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戦略力が事業の分岐点~DXはなぜ進まないのか~

はじめに

事業には多くの課題がつきものです。この課題に対してどう取り組むかで事業が大きく変わってきます。
その課題に対しての取り組み方で鍵になってくるのが、目的意識と「戦略・戦術」です。

デジタルトランスフォーメーション(DX)推進の多くの企業がテクノロジーの導入という「手法」に集中し過ぎており、「目的」や「戦略」の重要性を見落としているケースが少なくありません。

本記事では、DXをはじめとする事業を成功に導くための「目的と目標」「戦略と戦術」の違いを深く掘り下げ、それぞれの重要性と実践方法について詳しく解説していきます。


1:目的と目標

DXに限らず、事業そのものを経営する上で目的と目標という言葉を聞くと思いますが、ここでは改めてその意味を振り返ってみましょう!

目的とは?

「目的」は、DXに限らず事業そのものの経営に欠かせない考え方で、企業の存在理由や追求すべき方向性を示します。

例えば、「持続可能な社会を実現する」や「市場でのリーダーシップを確立する」といった抽象的ながらも強い意志を反映したものになります。

「なぜ、これに取り組むのか」「今、私たちはどこに向かっているのかなど」組織全体のモチベーションや統一感を高める役割を担います。


目標とは?

「目標」は、目的を実現するための具体的な指標や到達点です。

例えば、「1年以内に市場シェアを10%増やす」や「3年間で顧客満足度を20%向上させる」といった明確な目標設定が反映されたものになります。

数値目標や期限を設けることで、目指す先の具体的なイメージが沸き、そこまでにどう辿り着くか思考し、進捗の測定と評価が可能になります。

2.:なぜ戦略で差がつくのか

目的があった上で大切になってくるのが、「戦略」です。
冒頭でもお伝えした通り、この戦略の考え方が抜け落ち、目の前の戦術に走るため事業において勿体無い結果を招くケースも少なくありません。

戦略と戦術

戦略とは?
目的を達成にむけて、『戦いを略するため』の方向性。
良い戦略は、市場を把握し、自社の限られたリソースを理解し、その上で競合他社との差別化を図流ことができます。
戦略は組織の方向性を定め、全員が同じゴールに向かって努力できるようにするための道しるべです。

戦術とは?
戦略を具現化する方法論。
戦略で決められた方向性を、形に市場に届けていきます。
戦術からかんがえてしまうと、無限に案が溢れ出てしまう。

例えばですが、朝日を見るに対して戦術から考えてしまうと、上記のようにいくつもの戦術(=手段)が浮かびます。

しかし、予算やかけられる日数、人数、安全性etc,,,先に要件の整理、状況把握から入ることで絞ることが可能となります。


戦略策定の重要性

今回の例題に限った話ではなく、あなたの事業において戦術(=方法論)から話されていないか今一度思い返してください。

気づいたら「誰のためになぜ行うのか」が抜け落ちている発言や、そこには関係ないアクションをしてしまっているものです。この戦略の意識がないと、顧客目線のつもりが自分よがりの施策だらけになり事業は徐々に悪い方向に行ってしまいます。

戦略思考ができたからといって、一度に大きな成果をもたらすものではありません。持続的な努力と改善によって、戦略で決められた戦術をブラッシュアップを行い目的及び目標に近づいていく必要性があります。(時にには、戦略から見直す必要性もあったりするため、一朝一夕で身につけれるほど簡単なものではありません)

だからこそ、日頃から戦略意識を大切にしましょう。

3.:戦略を策定する上での必要なステップ

ステップ1:現状分析

戦略策定の最初のステップは、市場の状況、競合の動向、自社の強みと弱みなどを正確に分析することです。
これによって、市場の課題と自社の強みのマッチする部分の把握や、逆に弱い部分(=現状の自社課題)が見えてきます。
市場分析や競合分析には、PEST分析や3C分析」、「強みや弱みの分析には、SWOT分析」などを活用します。。


ステップ2:目的の明確化(差分の明確化)

次に、企業が達成したいビジョンと、それを実現するための目的を明確にします。目的は、戦略策定の基礎となり、全ての戦略的決定の出発点になります。

「誰の何の課題を解決したいのか」という目的、ステップ1で把握した現状分析をもとに戦略が組み立てられます。


ステップ3:戦略の策定

市場でどのように勝つか、どのように差別化を図るかの具体的な戦略を策定します。これには、ターゲット市場の選定、価格戦略、製品開発、プロモーション戦略などが含まれます。
「STP分析」「4P分析」などを駆使して、戦略を策定していきます。

事業を一番最初構築する際は、上記を意識し行っている方は多いと思いますが、事業を走らせていくにつれて目の前のことに追われ、1つ1つのアクションは、ここまでのことを飛ばしているケースがあるように思います。

改めてこの基本を軸に事業や施策は走らせましょう。


ステップ4:戦術の展開

策定された戦略を具体的に実行するための戦術を展開します。
展開後は、定められた目標や目標に対して、施策はどんなパフォーマンスかを見ていく必要性があります。

※ここで注意してほしいことが、目標の決め方次第にはなりますが、目標(=数字)の達成はしているが、目的の層には届いていないケースを意図的に見逃しがちな企業も多く見受けられます。(営業数字だけをみている企業によくあるケースです)

もちろん、企業として数字(≒売上)は大切ですが、長期的な企業の目指したい姿を守るためには、目的・戦略を大切にしていきましょう。

さいごに

まずは、ここまで読んでくださりありがとうございます。

事業や施策の成功は、目的意識や戦略思考によってもたらされます。
従業員への曖昧な伝達は、曖昧な伝統となります。
顧客への曖昧な施策は、曖昧な結果に終わります。

何か顧客へ施策を行う時、社内でなにかプロジェクトや変革を行う時、本記事のことを大切にしてくれると嬉しいです。

多くの素晴らしい事業が、戦術(=手段)に走り勿体無い結果を招かないように、ぜひ事業の勿体無いを見直してみましょう。

事業相談や、DXについて今後悩みや相談があれば気軽にご相談ください。(簡易的なご相談受付窓口をご用意しました!)

最後まで、ありがとうございました。

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