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N中等部 1期生として我が子が無事に卒業したので、この一年を振り返る

※この記事は2020年3月時点の内容です。
N中の事や、卒業後のわが子の進路について知りたい方は、こちらのブログも参考にどうぞ→高卒でもCoopカナダ留学


2020年3月、わが子が無事「N中等部」を卒業しました。

最近では、TVやネットニュースでもN高生の活躍を見る機会も増えてきました。しかし2019年春に開校したばかりの中等部の情報は、まだそこまで多くはありません。

そこで、これからN中へ入学予定の方や、入学を検討しているけれど決断には至っていない方に向けて、わが子が体験したN中生活のリアルを、近くで見守り続けてきた親の立場としてできるだけ細かくまとめることにしました。

【目次をほんの一部紹介】

・N中入学前の不登校率はどれくらい?
・わが子の性格と、N中を志望した理由
・在籍中学とバトル勃発?!
・入学前にやっておいたこと
・通学の電車賃は学割になるのか
・制服は必要?普段のみんなの服装や髪型について
・授業料以外にかかるお金のこと
・イジメにあうことはある?ない?
・内申書や高校入学に必要な書類を、在籍中学へ依頼してわかったこと
・勉強のフォロー体制と21世紀型スキルについて
・プログラミングスキルは上達したか
・卒業後の進路相談について
・親の立場から、N中を100点満点で表すと?
・本人より(N中に通った感想を述べてもらった)

できるだけ個人が特定されないようにキャンパス名や性別などを伏せ、ギリギリの内容を記載しています。わが子がこれからも穏やかな日々を送れるよう、深く詮索しないでいただけたら嬉しいです。

わが子のプライバシーを守る目的や、この情報を本当に必要としている方にだけ届けたいという想いがあり、本編は有料記事としています。
※なお、売り上げの一部(1割)は、記事作成に協力してくれたわが子へ、協力金として還元されます

【記事を購入するにあたっての注意事項】
お子さんが通うキャンパスや、選ぶ通学コース(週1・3・5)によっても状況は異なると思いますし、もちろん、その子の気質や性格などによっても、入学した後の感じ方は変わるはずです。この記事ではできる限りのリアルを追及するために、N中の公式ブログで公開されているような授業内容などは省略し、ネガティブなこともポジティブなことも私たちが感じたまま掲載しています。
あくまで「わが子」が通っていた時点での体験や感想、見聞きしたことを踏まえているということを念頭に入れ、よりよい選択の参考にしていただけたら嬉しいです。 では、本編スタート。

N中入学前の不登校率はどれくらい?

わが子が通っていたキャンパスでは、もともと不登校だった生徒は9割以上といった印象。
不登校になった原因は様々なれど、漠然と進学のことを考えた時に目に入ったのがN高で、「中学を卒業したらN高に進学しよう」と考えていた矢先にN中が開校された。という生徒がほとんどを占めています。

わが子の性格と、N中を志望した理由

となると、当然わが子も不登校だったのだろうと思われがちですが、基本的に学校には毎日通っていたし、いじめられた経験は一度もありません。

ではなぜN中を選択したかというと、学校に行くと体調不良になることがしばしばあり、学校そのものが苦手だったからです。
朝起きると頭痛がひどかったり、通学中に吐き気がしたり、授業中に目の前が真っ白になったりと症状は色々で、最初はただの仮病だと思っていました。早退して家に帰ると、すぐに回復するからです。
あまりに何度も繰り返すので、ある時から無理に学校へ行かせるのをやめたところ、そういった症状が減り、休むことも早退することもほとんどなくなりました。

わが子の身体はずっと前から「自分らしく居られる場所」を求めていたということなのかもしれません。

在籍中学とバトル勃発?!

N中への入学を決めてから、最初に立ちはだかったのは「在籍の中学校が(N中の入学に必要な)書類を作ってくれない問題」でした。

ホームページにもあるとおり、N中は学校教育法第一条に定められた学校ではありません(=公教育ではなく民間のフリースクール扱い)。中学校ではなく中等部という名称を使っているのもそのためで、中卒の資格を得るためには学校教育法第一条に定められている地元の公立中学などに在籍している必要があります。
そのため、N中への入学が決まったあとも、進学や卒業時に必要な書類を作成するのは、在籍校の役割なのです。

N中入学時にも、在籍中学校の「在籍証明書」などが必要です。
最初は在籍校の理解を得られず、一度は書類の作成を断られてしまいました。(書類は作らないが、フリースクールなどに通うのは本人の自由とのこと)

