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2拠点生活のススメ|第111回|盛り上げる責任

何かと不透明な雲行きの中、オリンピックの聖火リレーが福島から始まった。

「前の東京五輪の時はテレビで聖火見て興奮したけど、今回は実感わかねえ。若い人はいねえし、元の町には戻らねえ。復興、簡単じゃねえよな。」

「帰りたくても町に帰れない状況を、世界に知ってもらう良い機会。避難先から来てくれた懐かしい顔が、沿道にたくさんあった。」

「人もいない状態で何が復興だと思うけど、小さな光を見つけていきたい。」

聖火リレーに参加したひとたちの思いもそれぞれ、勝手に復興五輪なんて名付けられ、開催そのものも望んでいない人が多数いる中で、福島の人たちがどんな思いで聖火リレーを行っているのかと思うと、ほんといたたまれない気持ちになる。

福島に聖火がやってきたことに、日本中が涙する、そんなシーンを作れなかったのはどうしてなんだろう。

犯人捜しをしたいわけでは無いが、あまりにも酷すぎないか。

オリンピックを何とかやり遂げようと努力する人がいて、技を磨くアスリートがいる。一方で、世界の70%もの人がコロナを考えると中止した方がいいと言う。東京オリンピック参加を断念した国もある。

こんなムードにしてしまったのは何なんだ。コロナだけが理由ではないはず。


時代が変わったと言えばそれまでなのだろうが、もうこの世の中にみんなが熱狂するなんてものは、残されていないのかもしれない

多様性の時代は、ある意味、寂しい時代なんだな。


それでも、それでもである。

せっかくオリンピックをやるというのであれば、やっぱりみんなで応援したいし、ホスト国として、みんなでちゃんと盛り上げる責任がある。

そんな風に思うのは、昭和生まれのオヤジだからだろうか・・・。





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