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【臨床検査技師】コストをかけなくても検査のクオリティは上げられる【実践編】

前回の記事では

『コミュニケーションの力で、検査のクオリティを上げる』

と書きました。
今日はその【実践編】となります。

\前回記事/


どうも、だぴてぃです。

コミュニケーションの力だけで
検査の質が上げられたら苦労しないですよね。


でも、上げられるんですよ。これが。


長年僕もこれに気づかずに

・やれシステムだ
・やれ運用方法だ
・やれ新技術だ


と小手先のテクニックばかりを
追い求めていました。


でも違ったんですね。


根本から見つめ直す必要性が
あったんです。


今日は具体的に
どんな方法を使ったのか?
ということをお話していきます。


|共通理解を育む

検査提出元と検査科の
『共通理解』を進めましょう。

「そんなことやっているよ…!」


と言うところ施設に限って
普段から細かい検体提出ミスが多かったします。


検体提出って軽視されがちなんですが、
実は「検査の入口」と言われるくらい
大切なところなんですね。


ということは、
ここの質を上げられれば
検査自体の質も上がりますよね。


口で言うのは簡単なんですが、
共通理解というのは
どうしても時間が掛かります。


でも、今回の方法なら、
確実に理解が進みます。

それをご紹介します。


たとえば、
検体がきて

・検体ラベルがない
・違う患者さんの検体
・本数が少ない
・提出方法が間違っている
・破損している


となったら
どうしますか?


99%は「電話連絡する」
だと思います。


検査科は特に
午前中は本当に時間がありません。


なので、
電話一本で済ませがちです。


でも、臨床の場は電話を受け取っても


「あーはいはい、出し直せばいいのね」

で終わります。

わかりますよ、
もっとちゃんと出せるようにマニュアルに従えや!
って言いたいですよね。


そこで、面倒かもしれませんが、
直接出向く方法をオススメします。


最初は煙たがられます。
なんだよ、お前って目で見られます。

その態度は人に向けるもんじゃないだろ!
って思うことも多々あります。

でも、電話と違って

直接会うことによって、
非言語のコミュニケーションが可能になります。

・ジェスチャー
・笑顔
・親近効果

1mmでも深く、
相手の心に突き刺さるように
印象操作するのです。


相手の顔が見えるということは
思っている以上の効果があります。


検査室に篭りっきりなら、
顔は見えないし、
電話って意図が伝わらないことがあるので


お互いの意図がすれ違うことがあります。
無用な軋轢を生むことが多いんです。

・本当はそういう意図じゃなかった
・喧嘩腰になってしまった


という経験もあるかと思います。


これが長期的に見て
検査の質を落としています。



|検査はチーム戦です

検査とは、
検査科だけがするものではありません。


検体採取から始まっています。

つまり、チーム戦なのです。


・どんな検査をするか
・検体を採取
・検体を運搬
・検体を検査
・結果を報告
・再提出の提案


ただ単に、検査と言っても、
ざっくりとこのようなステップがあります。


全てのステップの
質を高める取り組みをしないと、
いい検査なんで出来ません。


検査というのは、

部署は違えど、
患者さんを検査するという
チームになります。

チーム内でドロドロしていたら
いい検査なんてできるわけがないですよね?
チーム内の人間は
顔が見えた方がいいに決まってますよね?


電話一本で済ましてしまうところ、
余裕があるときだけでいいので、

足を使って出向いて
検体提出の重要性について
伝えていきましょう。



|検査者のストレスコントロール

これは見落とされがちなんですが、
検査技師のストレスコントロールは
検査を左右します。


検査するのは機械と思われがちなんですが、
その機械に検体をかけるのは誰でしょう?


当然のことながら、
検査技師ですよね。


誰でもできるんです。
機械に検体をセットすること自体は。


検査って独占業務じゃないですからね、
極端なこと言えば、高校生のバイトでも
できちゃうんですよ。



でもちゃんとした知識がないと

・これは本当に検査していい検体か?
・前処理はしなくていいのか?

などがわかりません。


この判断は通常であれば
問題なく処理できます。


でもストレスが溜まっていると
判断力が低下します。
モチベーションが下がります。

結果的に
ミスの確率が跳ね上がります。

これをいうとたまに、

「仕事なんだから、ちゃんとやれよ」

っていう人いるんですが、
これは根性論です。


そして、
そういう人に限って
自分には大甘だったりします。


ミスの許されない系の仕事は
根性論に頼ってはダメです。


可能な限り、
システマティックに対応する方が
クオリティは上がります。


そもそもですが、

検査技師は言われなくても
使命感を持っている方が多いです。

勉強家の人が
本当に多いなと思います。


マニアックなだけとも言えますが、
それがいいんですよね。


なので、
環境を整えてあげれば、
その能力を遺憾なく発揮できるんです。


そのためには、


できるだけストレスなく
検査を行うことが理想です。


それが検査のクオリティを上げてくれます。


何度も言いますが、

・判断力の低下
・モチベーションの低下

は検査の質に直結します。

これだけ情報過多な世の中です。
検査中にも考えないといけないことは
たくさんあります。


検査だけに集中するには、
それ以外の不安要素を
排除する必要性があります。


そのために、
他職種でコミュニケーションを取って
ベストな検体を検査できるように
進めていきましょうってことです。


|環境が悪いと全てがダメになる

さて、実践編として
検査のクオリティを上げる方法を
提案してきました。


「お金をかけずに」

これ、結構重要だったりします。


コストをかければ解決する!

と思っている人があまりに多いなと思ったので、
書いてみました。


なんでもそうですが、
仕事のクオリティを上げるには

まずは持っているもので
どうすれば良くなるか?
どう工夫できるか?

を考えることが先決です。

コストも資源も有限です。

頭を使って、
持っているものを使って

考えていきましょう!



だぴてぃ

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