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図書室

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俳句に関する書籍の紹介だけでなく、事務局長が出逢った書籍の感想などを思いのままに綴る、個人的な図書室です。好みに偏る傾向があります。
運営しているクリエイター

#原作

平野啓一郎『ある男』

石川慶監督✖妻夫木聡✖安藤サクラ✖窪田正孝で映画化され、第46回日本アカデミー賞でも話題と…

三浦しをん『まほろ駅前多田便利軒』『まほろ駅前番外地』『まほろ駅前狂騒曲』

まほろ市の駅前で便利屋を営む多田と、そこに転がり込んできた(高校時代とは別人のように)破…

村上春樹『女のいない男たち』

カンヌ国際映画祭・アカデミー賞・ゴールデングローブ賞・日本アカデミー賞などで話題となった…

津村記久子『君は永遠にそいつらより若い』

津村さんのデビュー作で、第21回太宰治賞を受賞し、昨年、佐久間由衣✖奈緒✖吉野竜平監督で映…

東野圭吾『沈黙のパレード』

ガリレオシリーズ第9弾で、現在公開中で、福山雅治✖柴咲コウ✖北村一輝が再集結と話題の映画…

凪良ゆう『流浪の月』

2020年本屋大賞を受賞し、李相日監督✖広瀬すず✖松坂桃李で映画化された話題作です 世間から…

辻村深月『朝が来る』

永作博美✖井浦新✖蒔田彩珠✖河瀨直美監督の映画『朝が来る』を観て、どうしても読みたくなっていた原作本でしたが、やっと手に取りました。 長く辛い不妊治療の末、自分たちの子を産めずに「特別養子縁組」という手段を選んだ栗原清和・佐都子夫婦と、中学生で妊娠し、断腸の思いで子供を手放すことになった幼い母ひかりの物語で、出産を機に歯車が狂ってしまったひかりの六年間の人生も織り込まれていきます。 (図らずも、また家族の形を探ろうとする物語を手にしていたことに驚きました。) 「特別養子縁

瀬尾まいこ『そしてバトンは渡された』

2019年本屋大賞受賞作で、2021年文庫本年間ベストセラー第1位、そして、永野芽郁✖田中圭✖石…

井上靖『本覚坊遺文』

前回の『利休にたずねよ』の利休が魅力的だったので、思わず引き続き利休関連の書籍を手にとっ…

山本兼一『利休にたずねよ』

第140回直木賞受賞作で、2013年に、田中光敏監督✖市川海老蔵で映画化もされた作品です。率直…

中脇初枝『きみはいい子』

第28回坪田譲治文学賞を受賞し、2013年本屋大賞第4位ともなった、同じ町の同じ雨の日の午後を…

有川浩『空飛ぶ広報室』

ダ・ヴィンチの「ブック・オブ・ザ・イヤー2012」小説部門第1位、第148回直木賞の候補作とも…

横山秀夫『64』

『64』は、2012年「週刊文春ミステリーベスト10」第1位、13年「このミステリーがすごい!」…

瀬戸内寂聴『夏の終り』

瀬戸内寂聴さんの初めての私小説『夏の終り』。「あふれるもの」「夏の終り」「みれん」「花冷え」「雉子」の連作5篇で、2篇目の「夏の終り」は女流文学賞を受賞しています。昭和38年に瀬戸内晴美名義で発表された小説集で、どの作品も、8年間続いた妻子ある不遇な作家との生活、夫と娘を捨て身を崩す生活を始めるきっかけとなった年下の男との恋と再会と別れ、という作者の実体験が元となっています。 前半の4篇は、染織家の主人公知子と、知子と妻の間を規則正しく往復する作家慎吾、再会するかつての恋人