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ブラジル旅行記1 サンパウロに到着

ブラジルへ行くのは、今回が初めてでした。
ブラジル出身のパートナーとの旅だったのでつい頼ってしまい、私はあまり旅先のリサーチをせず、ポルトガル語も本当はもっと勉強したかったけれど、結局ほとんど知らないまま旅が始まりました。

ロサンゼルスからの移動だったので、当初はLAとブラジルは近いのかな、と思っていたものの、航路が少し遠回りだったこともあり、意外にも長旅でした。北アメリカ大陸と南アメリカ大陸、そしてブラジルの広大さを思い知らされました。

最初に降り立った場所はサンパウロです。
ブラジルの中で圧倒的に人口が多く、また、日本人が多く暮らしている街としても知られています。
季節は秋、暑すぎも寒すぎもしない良い気候で、ロサンゼルスの乾燥した空気とは違い、少ししっとりとした空気が若干日本に似ていて、空気を吸った瞬間ほっとしたことを覚えています。

しかしまずびっくりしたことは、車の運転です。
とにかく車が多く、みんな一生懸命、ぎゅうぎゅうだけれどできるだけはやく目的地に辿り着こうとするので、時には3車線のはずが4台の車が並走している…なんていう光景も目にしました。
空港まで迎えにきてくれたパートナーの友人は、サンパウロでの車の運転は “everything is possible”だよと言って笑っていました。
LAで長年車生活をしているパートナーでさえも、サンパウロでは絶対に運転したくないそうです。

サンパウロの街に入ると、植物の様子や街の雰囲気が少し沖縄に似ている気がしました。

予約していたAirBnBに到着すると、街のカオスからは一転、とても清潔感のある素敵な空間でした。

人魚のようなイラストは、ブラジルの習合信仰”ウンバンダ”の海の女神の絵


ブラジルの人はおおらかで少し大雑把なのでは、という失礼な偏見を若干持っていましたが、この後に行った街のどのAirBnBもきれいで清潔でした。
どの滞在先にもお水のフィルターがあり、とてもおいしいお水だったので、お水を買う必要もほとんどありませんでした。

一息ついてからすぐに、パートナーの旧友たちと一緒にランチを食べに行きました。ムケッカというブラジル料理の老舗でした。

真っ黒な土鍋のようなお釜で、お魚とトマトなどのお野菜をココナッツミルクで煮込みます。
このお料理ではデンデオイルという、赤い色をしたパーム油を使います。
私たちが海外から来たということで、キッチンを見せていただきました。

とっても強火です。土鍋を使うことで、魚臭さが抜けるそうです。

ムケッカの準備ができる前に食べたサラダは、ヤシの木の新芽でした。見た目も味も、タケノコに近かったです。

まだグツグツした状態で土鍋ごと運ばれてきたムケッカは、とてもシンプルな味付けで重たくもなく、家庭的な味がしました。
自分のお皿にお米と、ファロファというブラジルの食卓に必ずある、キャッサバでできたツブツブとしたふりかけのようなものと、ムケッカを盛って混ぜながら食べます。
たくさんの種類のムケッカを注文してくださっていたのでもっと食べたかったのですが、この日はさすがに旅の疲れであまり食べられませんでした。

一方、パートナーはムケッカを食べ終わる頃から、お腹いっぱいと言いつつ、「アサイーが食べたい」、「ピュアアサイー…」としきりに呟いていました。
お友達におすすめのアサイー屋さんを聞いてもなかなか良い情報が得られなかったようで、ひとまず宿まで送ってもらいましたが、まだ諦めきれず、慣れない現地のデリバリーサービスを使ってアサイー屋さんを探し始めました。

現地の電話番号がないとデリバリーサービスが使えないことが分かったものの、それでも諦めない彼はお友達に頼んで、なんとしてでもアサイーを調達しようとしていました。
お友達の協力のおかげで無事にアサイースムージーが届き、良かった…と思う気持ちと、ようやくブラジルのアサイーが食べられる!という高揚感とともに一口食べた瞬間、彼は
「違う」
と言いました。彼が求めていたアサイーではなかったそうです。
私は、「おいしいけどなあ」と思いつつ、確かに少し甘かったのとお腹がいっぱいだったのとで、少しだけ食べて残りは冷蔵庫にしまいました。
彼が残念がっていることは私も残念でしたが、同時に「本物はもっとすごいんだ…!!」という期待もさらに高まりました。

こうして、私たちのアサイー探求の旅は始まりました…続く。