初夏とオンラインと私
東京生活4カ月目。
恐らく東京に出向する自治体職員あるあるだと思うが、
頻繁に聞かれることがある。
「どう?慣れた?」
たぶん20回くらい言われている。
正直に言うと、分からない。
何をもって慣れたと判断すればよいのかが分からない。
果たして私は慣れているのか。いやいやまだまだ慣れてないだろう。
だがしかし、仕事上で上長に質問することは徐々に減ってきている。
慣れたと言っていいのでは?慣れてきたに違いない。
いや、待てよ。
慣れたと言ってしまって結果仕事を覚えきれていなかった時、なんとも言えない気持ちになる。実際まだ完全に覚えきれているかと言われると自信はない。
じゃぁまだちょっと慣れていないんだ、うん。
ん?いやでも4カ月も経過していてそれはいかがなものか。
自分なりにベストな仕事を遂行しているではないか。
むしろ慣れてない方がおかしいのでは。
んぬぅ、、、
こういった中身のない自分会議を何度かしたことがある。
自分の中で終わりのないミルクボーイの漫談のようなものが繰り広げられる。
この慣れた慣れてない問題はどうでもいいことなのだろうが、私にとっては極めて大事なことだ。
そこで私はこう返すことにしている。
「いやぁどうっすかねぇ!なんとかやってます!(にこにこっにこっ!)」
と愛嬌で乗り切っている。
やはり世の中、愛嬌と笑顔がすべてだ。人間関係はここが重要であり根幹だ。
だが、先日言われた。
「なんとかやってるって、、、大丈夫か?」
うむ。来年山口に帰ったら後任にはこの質問はしないようにしよう。
ヤフー主催のセミナーに登壇
7月に近い話として、このことについて触れておきたい。
ヤフーのビッグデータ分析に携わって3カ月、私が講師役となってセミナーを開催した。大役だったが非常に良い経験だった。
昨年度までの私なら、「データ分析」「EBPM」「自治体DX」なんて聞いてもなんとも思わなかっただろう。
そういうのはデジタルの専門人材がやってくれるものだ。
そもそも30歳にもなっていないペーペーもペーペーの私には関係のない話だし、公務員経験の浅い人間にビッグデータとか大層なことはできない。
そんな認識だった私が今年の6月末にデータ分析の講師としてセミナーを開催している。
というか東京に住んじゃってるじゃんというのがその前にあるのだけど。
このように地方のデジタル化は年齢や経験問わず誰が参画してもよいし、
誰でも志があれば自分の業務に取り入れることはできるのではないだろうか。
しかもデータ分析は案外面白い。
人々の関心事、ニーズが見えるというのは最新のトレンドを把握するということだ。
まるでインフルエンサーになった気分のようだ。
いやそれは言いすぎか。でも面白い。
話を戻すと、
このセミナーでは、広報広聴、シティーセールス、観光マーケティングについてどんな感じでデータ分析が役立ってくるのかを説明している。
アーカイブ動画も配信しているので、興味のある方はコチラの登録をお願いしたい。
できれば「チャンネル登録おねがいしますッ」って人生1回でいいから発信してみたい。
自治体DX展@東京ビッグサイト
東京には空がないと詩集で見たことがある。
7月初旬、第2回自治体DX展に参加するため、私は江東区にある東京ビッグサイトに来ていた。
その日は猛暑。照り付ける太陽が肌を刺激して熱痛い。
どうやら東京にはありすぎるくらいの空があるようだ。
余談だが東京ビッグサイトへのアクセス駅である国際展示場駅から会場までの道中には、「花」のオブジェがある。
「花だ。」
それ以上でも以下でもない。
そこを通る人々は必ず何秒間か目にすることになる。
みんな「花だ。」と心でつぶやくのだろう。
シンプルなのに主張が激しいこのモニュメント。
山口県にもあればいいのに。
山口県だったら言葉はなんだろうか。
そうだな………、うん……。
「花」でいっか。
第2回自治体DX展は、「自治体・公共Week2022」の中の専門展の一つであり、「住みやすい街づくり」「活性化」「業務効率化」につながる製品やサービスが出展されている一大ビッグイベントだ。
事前に参加登録でQRコードが送られており、上の画像箇所に設置された受付にQRコードをかざすことで入展証が発行される。
少し前の私ならこの時点でハイテクさに心を打たれていたが、もう驚かない。
どうやらすっかり東京都民になってしまったようだ。
山口に帰ったらまずコンビニの駐車場の広さを友人たちの前で笑うことにしよう。
中に入ると高校の体育館3個分くらいの会場に、所狭しと出展ブースが並んでいる。
クラウドサービスや自治体専用回線でのチャットツール、住民向けSNSサービスに最新のRPAツール、デジタル人材の育成支援プログラム、電子署名などなどなど、デジタルデジタルデジタルがずらーーーっだ。
