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【小説】街風

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創作小説。 一つの街を舞台に縁ある人達が紡ぐ物語。
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#短編小説

街風 episode.29 〜ネガイ カナエ タマへ Part.Ⅲ Re: 〜

 見知らぬ美女が店内に入ってきたと思ったら、ダイスケを連れて颯爽と去っていた。マナミは、…

けーすけ
2年前

街風 episode.28 〜ネガイ カナエ タマへ Part.Ⅱ One More Chance,One More Time〜

 ダイスケは、エリから貰った手紙を開いた。何度も読み返したその手紙は、開いては折り畳んで…

けーすけ
2年前

街風 episode.25.6 〜X.Y.Z.〜

 「まあ、良いものは時代を越えますけどね。逆に音楽と違って、カクテルなんてずっとレシピは…

けーすけ
2年前
3

街風 episode.26 ~婚約者Rの献身〜

 携帯を開いてみると、無事にノリと復縁できたと報告のメールがユリエから届いていた。ケイタ…

けーすけ
2年前
4

街風 episode.25 〜Who Killed JAZZ?〜

 「この街にこんなお店あったんですね。」  すでに出来上がっているショウコちゃんの隣で、…

けーすけ
2年前
3

街風 episode.23 〜離れ、交わり、離れ離れ〜

 「そろそろ彼女作れば?」  「いつまで想い続けてるんだよ。」  「告白しちゃえよ!」 …

けーすけ
3年前
4

街風 episode.22.3 ~GIRLS TALK〜

 「ただいまー。」  「お姉ちゃんおかえり!」  「まだ起きてたの?」  パジャマ姿のカオリが、眠そうな目を擦りながら出迎えてくれた。日付もとっくに変わっていたので、私は両親を起こさないように、忍び足で玄関を上がり自分の部屋へと向かった。このままベッドに飛び込んだらすぐに寝落ちしちゃうと思い、パパっと荷物を片付けてシャワーを浴びようと支度をはじめた。  「お姉ちゃん今日は飲み会?」  カオリが部屋にやってきた。相変わらずウトウトしながら頑張って立っている。  「

『趣味:自己表現』 街風/言葉の掃き溜め【番外編】

 僕は、小さい頃からずっと空想の世界が好きでした。  一人っ子だった事もあり、1人でレゴ…

けーすけ
3年前
7

街風 episode.22 〜WALKING UNDER THE MOON〜

 「あー、お腹いっぱい!」  ケンジ先輩は膨らんだお腹をポンポンと叩きながら、満足そうな…

けーすけ
3年前
5

街風 episode.21 〜RUN TO YOU〜

 ありがとう、ありがとう。  そう何度も心の中で叫びながら、涙を堪えて必死に駅に向かって…

けーすけ
3年前
6

街風 episode.20 〜GOOD NIGHT、GOOD BYE〜

 「本当にこれで良かったのか?」  「ああ、付き合ってから今までもずっとあいつの心の中心…

けーすけ
3年前
3

街風 episode.19 〜青春と晩秋〜

 「もー、ノリさん。今日は何だか様子が変ですよ。忙しいのにぼーっと立っていたり、オーダー…

けーすけ
3年前
2

街風 episode.18.4 〜そよ風と猫〜

 「ほら、あの人だよ。」  タマは私に撫でられて喉をゴロゴロと鳴らしながら、寝転がったま…

けーすけ
3年前

街風 episode.18.3 〜氷解〜

 「久しぶりだね。」  マナミさんに選んでもらった花を持って、カナエの墓参りへ来た。あの日からどんな事があろうと週一回は必ずここへ来ると決めている。いつもの場所で寝転がっているタマを優しく撫でてカナエのお墓へ向かった。  誰かが挿した花は萎れていたので、持ってきた花に挿し替えて、汲んだ水を墓石と花へかけて辺りを少し掃除してから両手を合わせた。  あの日から僕の時計は止まったままだった。いや、止まったというよりかは自らの手で止めているだけかもしれない。今の僕はカナエのいな