最終的にはN中の事務局が間を取りもってくださり、なんとか書類をいただくことができました。聞くところによると、必要書類の入手が困難だったケースはわが家だけではなかったようです。

入学前にやっておいたこと

PCを使う機会が多いN中生。やはり入学までに、ある程度のPC操作に慣れておくことをお勧めします。

もちろん元々PC操作に慣れている方はその必要はありませんが、わが子の場合、パソコンを使う機会はほとんどありませんでした。そのため最低限の準備として、手元を見ずに文字を入力する「ブラインドタッチ」だけはできるようにしておきました。

ゲーム感覚でブラインドタッチの練習ができるサイトなどを活用したところ、1ヶ月もかからず手元を見ずに文字を打てるようになりました。
学校で使用するツールについては、事前にわかっていたものも含めて使用方法は説明せず、入学案内で示されていた設定などの準備のみに留めておきました。

必要なことはすべて入学後に教えてもらえます。

N中で使っているツール一覧

・すらら(小学生レベルの学習おさらい用)
・N予備校(国数英の基礎学習のほか、Webデザインやグラフィックなども入っている)
 ※N高では日本史・現代社会・科学・美術・家庭科・特別活動などが必須
・Googleクラスルーム
・GoogleWorkspace(スプレッドシート、ドキュメントなど)
・Zoom

通学の電車賃は学割が適用されるのか

ところで、入学時に最初に悩んだことといえば、通学時にかかる交通費をいかに安くおさえるかということでした。そこで気になったのが「学割は適用されるのか」ということ。

先に結論を述べると、わが子の場合は学割は適用されませんでした。

粘り強く在籍校へ交渉していれば適用されたのかもしれませんが、書類作成やそのほかの関わりで理解のある学校でも、学割については許可を得られなかったそう。(鉄道会社など、使用する交通機関によっても認定基準が異なるようです)
※ちなみに、N中の担任に同様の質問をした生徒がいたようですが、その際も「適用されない」という回答だったそうです。

登校拒否児童生徒が学校外の公的機関や民間施設において相談・指導を受けるとき,それが学校復帰を前提とし,本人の自立を助けるうえで有効・適切であると校長が判断する場合には,その努力を学校として評価し,指導要録上出席扱いとすることができる
(出典:文部科学省「登校拒否児童生徒が学校外の公的機関等に通所する場合の通学定期乗車券制度の適用について」より)

制服は必要?普段のみんなの服装や髪型について

入学時、交通費の次に悩んだのは制服について。散々悩んだ結果、わが家は購入しました。最終的に制服を着用していたのは、全体の半分以下だそうです。(週1、3、5の通学コースに関わらず、N中の制服を着たい生徒は着てくるし、着たくない生徒は私服)

N中のQ&Aにもあるとおり制服の着用は自由ですし、制服と私服を組み合わせて着ている人も多いようです。また、髪型や髪の色などは一切縛りがなく、授業中も含めて一日中帽子をかぶっている生徒や、金髪などカラフルな髪色も珍しくありません。

入学式や卒業式の服装は?

では、入学式や卒業式の服装はどうだったかというと、開校初年度というのも関係するのか、入学式は私服がほとんどでした。
N中に入学することが確定してから制服の購入方法を知らされ、注文してから長いと1ヶ月くらいかかります。
そのため、入学当初は「まだ制服を買うか悩んでる」とか「買ったけどまだ届いてない」という人も結構いて、私服率は7〜8割程度。(卒業式はオンラインでしたが、ZoomでカメラをOFFにしていた人も多く、正確にはわかりません。カメラONにしていた人は、制服を着用していた人が半数くらいいた印象を受けました)
毎日私服を選ぶのや洗うのが面倒という理由で、あとから制服を購入した人もいたようです。

授業料以外にかかるお金のこと

N中は、ほかの似たような通信制の学校や私立学校と比較すれば安い方ではあるのかなと思います。それでも、入学後に突発的な出費はないだろうかと不安がなかったわけではありません。

でも基本的には、毎月の授業料と交通費、昼食代以外にかかるお金はありません。
ただし、校外学習の時だけはオンラインでチケットを事前購入しました。(関西はUSJ、関東はTDL)これも任意参加なので、参加したくない場合やどうしても参加が難しい場合は欠席でも大丈夫です。

イジメにあうことはある?ない?

