第3回「デジタル活用術①~クラウド編」 ローカルDXスクール
ローカルDXスクールでは、第3回「デジタル活用術①~クラウド編」を11月1日(水)にenspace(仙台市青葉区)にて開催しました。
第3回は、株式会社へプタゴン代表取締役の立花拓也さんをお招きし、東北での事例を豊富に紹介いただきながら、 DXの手段としてのクラウド活用を学び、自社でDX化できるポイントをワークショップで考える場としました。
分野を問わず広がるクラウド活用
青森県三沢市を拠点に事業を展開するへプタゴンは、東北地方の中小企業向や自治体などに対し、クラウドを活用したサービス開発支援やコンサルティングサービスを提供しています。立花さんは東北大学に在籍した学生時代から、仙台のISP・サーバーホスティング会社でインフラエンジニアとして活躍するなど長いキャリアを持ち、東北の地域や企業に寄り添いながらサポートを行ってきた実績を持っています。
近年は、クラウドの活用でセットになるものとして、IoTやAIなども広がっています。青森県三沢市で総合米卸売業を展開する株式会社 KAWACHO RICEでは、お米の銘柄をAIで判し、人が行う検査と同等以上の精度を実現。こうした技術では、お米の種類を見分けるための機械学習のシステムが必要で、それらを支える技術として、クラウドが活かされています。
へプタゴンのサービス事例は、同社のWEBサイトに紹介があるので、そちらもぜひご参照ください。
株式会社へプタゴン お客様事例
東北の課題を解消するための地場のIT企業ができること
東北では人口減少や高齢化で、産業の担い手不足は、業界を越えて地域全体の課題となっています。上記のような事例では、熟達が求められるスキルの一部をデジタルに委ねることで、人手不足の解消にも大きく貢献できるでしょう。
また、地域のIT企業だからこそ、地場の産業や事業者と密な連携が取れる近しさやフットワークも活きてきます。現場目線で対話を行い、新たな技術で的確に課題の解消や、自社の強みの伸長に貢献できるのも、はへプタゴンのような高い課題解決力を持つ地域のIT企業の強みであるとも言えます。
技術起点で解消ポイントを探る
前回のワークでは自社の課題を起点にDX化で実現させたいポイントを考える場としましたが、今回は立花さんのインプットを参考に、技術側の視点から自社のDX化を考えるワークを行いました。
参加者のみなさんには、自社内でクラウドを取り入れることで何が改善できて、どんなことが起こせそうか、フォーマットに沿ってラフスケッチを描いてもらいました。
立花さんからは、自社の業務を細かく分解することで、変革すべきポイントがより具体的に見えてくるというアドバイスを繰り返しいただき、参加者のみなさんには、どの業務のどの部分を変えていきたいのかを、描き出す部分にも注力してもらいました。
参加者同士のディスカッションでは、立花さんも交え、クラウドの活用ポイントや紹介された事例の掘り下げなど、それぞれの関心から熱のこもったコミュニケーションも見られました。ローカルDXスクールでは、現場に近い管理職、社員向けに企画されていますが、参加者の中には経営者やDX担当の企画側の方も入っているため、業界の差だけでなく、社内の多様な立場の人々が集まる場としても、お互いの視点を得られる機会にもなっています。
今回と次回で、クラウド、AI、IoTなどを知り、それらの活用から自社でDX化できるところを探し、拡げていくことで、DX化に向かう切り口をより具体的に描いていきます。参加者のみなさんには、描きうるものをスケッチに書き溜めながら、理解を進めていただく形で、全6回の終盤のワークに向かっていきます。
次回は「デジタル活用術②~AI/IoT編」と題して、今回も話題に出たAI、IoTについてさらに理解を深めていきます。ゲストには、会津若松市に拠点のおく株式会社Gclue代表取締役の佐々木陽さんをお招きします。
*本イベントは宮城県「令和5年度異業種連携促進支援事業業務」にて実施したものです。
宮城県では、DXに取り組む企業やサポート企業が参加するイベントを開催しており。ICTポータルサイト「オープンイノベーションみやぎ」では、県内に拠点をもつIT企業を検索できます。
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