チームとは「戦術」だけでは成り立たない

なんだスポーツの話か(・Д・)
って思われた方…ちょっと待ってください!

いや、確かにスポーツでよく言われることですが、実はこれ、僕たちが日常的に仕事する上でも同じことが言えるんです。

今現在これを書いている僕は、医療業界(臨床検査技師)で部門責任者をやって5年くらいが経つ、30代半ばの人間です。

若くして役職になってしまったので、周りからのプレッシャーや見る目、そして自部署のメンバーからの信頼など、さまざまな点で苦労をしてきました。

僕自身も若さゆえ、間違った選択をしてしまって、結果は出しているものの、なかなかチームとしてのまとまり感が作れない…そんな毎日でした。

そこで「これではまずい!」と思って考えたのが「チーム戦術」です。

医療で戦術?と思われるかもしれませんが、つまり「部署としてのスタンス」ってことです。

結果を追い求めるのか、周りを協働していくのか、己の道を突き進むのか。いずれにしてもどの部署もそのチームならではの「色」があるはずです。

これが自分のところにはないなと思ったんです。

個々のメンバーを見れば、それぞれに強み弱みがあり、カラーリングもあります。でもそれがチームに還元できているかと言われればそうではない。むしろ、水と油みたいな感じにすらなっている関係性もありました。


だからこそ「システマティックに解決」する方法の手段として、チーム戦術に目をつけたわけです。

■戦術はあくまで「戦術」でしかない

勘違いしてほしくないのが「戦術が悪い」わけじゃないんです。

これはチーム作りにおいては絶対的に必要なものです。ただ、問題はそこに固執したり、執着してしまうことなんです。

戦術を成り立たせるにはある「前提」があります。それが…

メンバー自身の「モラル・モチベーション」です。

例えばですが「朝来て一番に窓を開けて空気を入れ替える」という習慣があったとします。でもこの習慣を毎回やるのが同じ人間だといずれ「なんで自分だけ!」ってなりがちです。

そこでそのメンバーは考えるわけです。「マニュアル化してくれ」と。

確かにマニュアル化した方が、チームの動きとしては計算しやすくなるのは事実です。リーダーとしても動きが計算できるのは、仕事上大きなメリットになります。

しかしです。何でもかんでもマニュアル化すればいいってもんじゃないし、そのくらいのことならば「メンバーのモラル」でしょうと。

また、モチベーションに関してもそうです。

戦術を考える上では前提として「全員が思った動きをしてくれる」「同じ状態、同じマインド」「コンディションは一定」という前提条件がついてきます。リスクマネジメントとしてそのへんを勘案したとしても、最後の最後は「個」の力にかかっています。

スポーツで言うなら、どれだけパスで繋いで、相手の守備を崩したとしても、最後の部分でシュートが決まらないと意味がないわけです。そこの能力だけは、本人に頼るしかないんです。

戦術はあくまで「個」がしっかりしていて初めて活きるものであり、まず優先すべきは「個」の充実なんです。


■「個」を育てるには?

育成に関しては、正解がありません。

戦術もそうですが、チームなんてものは「個」の集合体なので、自分以外の思惑であったり、外的要因、時代の潮流など、さまざまな要因が絡み合います。

正解がないものに対して、どうアプローチするか?というのは、今を生きるリーダーたちの共通認識になっています。

その回答のひとつとして聞いて欲しいのですが、「背中で見せる」というものがあります。

ひどく前時代的ないい回しかもしれませんが、つまり「リーダー自身が率先して動きやスタンスを見せる」ことが、特に若いチームにとっては有効打となります。

もちろんダイレクトにアドバイスやフォローすることは前提としてあります。しかし、口で伝わらないことも事実としてあるんです。

チームとは「空気感」も非常に大事です。

のびのびとできる環境なのか、それとも一挙手一投足に注意しないとヤジやらお叱りが飛んでくるようなところなのか。

空気感を率先して作るのはリーダーの役目でもあります。他のメンバーがリーダーシップをとっても全然いいんですが、何か起きた時の責任が"そこ"に行くのはあまり良くないので、リーダー自身が「方針」を示してあげられるのが、ベターな選択になります。


リーダーが戦術を考えるのは当たり前のことです。それが仕事ですから。

しかし、そこに固執してしまうと、僕のように失敗するかもしれません。結局は「人」なのです。チームというのは。


<チーム・リーダー論に関しては…>
こちらにまとまっております👍

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