元不登校生徒が約9割を占めるN中生。それでもイジメは存在します。

そのことと少し関連しますが、入学前は物静かでおとなしかった子が、入学後にリーダーシップを発揮したという例は珍しくありません。逆に、もともと内気で人と関わるのがあまり得意ではなかった子が、N中に入ったからといって急に変わるのは難しいというのも事実です。

環境の変化に合わせて、それまでの経験を教訓と位置づけるケースもあれば、様々な関わりの中で失敗を繰り返しながら成長していくのかなと感じています。

詳細は省きますが喧嘩もあり、それが強制退学寸前まで発展したケースもあったようです。

「ひとりぼっちになる」ことの意味

それと、N中では「休み時間、ひとりぼっちになることもあります」と先生が公言しているのですが、そこにはN中ならではの考えがあるからかもしれません。人にはそれぞれ「みんなと居たい」「今はひとりで集中したい」というタイミングがあり、そういった個々の気持ちを最大限に尊重するということのようです。

授業の中でも「初対面の人と仲良くなるコツ」「話しかけるコツ」のようなことを習得する機会があり、そういった授業での学びを、実践を通して自分のものにする。そして一つ一つの成功体験を自信に変えていく。ということなのだと思います。

座席はどのように決まるのか

ところで、毎日の座席はどのように決まるのかというと、学校に到着した順で自由に座っていた時期もあれば、先生がグループ分けする時もあるようで、わが子は座席次第で「今日の席はよかった」「最近は仲良しの子がいないからつまらない」などと言っていました。

言葉には出しませんでしたが、仲良しの友達を見つけるまでの期間は相当な不安があったのではと思います。そんなとてつもなく心細い期間を乗り越えた先に、堂々と「親友」と呼べる友達にめぐり逢えたという経験は、これからの人生にもきっと素晴らしい価値をもたらすことでしょう。

出席確認や保護者への配布物・連絡の仕方

N中での欠席や遅刻連絡は、親がGoogleフォーム(オンライン)で申請することになっています。
また、毎日の出欠は「安心でんしょばと」という出席確認システムを使用しています。学校の入り口に設置されている機械にカードをタッチすると、登録してある保護者のメールアドレス宛に、入室・退室がリアルタイムで通知されるのです。「学校に向かったはずなのに出席していない」などということがあれば、すぐに分かるようになっています。

親宛の配布物はほとんどなく、連絡はすべてメールに記載か添付されてデータとして送られてきます。
たとえば毎月の学習報告書というのがあり、出欠席や学習内容の概要、先生からの考察と本人の振り返りがA4の用紙1枚にまとめられています。

これを在籍校に提出することで在籍校も出席扱いとなるのですが、以前は紙に印刷されて本人経由で渡されていました。いつからかメールでの送付に変更になりましたが、どうやらそういった配布物を親に渡さない(渡し忘れる)生徒が多く、メール送付へと変更になったようです。
ちなみに、学校の様子を本人が一切話してくれず、学校での様子がまったく分からないという悩みは、N中の親あるあるのようですよ。

内申書や高校入学に必要な書類を、在籍中学へ依頼してわかったこと

進学先がN高であろうと、やはり在籍校への書類作成依頼は必要です。うちの場合は、先ほどの学習報告書を持参すると出席扱いにはしてもらえたのですが、思いもよらない事実が判明しました。

それは、「出席扱いにはなっても内申点はオール1、もしくは判定できないため斜線になる」ということ。

中学3年生になってから在籍校には一切通っておらず、中間・期末など一切の定期テストを受けていないからだそう。授業態度や提出物のほかに、定期テストの結果が内申点の判断材料になりますが、学校に通わず授業も試験も受けていないわが子の場合は、判断材料が無しとみなされるんですね。

この判断は、やはり学校長裁量もしくは自治体によっても異なります。
ただ、オール1もしくは斜線扱いとなったわが子の場合、在籍校で「卒業後に公立高校への進学を希望する場合は相当ハードルが上がる…というか、まあ難しいでしょうね。というか公立だけじゃなくて私立もね…」と言われました。(衝撃的だったので、今でもハッキリ覚えています。)

※さらに残念なことに、この会話の時に「では通知表は斜線ではなく1で構わないので数字を入れてください」とお願いしましたが、それは叶いませんでした

もちろん、実際には内申点に関わらず入学できる私立高校もたくさんあるし、公立だって、志望校や努力次第では可能性はゼロではないことは言うまでもありません。

わが子は中1の頃からN高志望だったので、この時の会話も「まだまだ世間的に理解してもらうことは難しいのだなあ〜」と他人ごととして流していましたが、N中卒業後に公立高校を受験する可能性がある人は、在籍校にさりげなくリサーチを入れたり、在籍校のキーとなる方(担任のみならず、教頭や教務主任など)とそれなりの関係を築いておくことをオススメします。

