松原栄太郎

私自身が中高生時代をすごした70年代に関連した記事を不定期で掲載していきたいと思います…

松原栄太郎

私自身が中高生時代をすごした70年代に関連した記事を不定期で掲載していきたいと思います。お楽しみいただければ嬉しいです。

最近の記事

昭和30年代男 日本経済を愚痴る(10) ※最終回

前回記事を公開してからも日本経済に対して愚痴りたいことは次から次へと湧いてきましたが、あまりネガティブなことをダラダラと書き連ねていても良いことは無かろうと思い直し、敢えて記事を追加することなく折を見て削除するつもりでおりました。しかしながら(8)において犯罪組織罪務省様より貴重なコメントをいただきましたので、本稿の最終回として、私の愚痴の裏返しとも言うべき、日本経済にこうあって欲しい、こうあって欲しかった、という理想を書きます。 本稿の趣旨すなわち私の愚痴を平たく申せば、日

    • 昭和30年代男 日本経済を愚痴る(9)

       私の目が黒いうち・・・というのは、あと20年ぐらいです。よく人生100年時代とか言われますが、男性の平均寿命は81歳ですから、そんなものです。  平均寿命は過去年々伸びていましたが、令和になってからピークをつけ、その後は2年続けて減少しています。この先、再び伸びる可能性もありますが、平均寿命で90歳から100歳に近づく・・・ってなことはないでしょう。今の日本経済は頂上から千尋の谷に落ちたまま、ちょっと登っては落ち、また登って落ち・・・を、30年間くり返しているうちに正規の登

      • 昭和30年代男 日本経済を愚痴る(8)

         昔も今もマスコミは美辞麗句が大好きですが、わが国ニッポンは、経済的には豊かだが生活的には豊かではない・・・という非常に情緒的な感覚に包まれていたように思います。少なくとも私はそんな感覚をいだきながらサラリーマン人生を過ごし、定年という区切りを迎えました。あたりまえですが、人間らしい生活とは何ぞや?・・・と問いかけられれば、なかなか適格に整理して答えるのはむずかしいですよね。  私はどっぷりサラリーマン生活にひたりましたが、若い頃からそれほど大胆な野心をいだくことなく、出世す

        • 昭和30年代男 日本経済を愚痴る(番外コラム)

           2009年10月から定期放送が始まったNHKの人気番組「ブラタモリ」が今年(2024年)3月に終了し、その後継番組として「新・プロジェクトX」が始まりました。この番組、言うまでもなく2000年3月から2005年12月まで放送されていた「プロジェクトX」の第2シーズン的なもので、私は楽しみにしていましたが、東京スカイツリーを扱った第1回目は見逃し、第2回目はビデオに録画して後日視聴しました。  第2回目のテーマは「弱小タッグが世界を変えた ~カメラ付き携帯 反骨の逆転劇~」と

        昭和30年代男 日本経済を愚痴る(10) ※最終回

          昭和30年代男 日本経済を愚痴る(7)

           カナダという国には、どのようなイメージがありますか?  私は広い国土に雄大な自然あふれる豊かな大地を想像します。それは具体的にはカナディアンロッキーの山や湖であったり、あるいはナイアガラの滝のような、日本ではとても目にすることができない壮大な自然の風景であったりします。そしてトロントやバンクーバーのような高層ビルが林立する都会で働く人々ですら、住む家は広く緑豊かな芝生の庭があり、休日には近くの山にハイキングしたり、渓谷でカヤックなどをして、夜は家族そろってバーべーキューをし

          昭和30年代男 日本経済を愚痴る(7)

          昭和30年代男 日本経済を愚痴る(6)

           私の知人に、もう30年ほどカナダで暮らしている同年代の日本人がいます。知人と言っても直接会ったことも話したこともない間接的な知人ですが、その方は大学卒業後大手メーカーに勤務していて、ちょうど1990年代前半の30歳代に社命によりカナダへ赴任しました。普通であれば数年のカナダ勤務ののちに再び社命により帰国の運びとなるわけでしたが、その方は帰国を拒んで大手メーカーをいったん退職したのち、同じ会社の現地採用社員としてカナダで働きつづけています。海外赴任時にはすでに奥様もお子様もい

          昭和30年代男 日本経済を愚痴る(6)

          昭和30年代男 日本経済を愚痴る(5)

           私はアメリカに住んだこともなければ一次資料を読む英語力があるわけではありませんので、マイクロソフト365のコパイロットに訊ねてみました。 【質問】 2023年におけるアメリカ人の平均賃金 【回答】 アメリカでは、2023年2月時点での平均時給は約29.71ドル(日本円換算で約4500円)です。これは、1日7時間労働の週休2日での月収に換算すると、約70万円に相当します。アメリカの平均時給は10年前の約24ドル(現在の為替相場換算で約3200円)から4割ほど上昇しています。一

          昭和30年代男 日本経済を愚痴る(5)

          昭和30年代男 日本経済を愚痴る(4)

