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2拠点生活のススメ|第349回|人の心を動かす方法

シンガーソングライターのあいみょんが、最近シビれた歌詞はありますかと聞かれ、浜田省吾の「もう一つの土曜日」を上げていた。

♪テーブルの向こうできみは笑うけど、瞳ふちどる悲しみの影

この「瞳ふちどる悲しみの影」とは「涙」のことを言ってるんじゃないか。かつて「涙」のことをこのように表現した人はいなかったと熱く語るあいみょん。確かにそう言われるとそうだなと妙に感心した。

そう言えば、木下龍也さんの短歌本の中にも「固定されたものごとを分解し流動させろ」という章があり、同じようなことが書かれていた。

鮭の死を米で包んでまたさらに海苔で包んだあれが食べたい

おにぎりの意味を分解し、理解のスピードを遅くさせることで、なんとも言えない詩的な味わいが出ているような・・・。

先日書いた「当たり前を解体する」というのにも通じるのだが、こういった手法というのは何も歌詞や短歌だけの世界に限らず、ビジネスの世界にも言える。

今の世の中、すでにやり尽くされていることも多いので、まったく新しいものを生み出すというのは難しいけれど、既存の言葉や考え方を一度解体し、別の表現やアプローチで組み立て直すことによって、見え方や感じ方に新鮮さや感動を生み出すことが出来るんですね。

だからといって、誰でもカンタンにできるというものでもないけど、そうした考え方の枠組みが持てると、人の気持ちを動かすことが自分にも出来そうな気がしてくる。大切なことですね。

・・・という訳でまだまだ恥ずかしい気持ちが満開ですが、今日も一首。

ゼンマイが針を進めていくけれど時は自分で進めたいもの

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