今日から実践できる! 厳選ストレス対処法4選
前回の記事ではストレスの仕組みを心理学的に解説するということで、ストレスがかかってから心身に影響を及ぼすまでのプロセスと予防のための介入方法についてご紹介いたしました。
今回の記事では、ストレス対処のための実践的で具体的な方法、役立つアプリなどをご紹介いたします。ご紹介する書籍、アプリなどについては一切の利害関係はなく、アフィリエイト等でもありません。純粋にこの記事を読んでくださる方にお役に立つことを願ってご紹介しております。
今回ご紹介するストレス対処法は以下の本から抜粋しております。(一部具体例や実践についつは改変しております。また、アプリのご紹介などはこの記事で独自のものです。)
ストレス・ダイアリー
ストレスダイアリーとは、その名の通りストレスを感じた場面について記録を取っておく方法です。具体的には以下の内容を記録します。
・時間
・ストレスレベル(0〜10の10段階)
・持続時間
・状況(ストレスを感じた時の環境、場所、人)
・トリガー(状況を引き起こしたきっかけ)
・リアクション(その時の感情、思考)
ストレス・ダイアリーには、記録するだけでも自身を客観視することができ、感情の整理ができるため、効果があります。
1日の最後に時間をとって記録することが推奨されているものの、なかなか継続が難しいという方もいらっしゃるかと思われます。
そういった方は、簡易的にはなりますが、こちらのアプリを使ってみてはいかがでしょうか?
Awarefyという個人で認知行動療法が実践できるアプリがあり、こちらのアプリの中でコラムというツールが無料で利用できます。
※コラムは無料でできる3コラム(感情メモ)の他にも、5コラム、7コラムなどがありますが、こちらは有料機能になっているためご注意ください。
3コラム(感情メモ)は、①何があったのか(出来事、状況)、②感情(複数をパーセンテージで選択可能)、③思考を記録できます。
更なる効果を望む場合には、定期的に振り返りストレス対策を立ててみる方法がオススメです。ストレス対策としてはストレスを引き起こした状況を予め予防する方法を考えたり、ネガティヴな感情になった時にどうするのかといった対処法を考えておくことなどが考えられます。以下で紹介する方法も参考にしてみてください。
インタベーション・ブレスレット
手順
1.簡単に腕から取り外せるブレスレットを買う
2.何かイライラすることが起きたり、自分に批判的な思考が浮かんだら、右手にはめていたブレスレットを外す
3.外したブレスレットを左手につけかえる
極めてシンプルな方法です。まずはストレスに気づくという効果があります。また、慢性的な不快感が軽減するという効果と実証されており、切り替えの機能もあるかもしれません。
実際に、少し近い方法として、イチロー選手も試合の時にヒットを打った時と凡退した時では、異なる足からベンチへ戻るようにしていたという話があります。
ストレス対処法は「質よりも量」と言われていますので、いくつか組み合わせて試してみることが肝心です。
マインドバス・テクニック
これは何かしらの欲求、感情が生じた際に、その欲求や感情をコントロールするために使用するテクニックです。「マインドフルネス」と呼ばれる状態を作るための訓練にも使用されます。
まず、自身の中で怒り、不安などのネガティヴな感情、あるいは、お菓子を食べたい(けど、できない)といった行動に移すことができない感情や欲求を感じたとします。
その時に、自分自身がバスの運転手をしているバスにそうした感情、欲求が乗り込んでくるイメージをします。感情、欲求をどうイメージするかですが、お菓子を食べたいであれば、お菓子がバスに乗ってくるイメージ、あるいは、お菓子を食べたい自分が乗ってくるといった形で想像しやすい形で行ってください。
そして、その感情、欲求のイメージを次のバス停まで運んで降ろすところまでイメージします。
こうすることにより、自制心が高まり、ストレス耐性にも効果があることが実験によりわかっているそうです。
似たような方法だ、バスではなく川の流れをイメージして、流れてくる木の葉に不安などの感情や思考を乗せて、そのまま流れていくのを見守るという方法もあります。
ご自身のやりやすい方法で不快な感情、思考をやり過ごす方法を実践してみてはいかがでしょうか?
ネガティヴ感情ラベリング
このテクニックはその名前の通り、ネガティヴな感情を分類するというテクニックです。研究の結果、ストレスに弱い人ほどネガティブな感情を区別することが苦手であり、ストレスに強い人ほどネガティブな感情を区別することが得意だということが明らかになっています。
なんだか嫌な感じだなぁと明確ではなく、モヤモヤとしたままの状態から、今自分が感じている感情に形を与えるということが重要です。
具体的には、予め以下の7つの感情ワードリストを用意しておき、ネガティヴな感情になった時に自身がどのような感情になっているのかを考えてみましょう。
感情ワードリスト
・悲しみ
・恥
・不安
・嫌悪
・怒り
・罪悪感
・イライラ
こちらの感情ラベリングも先に紹介したAwarefyの感情メモに記録しておく方法もあります。※怒り、悲しみ、不安、嫌悪の感情は無料の標準リストにあります。恥、罪悪感、イライラはリストにはありません。有料機能では、感情のリストを追加することが可能のようです。
いかがでしたでしょうか?
今回はストレス対処法の具体的な実践方法をご紹介させて頂きました。是非、日常のストレス対処法の実践に今日からでもお役立てください。
これらの方法以外のストレス対処法を知りたい、自分に合った方法を相談しながら考えたい、自分に合った方法を見つけるための実験に専門家と共に取り組みたいという方はお気軽にお問い合わせください。
また、ストレス対処に対する講演、研修等も行なっておりますので、ご興味がございましたら、お気軽にご連絡ください。
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