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なぜ、お客様はあなたのお店を選ぶのか?(従業員と共に成長する組会社に)

みなさん、こんにちは。
忙しいから 楽しいに。~ 未来が見える(だから)笑顔になれる ~
皆様の成長促進パートナー
中小企業診断士のまっちゃんです。

今回のテーマは、『「欲求の2次目的」を意識することで、ビジネスは大きく変わるのか。』です。欲求の2次目的とは、表面に見える欲求の裏にある、より本質的なニーズや願望のことです。

私は事業者様に、お客様にこのお店を選んだ理由を聞いてはどうですか?と提案することがあります。ある飲食店では、店員さんの言葉かけが素晴らしく「足が悪い母親と一緒に行ける」「子ども連れでも他人に迷惑をかけずに食事をとることができる」といった理由が挙がりました。
もちろん、「美味しいものを食べたい」というお客様の欲求がありますが、そのお店を選ぶことで、「母親に親孝行できる」「子ども、私も伸び伸びできる」といった、美味しいものの先にある欲求を満たすお店だったのです。お店の魅力を再発見した事業者様は、より満足度を高める取り組みや知ってもらう取り組みを行い、頭打ちだった売上げが伸びました。

活用のポイントは、人は意識をせずに生活を送っていたとしても、欲求の2次目的をもっている可能性があるといこと。

欲求の1次目的は「美味しいものを食べたい」
では、なぜ? 美味しいものを食べたいのかが、2次目的です。
それは、仕事が忙しい人だったら、「一日の疲れを癒したい」かもしれませんし、もっと掘り下げると、「明日への活力を得たい」からかもしれませんね。

なぜ?を繰り返すことで、お客様の欲求の2次目的にたどり着けます。
お客様が意識・無意識だった2次目的にたどり着くと、どんな効果が期待できるのでしょうか?
ミハイ・チクセントミハイのフロー理論やマーティン・セリグマンが提唱したポジティブ心理学などが参考になります。
人は好きなこと、未来を感じられることには力が湧いてくることが分かっています。2次目的が見えることで、力が湧きやすくなるので、欲する力も強くなります。

競合が多いお店での販売と従業員の育成といったビジネスの場での例を紹介して、今回のテーマを締めくくりたいと思います。

●眼鏡屋さん

・顧客の言葉に耳を傾け、なぜその商品やサービスを求めているのかを深く掘り下げる
・顧客の2次目的を捉え、それに応える提案を行う
・顧客の満足度を高めるためのフォローアップ

眼鏡屋さんに、学生さんが眼鏡を見にきました。
店員「今日はどのような御用でしょうか?」
学生「視力が合わなくなったので、新しい眼鏡を見に来ました」
店員「どうぞ、自由にご覧になってください。お気に召すものがあれば、声を掛けてください」

通常だと、このような状況なのかもしれませんが、
店員「視力が合うお気に召した眼鏡が手に入ったら、どうしたいですか?」
と尋ねてみたとしたらどうでしょうか。怪訝な顔をされる人もいるかもしれませんが。。

学生「実は車の免許を取りたいので、自動車学校に通おうと考えているんです」
店員「そうだったのですね、車の免許をはやくとれるいいですね」
学生「ありがとうございます。まだ親の車ですが、遠くまでドライブしようと思っています」
店員「それだったら、最近はサングラス付きのメガネもお奨めです。興味ありますか?」
学生「ぜひ、詳しく教えてください」

お客様の1次目的は、度が合わなくなった眼鏡の買い替えです。
でも、「自動車学校に通いたい」「ドライブしたい」という、どうなりたい(欲求の2次目的)が明確になることで、サングラス付きのメガネに興味を持ってくれました。
店員さんが表面的な受け答えに終始していたら、学生さんは自分の求めているものに気が付かず、眩しいなと思いながら車を運転することになっていたかもしれませんし、他の眼鏡屋さんに行ってしまったかもしれませんね。

●従業員の育成

従業員の意見を積極的に聞く
従業員が主体的に行動できるような環境づくり
定期的な意見交換会や研修の実施

会社の従業員の育成の例では、すこし複雑なので考え方をお伝えします。
なぜ?なぜ?と掘り下げたところ、「自分の意見を尊重されたい」という「欲求2次目的」を従業員が持っていたとしたら、あなたが経営者だったら、どうしますか?
意見を尊重し、従業員が成長を実感できるように、定期的な意見交換会を実施したり、提案制度を導入したりすることなどが考えられるかもしれませんね。
聞かなくても答えはわかっていると思っても、従業員も経営者も、お互いが気付いてから、仕組みの導入を検討することが大切です。

いかがでしたか。ビジネスだけでなく、日常の生活場面でも使えそうと感じた方もおられたのではないでしょうか。皆さんのビジネスで、お客様の「欲求の2次目的」を掘り下げてみたことはありますか?どのような発見がありましたか?
DSSコンサルティングでは、このようなお手伝いもしています。皆さんのご経験やご感想をフィードバックしていただけたら、もっと事業者さんのお役に立つことができます。ぜひ、貴重なアドバイスを寄せていただけたら嬉しいです。ご意見はこちらから

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