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筋腫持ちオンナのちっぽけな矜持

経血について、かなり生々しい表現があります。
男性なら、読んでいるだけで貧血を起こしそうになるかもしれません。
閲覧にはくれぐれもご注意ください。

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私と同じような症状で苦しんでいる方と共感しあえたり、近い将来もしかすると似たような症状が出るのではと恐れている予備軍の方への何かしらの参考になったり。

自身は軽い方だったからピンとこなかったという幸運な女性など、誰かにとってほんの少しでも理解が深まるきっかけとなればと思い、思い切って書いてみることにしました。

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10代の頃から経血量が多く、生理痛も強い方だった私は、常に婦人科系の悩みが尽きない体質でした。20代半ばで子宮内膜症の疑いが濃厚と診断されます。(腹腔鏡下手術もしくは開腹手術を受けない限り、確定診断とはならないそうで、それらを受けていない私はあくまでも「疑い」止まり)

西洋医学にも東洋医学にもお世話になり、よもぎ蒸しなどの民間療法もいろいろ試し、改善されていた時期もあったものの、30代半ばで子宮筋腫が見つかりました。ここ数年は、QOLが著しく低下する日も少なくありません。

アラフィフに近づき、「プレ」がつくかどうかはともかく、いわゆる「更年期」に片足か両足を突っ込みつつあるのは間違いない年齢になり、花火大会に例えるならば、フィナーレの定番「ナイアガラの滝」を思わせる、凄まじい出血とのお付き合いが続いています。

ひと月のうち1週間(4分の1)だけでも憂鬱で苦痛なのに。
ここ2~3年、私は普通の人とはこの割合が逆で、ひと月のうち3週間(4分の3)は血まみれで頭痛や腹痛のオマケ付き。

出産経験はないので比較できないのが残念ですが、私の感覚ではゴボゴボ&ヌルッと出てくる血の塊は、まさに様々な生き物を産み落としているかのよう。

思わず、カエル、ヤモリ、セミ、アゲハ蝶、カメムシ、オタマジャクシ等に例えずにはいられなくなるような血の塊と、連日連夜、トイレや浴室で対面しているのです。
サイズ感や形・量について、共感もしくはイメージしてもらえるでしょうか?

これまでで最も酷かったのは、昨年9月のシルバーウィーク。
深夜3時頃にトイレに行こうとした際、出てはいけない内臓が出てこようとしているのではないかとしか思えないほどの違和感で、二足歩行したら床が血で染まりそうな気がしました。
待ったなしでゴボッと排出されたのは、手のひらサイズの小動物のような血の塊

できる限り足を開かず、ミリ単位でわずかな前進を続け、とてつもない時間をかけて、やっとの思いでお風呂場へ。
下半身を洗い流している最中は、サスペンスドラマよりも凄惨な光景かも。
排水口に流れ込む真っ赤な水流は、まるで血の海地獄

やっとこさで完全防備の着替えを済ませ、私は恐怖という名の抱き枕を抱えてベッドに横たわりました。
あの夜の恐怖は、未だに忘れられません。

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半年ほど小康状態が続いてくれていたのですが、ここしばらくでまた恐怖の日々に逆戻り。

当然ながら、いろんな制限をせざるを得なくて、稼働時間も睡眠時間もまちまちな生活です。
それでも、幸いにも在宅で記事作成の仕事を細々と続けられることには、心より感謝しています。

きっと、みんないちいち言わないだけで、ガンバりづらい事情はたくさんあるんですよね。それが傍目にはわからないだろうってことも、たぶんお互い様。

私は、ダメダメで使い物にならない、シャレにならん状態も珍しくないからこそ、せめて「できる時には」とことんやっておきたいのです。

「事情はわかるけど、じゃあ一体いつならできるねん?」と思われるところまで落ちたくはないから。

ただそれだけの、ちっぽけな意地のような矜持だけれど、私を動かす原動力としては、十分なエネルギーなのです。


個人差があることなので、皆が同じになるわけではありませんが、それでも私は、少し下の世代の女性に「アラフィフのQOLを甘く見ないで、元気に活動できる時間を大切にしてほしい」と、声を大にしてお伝えせずにはいられません。

※手術や服薬等、治療方針にかかわるコメントは求めていませんので、悪しからず。

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