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組織・体制構築の支援方法を纏めてみた

こんにちは。高瀬です。株式会社ハートラスという会社で取締役CSMOとして経営、戦略策定、事業全体を管掌しています。

主に手掛けているのは「インハウス支援」です。前回のエントリー「インハウス支援におけるアセスメント」に引き続き、今回は、組織・体制構築の支援について書いてみようと思います。

我々なりにこれまでやってきた結果の最適解となります。少しでも参考になれば幸いです。

ゴールを決める

これまで書いた過去のエントリーでも同様の内容がありますが、今回の組織・体制構築の支援でも同じことが言えます。
いわずもがな、ですね。

①広告・マーケティング領域のインハウス化の過程で、受け皿としての組織をアップデートする。
②デジタルシフトを推進するにあたって、新たな組織をつくる。

新型コロナウイルスの影響もあるかと思いますが、この2つが起点となり、ご支援することが最近多いのです。

そして、いずれにおいても、ゴール設定が必須となります。

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・何を実現するための組織、体制なのか
・理想の状態はどういったものなのか
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この2つを出来るだけ詳細に、明確にすることが非常に大切です。

1つ目はまさに、その組織・体制が必要な「目的」となります。
2つ目の「状態」に関しては、どういった業務が行われているのか、社内のどこの部署と連携しているのか、といったこところまで、想像を膨らませながら一つ一つ明らかにしていくことも重要です。

上記は、よく耳にするAs is(現状)・To be(あるべき姿)の「To be(あるべき姿)」部分を明確にするための、とても大切な情報となります。

As is(現状)の把握をし、To be(理想の状態)を明確化する。そして、そのギャップを埋めるための方策を講じる。基本的な流れではありますが、非常に重要であり、組織・体制構築の支援においても、同様の流れを踏むことから、まずは「ゴール決める」ことが重要となるのです。

では、具体的にTo be(あるべき姿)を形作るにはどういった内容をまとめれば良いのか。主に3つのポイントがあります。

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1.組織・体制のグランドデザインを描く
2.人材コンピテンシーを作成する
3.業務設計、業務フローを作成する
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詳細を以下に記載します。

組織・体制のグランドデザインを描く

前述した「ゴール」を実現するための体制図を作成します。組織として必要な機能に合わせてチーム・ユニットも仮で設計します。

それに合わせて、「どういったスキル・能力の人材が何名ほど必要か」も協議をしながら詳細に詰めていきます。

※一応、「組織図とは」がコトバンクに記載されていたので、こちらに載せておきます

結果的に、組織図(チーム・ユニットの区分け含む)、理想に沿った必要機能、人員数などを固めることになります。

人材コンピテンシーを作成する

上記の人員に対して、具体的にどういった人材であるべきなのか、を出来るだけ詳細に作成します。スキル、能力、スタンス等ですね。

ちなみに、コンピテンシーの定義と言いますか、正式な説明は以下のようです。

結果的にこれは採用時の募集要項や、外部人材のアサイン(業務委託等)時に活用されることになります。

※理想はこの段階で、評価制度との整合性も鑑みた会話をプロジェクトの責任者としておきます。全く新しい組織や職種が想定される場合、現状の評価制度周りも触れておかないと、仮に新メンバーとして入社いただいても退職リスクが高まってしまうためです。

業務設計、業務フローを作成する

組織・体制のグランドデザイン、人材コンピテンシーを作成したのち、「もし、この組織が稼働したら場合、どういった業務があるだろうか」「社内の他部門、社外のパートナー企業とどのような業務を連携する必要があるのだろう」と想定しながら、業務を洗い出します。

(この業務にはかなり時間を要します。プロジェクト責任者はもちろん、関わるであろう既存のメンバーの方々へのインタビューも行うことが多い)

洗い出した業務を眺めながら、整理しておいた方がよいと思われる業務フローも一覧化します。そして、抜け漏れが無いかのチェックを行ったうえで、業務フローの作成に進みます。

※実は、この作成プロセスで、対象となる新たな組織が「何を、どこまで」やるべきかを洗い出すことに繋がりますので、インハウス化をするための「業務範囲」を明確化することにつながる、という一石二鳥な側面もあります

(インハウス支援における「業務の幅と深さ」はこちらをご参照ください)

ここまでくれば、、、

・組織図(チームやユニット単位も含む)
・想定人員数
・人材コンピテンシー
・想定業務
・業務フロー

が揃います。これだけ整理できれば、あとは実行スケジュールと共にアクションするのみ。

※余談ですが、プロジェクトのスコープによっては、人材コンピテンシーに沿う人材を育成するための「育成ステップ」も可視化し、納品することもあります。

さいごに

いかがでしたでしょうか?

冒頭に記載しましたが、「広告・マーケティング領域のインハウス化に伴う受け皿としての組織をアップデートする」「デジタルシフトを推進するにあたって、新たな組織をつくる」といった際には、是非ともご参考いただければと思いますし、上記3点は必ず押さえたうえで進めていただければ、再現性高く組織・体制の構築が出来るのではないかと思います。

長文にも関わらず、お読みいただき、誠に有難うございました。