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お父さんの日

父の日は6月の第3日曜日ではないのかと思ったら、株式会社ヤクルト本社が制定した記念日が毎月13日の「お父さんの日」でした。毎月12日が「パンの日」なのは知っていたけど、へぇ~そうなんだ!の火曜日(⁠๑⁠•⁠﹏⁠•⁠)

「おとう(10)さん(3)」(お父さん)の語呂合わせで毎月13日を毎日働いて一家の大黒柱として頑張っているお父さんに、月に1回、感謝の気持ちを表す日としたらしい。「人も地球も健康に」をコーポレートスローガン掲げるヤクルトの「お父さんが健康に💕」との願いが込められているそうです。いやぁ、「大黒柱」とか久しぶりに聞いた気がする(⁠•⁠ ⁠▽⁠ ⁠•⁠;⁠) そして、谷川俊太郎さんのこの詩は本当に身を削り、家族の血肉になって……いるのか(・.・;)?!

ごちそうさま
              谷川俊太郎

    おとうさんをたべちゃった
    はなのさきっちょ
    こりこりかじって
    めんたまを
    つるつるすって
    ほっぺたも
    むしゃむしゃたべて
    あしのほねは
    ごりごりかんで
    おとうさんおいしかったよ
    おとうさんあした
    わたしのうんちになるの
    うれしい?


何年か前、お彼岸の時期だったと思いますが新聞の読者投稿で『父の墓参り 白いカエル再び』という話が。毎月、父親の命日に家族みんなでお墓参りに行く。墓前にはいつも季節に合わせてカエルやチョウ等が出て来て、それはまるで父親が化けて自分たちを待っていてくれているように感じると書いてありました。

………今回は待ちきれなかったのだろうか。墓の手前にある水道のところに白いカエルとなって現れた。以前にも同じようなことがあったため、母と「お父さん、また白いカエルになって現れたね」と顔を見合わせた。……

讀賣新聞より

投稿者は46歳の女性。きっと素敵なお父さんだったんでしょうね。

父親がテーマの小説も何冊か読んだけれど、かなりショーゲキだったのが『5分で読める!ひと駅ストーリー 降車編』(アンソロジー)にあった塔山郁さんの「定年」。


バブリーな時代もあったけれど、やはりはじけた後はお約束の早期退職希望募る……それを断り、頑張って60歳定年まで会社での不遇に耐えた父親。息子は一度就職したものの、転職・再就職がうまくいかずに引きこもりに。自分が定年した後の生活が不安。「今度は息子に頑張ってもらわねば!」と手紙を書きます。

あまり期待していませんでしたが、なんと!息子が職安に足を運び、面接の日まで決めてきたというではありませんか! 両親は大喜び🎉 「やった!ようやくラクが出来る!」と思ったのもつかの間、定年退職したその日に聞かされたのは……「息子」ではなく「退職後の父親の再就職先」についてだったのですΣ(゚∀゚ノ)ノキャー!!

俺もこれからはネット通販を控えるようにするよ。だから、父さん、もうひと頑張りよろしく頼む

おやじ、ボーゼン(;゜∀゜) 「余計な刺激をしないように、くだけた文章で書いたその手紙」は息子に都合よく解釈させる余地が有り余っていたのです〜それがコチラ!

明へ。私も今年で定年だ。年金だけでは、お前を養っていくことは出来なくなる。だから仕事を見つけてほしい。正社員でなくても、給料が安くてもいい。とりあえず長く続けられそうな仕事を探してほしい。これは本気のお願いだ。ウチの未来はお前に掛かっている。よろしく頼む。父より

相手に伝わる文章を書くのって本当に難しいですなぁ……問題はそこじゃない?!

この宝島社の『5分で読める!ひと駅シリーズ』は乗車編などもあり、『5分で読める!』シリーズ自体もたくさん。アンソロジーなので読みやすい。どんな作品を書く作家さんか知りたい時やスキマ時間に(当たりハズレはもちろんあります⁠が)オススメですo⁠(⁠(⁠*⁠^⁠▽⁠^⁠*⁠)⁠)⁠o