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【翻訳】Nightwishのフロール・ヤンセンの癌診断後から初のライブへの思い

どうも、弾青娥だん せいがです。

2023年における2回目の投稿は、私が英語とメタル音楽にはまるきっかけをもたらした偉大なるフィンランド発のバンドNightwishに関連するBlabbermouth記事の和訳です。Nightwish関連では、こちらの記事に続いて2本目になります。



癌診断を受けてから初のライブに臨むフロール・ヤンセンの思いを、Nightwishのツォーマス・ホロパイネンが語る

「メンバーのみんながグッときていた」

Nightwishのキーボード奏者、そして作曲の面で中心に立つツォーマス・ホロパイネンがOverdrive〔アイルランドを拠点とする、ハードロック・ヘヴィメタル専門のニュースウェブサイト〕に、ボーカル担当のフロール・ヤンセンが乳癌と診断されたのを明かしてからわずか数週間後にツアーへの復帰を果たしたことが自分を含むバンドメンバーにとってどのようなものであるかを次のように語ってくれた。「(11月20日にヨーロッパツアーで足を運んだ)今回のベルギーのアントワープでの最初のライブでは、本当にメンバーのみんながグッときていました。とりわけフロールはそうでした。Sleeping Sunを演奏する時に事件が起きました。フロールがこの曲の最後の方で歌えなくなって涙が溢れだしました。私の言いたいことは分かると思いますが、前向きな涙でした。相当な不安とプレッシャーがフロールの心に溜まっていましたが、それを発散しただけです。癌に打ち克ち、ようやくこのツアーに臨めて、自分の思い通りに歌声を披露できるという実感が頂点に達した瞬間でした。そうしたものが全て同時に出てきて、それからはずっと順調です」

乳癌の診断を受けてから、フロールは腫瘍除去の手術を経て「癌を完治した」と2022年の11月18日に明かしていた。その際、SNSに「今回の手術で癌細胞は全部除去できて、転移もありません」とも記していた。

フロール・ヤンセンは10月に診断結果を公にした。当時のフロールは次のように記している。「癌という言葉はショックです。この診断を受ける前から人生で大切に思っていることの何もかもが、一瞬にして大きく変容してしまうのです。健康を取り戻したい一心です。娘が一人前の女性に育つのをこの目で見届けたいです。ですから、生きたいのです。今回の診断で最も恐ろしいことは、自分が健康だと思い込んでいたところにありました。癌に蝕まれているという感覚は皆無で、40年ほど生きてきた私が普通のマンモグラフィー検査を受けに行って初めて判明しました。多くの国で受けることのできるものですが、幸運にも無料で受けられます。検査に行かなかったら、腫瘍は発見されないままだったでしょう。ここから1年経ったころには、もっと大きくなっていたことでしょう。そう考えたのをきっかけに、このことは言わせてください。マンモグラフィー検査は命を救います。つらいものではありません。自分は大丈夫だと思うかもしれませんが、とにかく検査を受けに行ってください。そして、この文を読んでいる男性の方々へ――貴方の奥さん、恋人、お母さん、お姉さん、妹さんに検査を受けに行くように念を押してください。多額のお金がなくとも、欧米の一女性として私は無料のマンモグラフィー検査を受けます。検査に行きましょう! 幸いにも、マンモグラフィー検査を受ける機会がなくとも、それを受けるお金がなくとも、自力での癌の早期発見に関する情報を提供してくれる機関が数多くあります。私が皆さんの健康促進の後押しになれるのであれば、今回の癌診断から良いきっかけが生じることになります」

フロール・ヤンセンは、Nightwishで5年間リードボーカルを務めたアネット・オルゾンが唐突に脱退した後、ワシントン州シアトルのShowbox Sodoで同バンドのメインボーカルとしてライブデビューを果たした。フロール・ヤンセンは2013年にNightwishの公式メンバーになった。

フロール・ヤンセンが一員となったNightwishのリリースした2枚のアルバムは、フィンランドで1位、オーストリア、フランス、ドイツ、ギリシャ、ハンガリー、オランダ、ノルウェー、スウェーデン、スイスで5位以内にランクインした。

オランダ生まれのフロール・ヤンセンは、わずか16歳という年齢で、世界初のシンフォニックメタルバンドのひとつに数えられるAfter Foreverに加入した。同バンドは2000年から2007年までに5枚のアルバムをリリースし、2009年に解散した。

フロール・ヤンセンはRevampというバンドを結成し、2枚のアルバムを2010年と2013年にリリースした。

その後、Nightwishに公式メンバーとして加入した。フロール・ヤンセンをリードボーカルとして擁したNightwishの1枚目のアルバムは2015年のEndless Forms Most Beautifulで、世界中のチャートでトップ10にランクインした。この作品に続いて発表されたのが2020年のHuman. :II: Nature.で、このアルバムも様々な国で成功を収めた。

フロール・ヤンセンはNightwishの大規模なツアーに同行し、同バンドの3枚のライブアルバムShowtime, StorytimeVehicle Of SpiritDecades: Live In Buenos Airesに出演している。

〔訳者注:ライブアルバムShowtime, Storytimeの表題の一部を飾る楽曲Storytimeのライブ映像です。訳者のオススメしたい楽曲の一つです。〕

2019年、フロール・ヤンセンはオランダの人気テレビ番組のBeste Zangersに出演し、「オペラ座の怪人」をヘンク・ポールト〔オペラ、ミュージカルで活躍するオランダの俳優〕と披露し、大反響を呼んだ。フロールは、オランダの音楽に重大な貢献を果たしたアーティストに対する一流の称賛に値する、オランダのPopprijs賞を受賞したことでも知られている。同年に開催されたフロールのソロツアーは、1日もしないうちにソールドアウトになった。

フロール・ヤンセンは3月24日に初のソロ・アルバムであるParagonをリリース予定である。プレスリリースによると、同アルバムは「ポップ要素を散りばめた曲から、自らのキャリアで携わってきた音楽に影響を受けた感傷的なバラード曲まで多彩な楽曲」を収録している。



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