ひとりで参加した私はとにかくたくさんのブースに顔をのぞかせて話を聞かなければならず、油断していると興味のあるブースに行けないという悲しい事態が発生する危機感を感じるほどに出展が多かった。
会場全体が活気にあふれ、ブース個々に自治体の未来を感じた。
と同時に、これらの未来を現在(いま)にしていくことが急務なのだろうなと感じた。
大変なお仕事だ。
うむ。難しいことを考えていたらなんだかお腹が空いてきた。
余談だが、会場内の売店で売られていた台湾名物の魯肉飯(ルーローハン)が最高に美味しかった。
こんな感じの魯肉飯を家でも食べられたらと思い、妻に打診したところ、
「なんで自分だけ美味しいもの食べてるの?」と聞かれた。
あの日からまだ魯肉飯は食べていない。
山口県東京事務所に夏のご挨拶
東京には、首都圏における山口県の情報発信や山口県への企業誘致活動の拠点として、また、中央官庁や関係機関等の連絡調整および行政情報の収集活動の拠点としての機能を果たす山口県東京事務所が存在する。
ヤフーでの業務を始める年度前に、一度だけ挨拶に伺ったことがあるが、久々に郷土の雰囲気を感じたいと思い立ち、訪問させていただくことにした。
民間企業を含め、中央省庁など東京出向中の県職員は、基本的に山口県民と会話することはない。事実、ヤフーにおいても山口弁バリバリで仕事をしたことはなく、標準語に徹した猫かぶり状態と言えよう。
方言を抑えて仕事をするのは、私にとってなかなかに難しい。
自分ではあまり意識できていないが、少しばかりストレスにも感じているのかもしれない。これも東京出向者あるあるなのかもだ。
とはいえ、同じ県職員であっても一応外部の人間である私は窮屈に感じるのだろうなと思いながら、事務所へ赴いた。
自分から提案したものの、ドキドキだ。
大丈夫。大事なのは「愛嬌」と「笑顔」だ。
結果、すごい楽しかった。
山口弁に囲まれた環境は温かくてしょうがない。
「どう?慣れた?」も全然受け入れられる。どんどん聞いてよの姿勢だ。
山口県東京事務所の繁永所長には、この4カ月間で経験したこと、面白かったこと、苦労していることなど、ざっくばらんにご報告。
所長室には県関連のポスターや県ゆかりの著名人の色紙がずらりと貼られており、まさに気分は山口県だ。
他の職員さんも、ヤフーで働く私の仕事内容には興味深々なご様子だった。
なんだか有名人になったみたいで少し恥ずかしい。
自宅での業務が多い分、オンラインではなく、対面で地元出身の仲間と思う存分笑って会話するというのは良いリフレッシュになる。
こりゃ定期的にリピートさせてもらおう。欲を言えば場所は居酒屋がいいな。
コロナ第7波の猛威
コロナがまたヤバくなっている。
感染力が格段に強いという特徴を持つBA5が猛威を振るい、感染が再拡大しており、7月においては1日の感染者数が東京都初の4万人超えとなった日もあった。
山口県に住んでいたころ、連日のように報道される東京都の感染者数を見て私が思っていたのは、都民の感染予防意識は実際どのようなレベルなのかということだ。
人口が日本で最も多い分、感染者数も最も多くなるのは理解できるが、このコロナ禍に一種の慣れのようなものが生まれ、感染を収束させることに苦慮しているところなのではないかと漠然と感じていた。
ところが、いざ東京に住んでみると、周囲はきちんとマスクをしている上、喚起や消毒など、地方に比べて非常に高いレベルで環境が整っている印象を受ける。
しかし、依然として感染者数は非常に多い。
実際問題、都民はコロナへの関心をどのように持っているのか、東京都が公表している感染者数の情報(オープンデータ)と、ヤフーのDS.INSIGHTを用いて比較してみた。
ご覧のとおり、陽性者数の増加と「東京 コロナ」と検索する都民の数には相関関係が見える。
月の境を起点として、双方の推移は上昇する傾向にあり、関心度は高い状態にあると言えるだろう。
夏期休暇を取得するシーズンとなっている中、一日も早い収束が期待される。
なんか急に真面目に述べてますね。。。
でも、こういう部分も大事ということで。
というわけで7月もさまざまな挑戦があった。
いま世の中は夏休み、せっかくの東京、仕事も大事だが家族でたくさんお出かけせねばならないという焦りもある中、コロナへの意識からなかなか難しいところだ。
東京を中心に都会をいろいろ経験するのも、県職員の務めだと思うが、ここは慎重に対応を考えていくとしよう。
来月予告ッ(予想含む)
・船山、山口県のDXを語る
・娘(9か月)、「パパ好き」と喋る
・魯肉飯に再会
来月もまた見てくださいね。
じゃんけんぽん、うふふふふふふふ。
※本記事の内容は公開日時点の情報です。
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