その後の在籍中学とのやりとりについて

進学用の書類作成以外にも、在籍校では生徒の様子を把握しておく必要があるそうで、定期的に面談をするケースもあると、よく耳にします。
うちの場合は親が行くか、電話でもOKでしたが、在籍校の担任は(おそらく形式上)本人に会いたがっていました。

結局、うちの場合は在籍校の卒業式には行っていないし、卒業証書も母がそのほかの書類と一緒に受け取って、アッサリ卒業しました。

週1〜週5 各コースの割合と他のコースとの関わり

2019年度は通信制コースはまだなく、通学コースのみ3コースから選びました。そこで私が疑問だったのは、他のコースに通う生徒との接点はどの程度あるのかということでした。
基本的に、コースごとに通学する曜日が決まっていて、コースごとに分かれて授業を行うことがほとんどのようです。

週5コースの生徒は週1コースと週3コースそれぞれの生徒と顔を合わせる機会はありますが、だからといって全員と接点があるかどうかはまた別の話。

もちろん、コミュニティの垣根をこえて自ら関わり合える生徒もいるので、このへんも様々です。

勉強のフォロー体制と21世紀型スキルについて

N中の授業は、国数英の基礎学習とプログラミングのほかに、21世紀型スキルという授業と、プロジェクト学習という課題解決型の授業で構成されています。

21世紀型スキルでは、怒りや緊張・不安などの感情をコントロールする術を学び、一方のプロジェクト学習では、ある課題を解決するための手段などをチームごとに話し合うというもの。

キャンパスごとに生徒数が異なるので、配置される先生の数も異なるかと思いますが、わが子が通っていたキャンパスでは2〜4名程度の先生と、TA(Teaching Assistant)が複数名配置されています。基礎学習は各自プランを立ててN予備校やすらら、問題集を活用して進めますが、分からない時にはTAに質問するなどで解決するそうです。

プログラミングスキルは上達したか

様々なレベルの生徒がいるN中では、プログラミング授業はどのように進むのかというと、まずは全員がScratch(スクラッチ)からスタートし、スクラッチを理解できた人はUnityへ移行。その後は自分のやりたいことを選択して、各自進めていく形でした。
マイクラをやる人や、そのほかのゲームをつくる人がいたり、Webデザインに進む人など、動画制作・音楽制作など、プログラミングといっても様々なようです。

N中でのお昼ごはん

ここで学校生活のほうに視点を向けてみます。
N中では、学校到着後に途中で校舎の外に出ることは禁止されているため、弁当を持参するか途中で買ってくるなどでの対応になります。
冷蔵庫や電子レンジ、ウォーターサーバーなどは設置されておらず、学校に自動販売機があるのみ。昼食の持参を忘れた場合は先生に相談すると、代わりに購入してきてくれるようです。

あくまで生徒が主体。その理想と現実

ちなみに、冷蔵庫や電子レンジの設置を生徒が求めた際、学校としては聞く耳も持たなかった様子。理由は、生徒が多いので電気代がめっちゃかかるから。ということだったそうです。
普段「生徒が主体」を主張している割には、「ではどうしたら良いか」という次のステップに繋がらなかったのは親としては残念です。

保護者同士の交流

N中にはPTAといった組織はなく、年に数回開催される保護者会で、画像や動画を交えて授業の様子を報告されたり、親向けのワークショップが実施されます。それ以外は特に保護者同士の懇談会のようなものは設定されていないため、保護者同士の繋がりは薄いです。ワークショップの合間に、近くの席の人と話す程度でしたが、たまたま座った席の両隣の方は自分の子どもとは違う通学コースだったりして、悶々と悩みを抱える方も多いようでした。

卒業後の進路相談について

では悩みのある親はどうするのかというと、親も生徒も、カウンセリングなどを通して悩みを打ち明けられる場所は用意されています。

そのほか、定期的な本人との面談や保護者との三者面談などで進路相談する機会はありますが、個人的には「頼りになる」とは言い難い内容でした。
(やはりN高推しが目立つのと、他校についてあまり詳しくない印象)

