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女性が働きやすいクリニックをつくりたい

私が開業するときに、やってみたかったことの一つが「女性が子育てをしても働きやすいクリニックをつくる」です。

 その原点は、私の幼少期にさかのぼります。

 医師である私の父は、昼も夜も、いつも忙しく働いていました。家庭を顧みる時間はありませんでした。父は子供の世話は全くしていませんでした。そんな父をみて、医師になったら子供を育てるのは難しいのではないか、と思っていました。

 私が医学部の学生になったとき、父からは「医師になっても、一人前になるまでは結婚はしない方が良い」と常々言われていました。医師としての技術を身につけることの方が大事だという考えです。その話を聞くたびに、うんざりしていました。

 医師になり、大学病院に勤務するようになると、優秀で素敵な女医さんが妊活や子育てが難しいという理由で退職してしまうのを、何度も見ました。女医が働くって、そんなにたくさんのものを犠牲にしなきゃいけないの?と、いつも私の心は理不尽な思いでいっぱいでした。

 ですから、自分がクリニックをつくるときは、女性が子育てしながらでも仕事をできるようにしたい、と強く思っていました。女医の私も、スタッフの女性も、皆が無理なく働くことができる、というクリニックにしたかったのです。

女性のワークライフバランスを改善することは、私が人生で成し遂げたいことの一つです。
女性が、それぞれの得意を活かして、家庭や子供にしわ寄せがないように、いきいきと働くことができるクリニックをつくりたい。

この想いが、エフェクチュエーションにおける私の手中の鳥でした。



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