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個人からチームへ。セルフマネジメントを徹底すれば、チームも良くなる。

これまで、ちょいメシPJの連載の中でも、たくさんの事をお伝えしてきましたが、多くのことが組織についてでした。

しかし、結局は自分の人生、会社や組織が守ってくれることもあるかもしれませんが、最終的には自分のことは自分で守るしかありません。

このセルフマネージメントというチカラは、なにかと戦う機会が多いサラリーマンにとって強力に自分を救ってくれるチカラとなるでしょう。


このチカラは何を与えてくれるか?

セルフマネジメントについて「実務」面、「メンタル」面の観点で解説します。

もちろん「フィジカル」もとても重要なのですが、そこは臨床医である森下(仮)に譲ることにしましょう。

「実務」
実務ベースのセルフマネジメントですが、私は必ず以下の3点セットを準備するようにと指導しています。まさに三種の神器と言えるものです。

・スケジュール線表
・タスク管理
・課題管理

この3つ無くして自身の業務管理はできないと断言しています。

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今の業務だけでなく、将来を見通した業務をするためのスケジュール管理。業務の塊を分解し確実の完遂させるタスク管理。イレギュラーや問題を解決するための課題管理

これらをごちゃごちゃに考えてしまうチームも多いのですが、分けて作ることが重要と考えています。

「メンタル」
メンタルと一概に言っても様々な観点があります。モチベーション管理、ストレス管理、アンガーマネジメント、メンタルヘルス等々。
これらはチーム、個人の生産性に重大な影響を及ぼします。

セルフマネジメントにおける”セルフ”の定義を、自分からチームに広げていくことが重要です。


チカラを育てるテクニック

・こんな人は危ない!

マネージメントをし始めるとわかりますが、自己管理ができていない社員の多さに驚きます。気をつけたいポイントをいくつか挙げます。

・タスク管理を軽んじている
業務に慣れると、タスク管理票などを作らずとも仕事が回せるようになります。しかし、取りこぼしが発生したり、思い出す時間がかかったりと知らず識らずのうちに無駄が発生しています。人間は真の意味でのマルチタスクができないと言われます。脳内メモリにタスクを並べるのではなく、可視化してスピード感をアップしましょう。
・タスク、問題、課題の違いがわかっていない
管理簿を見たら、タスクと問題と課題がごっちゃごちゃに…。なんてこともよくあります。これがあると、その管理簿はゴミ溜めになります。少なくともタスク管理と問題・課題管理は分けて管理しましょう。
問題と課題の違いについてもしっかり理解しておきましょう。
https://www.kaizen-base.com/contents/kall-42420/
・ひとりで仕事ができると考えている
業務に専念していると、自分ひとりで仕事をしている気になることがあります。集中力が増し、まさにエンペラータイム状態といったところですが、これが続くと危険信号です。
気づいた時には疲れ果て、頼る相手も相談する相手もいないことになります。「一人でできる」が「孤独な状態」になってしまうのです。
日頃から、相談できる相手を社内外に見つけておくことがとても重要です。


・育てる方法

上記した三種の神器についてもう少し解説します。メンタル面は”育てる方法”というにワケにはいきませんが、悪くならないようにするための方法を少し話します。


三種の神器の使い方を簡単にお話します。

最初にチームもしくは自分の業務をタスクに分解していきます。そのタスク群をスケジュール管理(ガントチャート)に並べ、線表化していきます。
日々の進捗管理をしていくなかで、遅れが発生したり、何か問題があった場合には課題管理票に載せていくようなイメージです。


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このガントチャートを例で言うと、進捗がいくつか思わしくないようです。「発注内容確認」は1日バッファがあるのでやりきるとして、商品企画の「市場調査」は○○社が動き出せてもいないように読めます。

この様なときは、しっかりと課題化して別途対策を考えないと、進捗MTGでいつも「遅れ」の報告をすることになり、ドンドン遅れは悪化します。

ガントチャートについての解説は数多くありますので、詳細は以下のようなサイトを参照してみてください。


これらのことがしっかり出来るようになるために、育てる方法は愚直にやることが大前提ですが、ポイントを抑えておきます。

・タスクはしっかり分解できているか
・タスクの前後には関係性がある
・タスクは期間のあるものと無いもので分かれる
 市場調査といった期間があるものと、承認といった単発のタスクです
・線表を元に遅れているか?を確認する
・遅れがある場合、必ず「取り戻せるか?」を考える
・何か問題や課題がある場合は、キチンと管理票に書き写す
・スケジュールは2,3ヶ月先までは描いておく

これを徹底するだけで、自身のセルフマネジメント力は必ず成長します。


メンタル面でのセルフマネジメントを育てる方法で、私が一番推奨したいのは「メンター」を見つけることと思ってます。

同じ職場の仲間でも良いですが、学生時代の友達や、他業種・他職種の人のほうが良いことが多いです。また、年齢も上下離れていると多様性が出ます(なんなら年下の学生でも良いんです)。

この多様性というのが重要で、自分のメンタルが一方向に突っ込んでしまうのを防いでくれます

メンターの役割については以下のようなサイトを参考にしてみてください。一部、メンターは新人育成担当であると誤解がありますが、メンターは人生における互助会のように考えた方が正しいと思います。


チカラを使いたいシーン

・初級編

三種の神器は初級でこそ重要で、もし慣れていない場合はツールに頼ってみるのも良いでしょう。

ツールによっては、この三種の神器を全部セットで管理できるようなものもありますので、自社に導入できるか(すでにされているか)を確認しましょう。


既に導入されていても、使い方が誤っていて、ただのコミュニケーションツールのようになっていることもあります。そのツールの使い方や思想をよく知ることも重要です。


メンタル面についても少し触れておきます。

メンターの獲得は、新入社員時代が一番コミュニケーションを広げるチャンスと言えます。

年次を重ねると当然育成担当なんて付きませんし、外部との関係性も希薄になってきます。是非、社会人歴の浅い間に信頼して相談できる相手を作りましょう。


・上級編

多くのガントチャートツールというのは個人の業務タスクを管理するものではなく、チームやプロジェクトを管理するツールです。

そのため、メンバーの稼働管理やコスト計算などもできる優秀なツールがあります。ただ、ツールの機能が多すぎて使い切れていないケースが多く存在します。

是非、チームリーダーとなった際には、自分たちの業務を可視化し、どこにツールをアサインしていくのかを考えるところから始めてください。そうすることで、ツールを有効活用できるようになります。

管理方法も様々で線表だけではなく、以前紹介したカンバン方式など、業務を可視化しプロジェクトの安定を図るための活動がプロジェクトマネジメントに必要な能力になります。

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セルフマネジメントでは、こういったチーム活動の視点を持ちながら、自分がどう考え行動するのかを考えることが重要になります。

最初は自分のことしか頭になくても、少し業務に慣れてきたら、チームでの位置づけや、組織に求められる業務の仕方、改善して評価され続ける循環。これを築くことが「ちょいメシ」としても非常に重要な考え方になります。


一時期、Googleが発表した「プロジェクト アリストテレス」が話題になりました。

この生産性向上に着目した調査で、もっとも重要とされたのは「心理的安全性」でした。

これについては今後またお話したいと思いますが、チーム活動にも、セフルマネジメントにも、「心理的安全性」というメンタル面でのフォローが重要だと、世界的にも認められていることは覚えておきましょう。


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