2月下旬から開始されたオンライン授業と卒業式

2020年の2月下旬からは、いち早くZoomを使った授業が開始されました。

当初は強制で全員カメラをONにしてくださいと(保護者にも)連絡がきましたが、始まってみたら半分以上の生徒がカメラOFFだったようです。
授業中は、基本的には全員マイクOFFにして、先生や発表者のみマイクをONにします。

グループごとにディスカッションする場面では、話す人・話さない人の差があったり、話す人の声のボリュームが違いすぎて聞き取りづらい場面があり、わが子には少し難しかった様子でした。

オンライン卒業式の卒業証書の”エア受領”では「名前を呼ばれ人は、カメラとマイクを解除(ONに)して、返事とひとこと言う」というルールが告げられたため、途端にZoomから退室した人も相次ぎました。
各イベントなどでリーダー的存在だったり、N中への思い入れが強い生徒は、オンラインであろうと涙する場面もありました。

今後のN中に期待すること

【荷物の置き場所が少なすぎる問題】
子どもたちは毎日、PCとスマホと自分で用意している問題集や、自由学習で使用するゲーム機や本など、ものすごく沢山の荷物を背負ってN中に通います。昨今、公立学校でさえも「置き勉」化が進み、家に持ち帰る必要のない教科書などは学校に置いて帰るようになってきました。その点、N中では逆行していると感じます。
N中生徒は給食がないため弁当や水筒を家から持参するケースも多く、さらにはPCという荷物(しかも指定されているMacは、まぁまぁな重量)。それだけでも結構重たいのに、プログラミング用の解説本などを加えたら、一体何キロの荷物を背負っているのだろうと思いました。

【生徒の主体性について】
途中にも書きましたが、普段「生徒が主体」を主張している割には、やはり大人である先生が期待する答えに誘導させていたり、冷蔵庫などの”本当に身近な課題”の解決を彼らに任せないのは、非常に残念でした。

文化祭が生徒の発案で実施されたのは良いけれど、置き去りになっていた生徒も少なくない。それはいいとして、主体となった彼らの学びはどれくらい”周りの生徒への学び”になったのか・・・

など、挙げると色々と出てきます。

親の立場から、N中を100点満点で表すと?

2019年度はN中の創立年ということでたくさんの課題が見えてきたと思いますし、運営のみにフォーカスすれば満足度は100点満点中48点くらい。こうして欲しかったという点を挙げればきりなく出てきます。
ただ、現実問題として様々なリソース不足は明らかなので、運営面での諸事情を最大限考慮したうえで、「わが子をN中へ通わせてよかったのか」と考えたら、それは間違いなくYesだと断言できます。

毎月とどく学習報告書は、あきらかに他の生徒のために作ったものをコピペしたな、とか、最近うちの子の扱いがちょっと雑になってるな、というのは、その場にいなくても分かるものです。ただ、それでも最終的に本人が「やっぱりN中を選んでよかった」と言ったのだから、もうそれだけで私たちの選択は正解だったと言えます。

では最後に、実際にN中に通ったわが子からのコメントを掲載します。

本人より(N中に通った感想を述べてもらった)

N中での1年間を一言で振り返ると「学び」。N中では本当にたくさんのことを学ばせてもらった。

入学式、期待よりも不安の方が明らかに多く、先生方の話を聞いている時も心臓がバクバクしていた。「ちゃんと友達が出来るのか」「勉強は上手くやっていけるのか」などのたくさんの不安を抱えながら入学。最初は不安しかなかったN中生活も、登校するにつれ不安は消え、楽しく過ごすことが出来た。それも先生のおかげだと思っている。N中の先生、TAはすごくフレンドリーで、相談にも乗ってくれ、グループワークなどでも話せるように話を振ってくれたりなど、たくさんのサポートをしてくれた。

中学2年生の時はいやいや学校に通い、頭痛を起こし早退、なんてことが多々あったし「学校」と聞くと「つまらない」「行きたくない」という考えしかなかった。でもN中に通い始めてからそんな考えはぱったりとなくなり、行きたくないどころか「明日が楽しみ」と考えるようになった。

N中では勉強も自分のペースで出来るため、周りに置いていかれるのではないかというような不安もなく勉強が出来るし、他の中学校では学べないようなスキルもたくさん身につけることができる。そんなN中のスタイルがすごく自分に合っていたんだと思う。

第1期ということで、N中はN高と比べるとどうしても物足りないと思ってしまう部分もたくさんあるけど、すごく楽しい1年だった。今後、親や生徒の意見も取り入れ、どんどん進化してより良いN中が出来ることを期待したい。

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