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25歳、友達をつくる

容姿について言及しています。嫌な気持ちにさせてしまうかもしれません。気分を害する可能性がある方はご遠慮下さい。

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「私、可愛い子しか友達いないんですよね。」

え?どういうこと???
私は2ヶ月ぶりに行った美容院で脳味噌をフル回転させながら必死に会話の流れに追いつこうとした。その美容院にはかれこれ4年ほど浮気もせずに通い続けている。
衝撃的な発言をした彼女は私の担当をしてくれていて、オシャレで醸し出される雰囲気も相まってとても魅力的な人である。

あ〜、美容師だからそりゃー周りも可愛い子ですよね。分かります。はいはい。可愛い子の友達は可愛いに決まってるじゃん?

彼女は言った。
「子供の頃、母親に言われたんですよ。可愛い・格好良い子とだけ友達になりなさいって。」

はいー!?何たる教育方針。普通そんな事言わなくない?ヤバい教育法。顔で選ぶとか思想強。そんな人と初めて会ったよ、私。

「やばいですよね。」と彼女は笑いながら言った。
「自分でもちゃんとヤバいって分かってますよ。でも意識せずとも脳の奥底にずっとあるんでしょうね、その言葉が。結果的に私、可愛い子しか友達いないんですよね。」

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(勘違いが生まれないように説明させてもらうと、私は容姿は相手を不快にさせない程度の清潔感があれば良いと思っている。直接話したわけではないのであくまで私の想像だが、今の彼女もそう思っているのだと思う。彼女と彼女の母親は親しいようだし、我が子を思うあまり出たセリフなのかネタなのか。ネタならセンス無いなと思いつつ、そんな事は今回私が話したいことでは無いので、サラッと流して続きを読んで欲しい。)

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私はこの話を聞いて面白いと思った。
学生の頃だったらそうは思えなかったと思う。
冒頭のとんでもない発言にドン引きし、ヤバい子レッテルを心の中で密かに貼って決して近づかないようにしたと思う。私の周りに過激な発言をする友達はあまりいない。

この子の見ている世界に興味が湧いた。
一周回って斬新。驚きと戸惑い。そんなこと言っちゃうその子の母親にも、ヤバいと分かって話をしてくれたその子にも。
周りから見て変だし、常識や道徳が無いと思われる可能性があることを理解した上で教えてくれた。

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直感的に友達になりたいと思った。
内容の良し悪しは置いておくが、そこまでぶっちゃけて言ってくれたことが私は嬉しかった。
でも、どうしたら年下の店員さんと仲良くなれるんだ?ナンパした経験なんかないのだけれど。
参った私は直球勝負に出た。
「ご飯行こうよ!」
LINEもInstagramも交換してご飯に行き、しっかり友達になれてしまった。驚き 。
25歳にしてこんな友達の作り方があるんだと初めて知った。

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ちなみに私の容姿は世間一般的に見ても可愛いとは言い難い。
だがしかし、25年間共にし愛着の湧いているこの顔を変える気は無い。
なのでなんとかオプション(メイクや服)で可愛らしいに近づこうと日々頑張っている。
どうして仲良くしてくれたんだろう。そんな疑問が湧くが、総じて全てはタイミングだったと結論づけることにした。
学生時代だったらきっとお互い仲良くはなれなかったと思う。

「今」だからこそなのだろう。

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ちょっと不思議だね。面白いね!
色々な考えがあることを知って、
私のいる世界と誰かのいる世界の境界線が
じわじわと溶けて 。


2023年も素敵な出会いがあるといいな!

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