経営者に過去の問題と今ならどうするかを聞いてみた(スタートアップ編)
今回は書籍やnoteにあまり出てこない、スタートアップ経営者がもつ経営課題ともし過去に戻れるならどうした方がよかったかについて私が聞いた範囲ですがシェアしたいと思います。
もし、創業時に戻れるなら何を変えますか?の続編
経営の悩みに対して今ならどうするかを聞いてみた
資金調達する前にサービスをテストマーケするべきだった
数億集めてサービスづくりと販売を一気に行なったが計画と全く違う結果となり追加の調達もままならず社員の解雇、縮小を余儀なくされた。
→ 自己資金でプロトタイプ(モック)を作りサービスのニーズの有無や
問合せからの商談率、成約率などの見通しをつけてから外部からの調達をする。
見栄から必要以上に組織拡大した事を反省
他のスタートアップ経営者への競争心や見栄から採算があっていない状況なのに増員して資金ショート直前まで行ってしまい事業縮小に追い込まれた。
→手段を目的化しない。事業計画を達成するための組織作りに徹する。
頭数ではなく役割を担えるか吟味する。正社員登用だけでなく、プロ人材の登用・社内でやる必要のない業務の外部委託も合わせて検討する。
(固定費<変動費)
株式持ち分比率について(50:50)などを避けるべきだった
元同僚と起業し共同創業者として株の持分比率を半分ずつにしていたが、現在では会社への貢献に大きな差があり、熱意も落ちているがシェアを持たれているため資金調達や経営判断に支障が出ている。
→ 借入やオフィスの連帯保証人などリスクを負う人が過半数以上持たないと舵取りができない。起業時にはリスクを取る人が基本全て株を持ち、役割に応じて報酬やSO(ストックオプション)で還元するなど検討する。
オフィスへの過度な投資
創業すぐに資金調達に成功し、採用力に有利と考えてオフィスに投資したが、収益が追いつかずオフィスの転居、組織の縮小に追い込まれた。
→オフィス環境でモチベーションが一定上がることは事実だが、スタートアップこそビジョンやミッションに共感するメンバーを集めるべきで、会社の成長と共に一緒にオフィスなど働く環境を良くしていくことを共通の目標とする。 現在は特に立派なオフィスよりもリモートワークやコアタイム制など柔軟に働ける環境整備の方が費用対効果は高い。
シェアオフィスなどの活用で、ビジョン共有や目標設置、チームデベロップメントはオフライン、タスクはリモートワークなど固定費を下げつつ、社員のES及び生産性向上は実現できる。
経歴・能力が高いがカルチャーマッチしない人材の登用
大手企業からの経験者採用を行ったが、企業風土、スタートアップの働き方に馴染まず成長に貢献して貰えなかった。
→スタートアップは組織文化にマッチしていない人物の登用はマイナスになることが大きい、特に能力が高いが会社の方針や文化に背中を向ける人は組織を分裂させる危険を孕む。採用の際に経歴やスキルだけでなくなるべく多くのメンバーが関わり、カルチャーフィットするかを確認する。
また、万が一フィットしなかった場合のことを考え、6ヶ月間の試用期間などを設け、カルチャーマッチしない人物が残らない仕組み作りは必要。(お互いのために)
幹部登用 素地のないリーダー安易に幹部にして伸び悩んだ
営業で成果を上げたリーダーを幹部に登用したが、経営者としてはワークせず会社も本人もストレスが大きい状態に置かれた。
→営業会社など成果を上げた人が出世する仕組みが多く、よくある問題
営業(プレイヤー)として優秀だが管理職(マネージメント)も出来る人ばかりではない。制度としてスペシャリストとして管理をせずとも報酬などで評価できる仕組みづくりを行う。
役員報酬など 一度上げた報酬は下げにくい
過去に貢献していた役員や幹部の報酬は経営が厳しい状態でも圧縮ができていない状況で大変苦しんでいる。
→ 社員の評価制度と同じように役員にも報酬について設定が必要。
特に上席ほど成果に連動する制度が望ましい。取締役報酬は当年に上下できないので決算報酬や翌年の報酬に反映させる。
最後に
経営に正解はなく業種、規模、フェーズなどにより課題も様々なので上記が絶対ではありませんが参考にして貰えたらと思います。
私は約30年前に起業したのですが今思い出すだけでも「めちゃくちゃ」で
経営というレベルではなかったです。
今でいうフリーランスで営業を請負う程度のもので
売上=稼働時間×効率×単価だけのシンプルな形だったのだが様々な問題と直面しました。
まず、信用がないため販売する商材を仕入に苦労しました。また携帯電話など販売を手がけた際は法人がないためにまともな会社との代理店契約はできず、個人の先輩社長の傘下となり何とか仕事はスタートして手数料は手渡しで度々滞る、理不尽な物言いで減額されるなど日々経営難という感じでした。
Facebook もAmazonもnote もない時代に比べると今は失敗する前に学べる環境にあるのでこれほど情報が取れる時代を羨ましいと感じますが、もしかしたら情報が多すぎてどうして良いかわからないこともあるかもしれないです。
おすすめとして自身が目指している経営スタイルの方に紹介やSNSでDMするなどして
メンターになってもらうことができれば、よりフィットしたアドバイスを受けることができます。オンラインで話せる時代なので思い切って声をかけてみたら結構な確率で話を聞いてもらえると思います。
今や雲の上の経営者も嘗ては誰かに教えてもらっているのでギバーの方が多いです。
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