           私がこれまでの学生生活からサラリーマン生活の間に知り合った友人、同僚たちの中には「勝ち組」と呼べるような人もいます。大学時代の友人の中には東証上場企業に就職して重役になった人がいますし、転職後に入った会社で大出世した人もいれば、それほど出世しなくても会社が大化けしてホクホクになった人もいます。  私は・・・と言えば、会社に残ろうが転職しようが、おそらく大出世はしなかったでしょう。1990年代から約30年在職していれば年功序列でそれらしい肩書はついたかもしれませんが、重役には

          昭和30年代男 日本経済を愚痴る(4)

          昭和30年代男 日本経済を愚痴る(3)

           いや、1990年代以降の日本で経済成長、景気拡大を真剣に求めていなかったなどという風潮なんて感じたことなどない!・・・と、お考えの方も多いかもしれません。  でも、バブル景気を親の仇のように退治しまくった「平成の鬼平」こと三重野日銀総裁(当時)の政策に喝采を送っていませんでしたか?  大蔵省(当時)の不動産融資に対する総量規制はいつまでも続けるべきだと思っていませんでしたか?  住宅金融専門会社・・・略して住専の不良債権処理に6850億円の公的資金を注入することに大反対しま

          昭和30年代男 日本経済を愚痴る(3)

          昭和30年代男 日本経済を愚痴る(2)

           生まれて初めての海外旅行で訪れたシンガポールは、当時から清潔で近代的な都市国家であり、基本的に輸入品に関税をかけない自由貿易港(フリーポート)として多くの日本人観光客を魅了していました。  それでも旅行会社が仕立てた観光バスは名所を訪れるよりもバック、時計、宝飾品などを扱う土産物屋に多く立ち寄り、店に入るや怪しげな日本語のセールストークが雨あられと降り注ぐという発展途上国的商法がまかり通っていたものです。自動車は旧式の日本車が多く、バスもトラックも日本ではほとんど見かけない

          昭和30年代男 日本経済を愚痴る(2)

          昭和30年代男 日本経済を愚痴る(1)

           日銀がゼロ金利解除を決めてから一夜明けた3月20日春分の日、朝日が燦々と輝く青空とは対照的に、私の心はどんより厚い雲が垂れこめていました。日経平均株価は4万円を超えて平成バブル期をしのぐ高値を更新し、春闘の賃上げ率も5パーセント超とバブル期並みの水準になるという明るいニュースとは裏腹に、「ああ、これでもう、私が生きているうちに日本経済が世界の頂に立つことはないんだなぁ」と思ったからです。  2024年3月19日に日銀から発表された金融政策の枠組み変更については、各種報道によ

          昭和30年代男 日本経済を愚痴る(1)

          松竹1975年「スプーン一杯の幸せ」(その2)

          2021年5月に発表したお題「映画感想文」の記事:松竹1975年「スプーン一杯の幸せ」について、最近面白い記事を読みましたので、「その2」と題して追記します。 面白い記事というのは、こちらです。 初主演映画の企画が正式に発表された桜田淳子に対するインタビュー記事ですが、そのインタビューがなされたのが、おそらく芸能マスコミ向けの製作発表会見があった直後のことだったのでしょう。その発表内容が公開作品とはずいぶん異なっていましたので、その相違点を追ってみようと思います。(文中すべ

          松竹1975年「スプーン一杯の幸せ」(その2)

          今年は連載小説復活!

          皆さま、あけましておめでとうございます。 手をつけたはいいけれど、結局尻しぼみになってしまったnoteの連載小説でしたが、今年は心機一転気持ちを新たに連載小説を復活したいと思っています。 ご支援いただけたら幸いです。 よろしくお願いいたします。 松原栄太郎 #note書き初め

          今年は連載小説復活!

          山口百恵1978年「いい日旅立ち」(お題「#思い出の曲」より)

          「いい日旅立ち」は山口百恵の24枚めのシングルレコードとして 1978年11月21日に発売されています。2021年5月6日放送のNHK総合テレビ「日本人のおなまえ(「ヒット曲の真相直撃SP・第4弾!)」で紹介されるなど、世代を超えて歌いつがれている名曲です。 私はリアルタイムでこの曲を聴いていた世代ですが、初めてこの曲を聴いたとき「ああ、いい曲だなぁ」と感動したものです。この曲は国鉄のキャンペーンソングですので、その後しばらく時刻表の表紙に「いい日旅立ち」のロゴマークがつい

          山口百恵1978年「いい日旅立ち」(お題「#思い出の曲」より)

          松竹1975年「スプーン一杯の幸せ」(お題「映画感想文」より)

          NHK「あまちゃん」でオマージュされた山口百恵主演「潮騒」(東宝1975年)との対決が話題になったことをご存じですか? 私が「生まれて初めて」「一人で」「映画館に入って」見た映画です。 「スプーン一杯の幸せ」と「潮騒」は、共に1975年のゴールデンウィーク向け作品として4月26日の土曜日に封切られました。 当時の私は桜田淳子(歌手や俳優など著名人の敬称は略します)のファンでした。熱烈な・・・と形容するにはほど遠いものの、桜田淳子の初主演映画はなんとか見たいなと思っていたの

          松竹1975年「スプーン一杯の幸せ」(お題「映画感想文」より)