薬は毒。

抗生剤が風邪に効かないことは、医療の世界ではよく知られています。にもかかわらず、なぜ一部の医師はそれを処方するのでしょうか?

考えてみてください。

ある子供がひどい鼻水に悩まされています。彼の母親は以前、風邪薬、アレルギー薬、そして最終的には抗生剤が効いた経験から、直接抗生剤をくださいと訴えてくることはしばしば経験します。これに対し、医師はどう対応すべきでしょうか?

実は、患者が「使った、治った、だから効いた」と単純に結びつけるケースは珍しくありません。しかし、医師としては、単に患者の要求に応えるのではなく、適切な治療法を説明し、理解を求めることが重要です。

驚くべきことに、多くの人がまだ「風邪に抗生剤は無効」という事実を知りません。医師の中には、患者の期待に応える形で、抗生剤を処方することで、病状悪化時の保険としているケースもあります。

実際、一部の内科医や耳鼻科医は、子どもが風邪を引いたときに、問題なく抗生剤を出してしまいます。でも、風邪には抗生剤が効かないどころか、悪影響を及ぼすこともあります。2016年の伊勢志摩サミットでは、抗生剤の乱用が原因で耐性菌が増えるのを防ぐために、国のリーダーたちが取り組むことを宣言しました。さらに、厚生労働省は「抗微生物薬適正使用の手引き」を公開しており、これは医師だけでなく、私たち患者も読むべき内容です。たとえ専門的で量が多くても、この手引きは、抗生剤を正しく使う方法を理解するのに役立ちます。

しかし、これは短期的な解決に過ぎず、長期的には耐性菌の問題など、より大きなリスクを生む可能性があります。医師と患者の間の信頼関係は、正直なコミュニケーションから築かれるべきです。医師は、抗生剤の適切な使用について患者を教育し、一緒に最良の治療方針を決定すべきです。

現代日本における、医療現場におけるコミュニケーションの重要性と、抗生剤処方の問題点を浮き彫りにします。医師としては、患者に対して時間をかけ、丁寧に説明することが、最終的には互いのためになるという使命感を持って医療を行ってほしい物です。

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