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夏目漱石「草枕」

漱石の「草枕」を読了しました。
再読でしたが、残念ながら感興を得ませんでした。
主人公の画家の芸術論が主体となって、登場人物には重きを置いていないからかもしれません。
もちろんこの画家自体が、漱石の考えを表白しているわけですから、読む人によっては面白いのかもしれません。
ただ、わたしが漱石を好きなところは、登場人物のリアルな描き方にあるので本書はあまり興味を惹かれないことになってしまいました。

本書は、「吾輩は猫である」を書き上げたあとに、ほぼ2週間くらいで脱稿したそうです。
原稿用紙に向かって、何も考えずにこれだけの字を書くことすら、常人には可能だろうかといぶかしく思われるほどです。
ものすごい集中力と天才的な能力を持ってないと、不可能なことと思われます。

主要な作品は読みましたが、まだ読んでいない作品もあります。
自分の好みに合うような書を探しながら、漱石という巨大な森を彷徨うことを楽しみにしています。





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