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『#ネット老人会』のタグなんぞ、ちゃんちゃらおかしいレベルの話など。(日記)

Facebookの方で、『ネット老人会検定』みたいなクイズが流れてきたので、試しに記事を開いてみたら、簡単すぎてクイズにすらなってないと思いました(挨拶)。

と、いうわけで、フジカワです。ブルーマンデーでございますね。僕にはほぼというか、完全に関係ないんですけれども、哀しいぐらいの通常運行です。皆様いかがお過ごしでしょうか。

さて。今日は、いっちょ僕のネット歴について、少し触れてみようかと。お付き合いください。

僕がそもそも『ネット』というものに触れたのは、今から32年前、14歳の頃です。え? そんな昔から、インターネットがあったのかって? 当然ございません。当時は、『草の根BBS』というのが、主流でございました。

その『草の根BBS』とは何か? 簡単に説明すれば、個人や企業が自前でサーバー(ホストコンピュータ)を立てて、そこへみんなして、電話回線でアクセスする、というものです。

で、ホスト内には各種掲示板があって、そこで他のユーザーと交流するのがメインだったという。

今でこそ『ブロードバンド』なんてぇ言葉はすっかり定着してますが、当時の主流は、1200bps~2400bpsのモデム。9600bpsのモデムなんぞ持ってた日には、『速すぎる!』と言われてた時代です。はっはっは、ヤングメンには想像も及ぶまい!(なぜか偉そうに)

当然、NTTの電話回線を使うわけですから、接続のためには、電話料金がかかりました。しかしその頃は、夜11時から明け方(何時までかは忘れました)まで、定額でいくらでも使える『テレホーダイ』というサービスがあり、当時のネットユーザーの助けになっておりました。

僕が趣味で(初めて、完結した)小説を書き始めたのも、その草の根BBSがキッカケでした。某出版社が運営していたBBSの、ある特定ジャンルの掲示板内に、他のユーザーさん方が、いろんな(趣味に沿った)創作小説を発表していたんですが、どれを読んでも、僕的に今ひとつツボにはまるのがなかったんですよ。

で。「ないなら自分で書くのみだ!」と思い、己の好みを多分に反映させた短編小説をそこにアップしたところ、『独創的で面白い』という評価を頂き、調子に乗って2つめ、3つめ……と、どんどん書いていきました。

その蓄積が、後年、ゲーム会社に面接に行く際の、『こんなん書けます』という、アピール材料になったわけです。

ただ、そんな草の根BBSも、インターネットの台頭とともに徐々に姿を消し、やがて完全に消滅しました。

僕がインターネットに触れ始めたのは、OSが(Windows 3.1は飛ばしまして)Windows 95になった頃です。これまた、今でこそネットは常時接続が当たり前ですが、その頃はまだ、やはりモデムとアナログ電話回線で、見たい時に繋ぐ必要がありました。

SNSなどというものも一切なく、一部の人間、言ってしまえば好事家が、自分のウェブサイトを公開しており、そこをまあ好きなように見るのがせいぜいで、現在のように『分からない事は、ググれば一発』などということもありませんでした。

そんな僕も、1997年に、(ブログとは別に、作品発表の場として)自分のウェブサイトを開設し、23年経った今でも、まだ持ってるんですけどね。内容がガチで成人向けのため、リンクは貼りません。

そういう時代を経験しているので、今、『ネットなくしては世間が成り立たない』という社会になったのは、僕的には、隔世の感どころの騒ぎじゃないわけですよ。

もういっちょ言えば、その昔は、ウェブブラウザも有料だったんです。『ネスケ』こと、『Netscape Navigator(ネットスケープ・ナビゲーター)』というブラウザがあったんですが、記憶が定かなら、1,200円ぐらいしたはずです。

IEこと、MicrosoftのInternet Explorerは、既にOSに組み込まれていたのですが、大変不安定極まりなく、僕がプログラマーだった頃、あるクライアントの会社さんが、そのIE(バージョン4)の、あろうことかベータ版を、全社のPCに導入しており、なおかつ、機種が(20年以上前の当時は、不安定なことで悪評高かった)富士通のFMVでした。

つまり不安定の二乗であり、自社内の僕のマシンでは正常に動作していたプログラムが、いざ納品&検証時に、先方さんのFMVで原因不明のエラーを起こしまくり、「こんなはずはない!」と、納品先のその会社内でガチ泣きしたのも、文字通りしょっぱい思い出です。そのトラウマがあるため、僕は今でもFMVを信用してません。現在のユーザー、及び富士通の関係者の方には悪いとは思ってますが。

話を戻して、一つ印象深かったのは、僕が就職活動を知っていた頃、既に一部企業(IBMとか)がネットを使って募集をやっておりました。

ただ、その頃のインターネットというのは、『遊び』としか見られておらず、きちんとした目的があって使っているのに、周囲からは『遊んでるんじゃない!』と怒られたことです。これも、今では考えられないことだと思われます。

以上が、タイトル通り、世間で言う『ネット老人会』なんてぇのは、僕としては「まだまだ青いな」と鼻で笑える理由です。ただ、『だからどうした?』って話でもあるんですが。

一時期、この話題を、『#ネット仙人会』というハッシュタグを付けて、Twitter上で披露したことがあるんですが、全くリプライが付きませんでした。草の根BBSも、遠くなりにけりです。

しかしながら、その少年期の経験が、後の僕を形成したのは間違いありません。先述の、某出版社のBBSに自作の小説をアップしなければ、ライターになることもなかったわけですし。

余談ですが、少し前、そのTwitter上で、当時登録していた別の草の根BBSのメンバーの方をお見かけしたのですが、さすがに30年以上前のことであるせいか、その方は僕のことを覚えてはいらっしゃいませんでした。気にしてるわけじゃないですけどね。僕だけが、その方へのご恩をずっと忘れていないだけで。

皆様に誤解しないで頂きたいのは、僕は自慢をしているわけではない、ということです。単に、ネット黎明期を知る人間の昔話として、皆様には『ふうん』とでも思って頂ければ、それ以上は求めません。

最後の余談として、先日、親に頼まれて、家庭菜園に関する情報を調べて、ウェブページを印刷して渡したのですが、受け取った親は開口一番『(この情報は)いくらしたの?』と聞いてきました。無料だったことを言うと、えらく驚かれましたね。

確かに、『有益な情報には、値段が付いていてしかるべき』という観念も、分かると言えばそうですけど、その面から見ても、あらゆる情報が(たいてい)無料で手に入る、というのは、凄い時代になったもんだと思います。

以上、ネット歴32年のオッサンの、化石レベルの思い出話でした。

んじゃまた。

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