は上司の仕事は、部下を出来るようにすることだと教わりました。部下ができないのは、そもそも指導をしていない、または指導が足りていないからだとしたら、一番仕事をさぼっている人は誰でしょう?
その上司かもしれませんね。

面倒を見るというのは、その名の通り、面倒なのです。でも私たちはそれが仕事なのです。イライラせずに、態度に出さずに、この一番の仕事を意気揚々とやっていきたいと思います。


「教育とは流れる水の上に文字を書くような儚いものだ。だが、それを岩壁に刻み込むような真剣さで取り組まなくてはいけない。」

森信三


春蘭の宿さかえやでは、自社で行なっているさまざまな研修を公開講座として、外部にも公開しております。よろしかったら、一緒に学びましょう。
詳しくは、こちらをご覧ください。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
春蘭の宿さかえや
発行責任者  湯本 晴彦
https://e-sakaeya.jp
住所 長野県下高井郡山ノ内町渋温泉
電話番号 0269-33-2531
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?