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バイタルとは?               ④患者さんの訴えは、どこまで真に受けていいの?不定愁訴?


バイタルは包括的なものであること、またリアルタイムで患者さんの情報を伝えてくれるものであるという話をしました。
最後にもう一つ。

患者さんの状態って様々ですよね。
話せて歩ける方もいれば、息も絶え絶えの方、鎮静されている方、etc・・・

その中でよく困る状況。それは

とにかく訴えが多い患者さん


苦しい、胸が痛い、動機がする、麻痺する、動けない・・・
知らない患者さんのこの症状を聞いて、焦らない医療者はいないですよね。
でも急いで駆け付けたら、困り顔で元気に症状を話している、普通に歩いている、症状の訴えが多すぎて訳が分からない。
ずっこけそうになる経験をした医療者も多いのでは?
(というより、1週間に数回は経験していませんかね?)

これが1回だけならいいんですけど、この手の方は何度も繰り返すのが辛いところ。オオカミ少年みたいになってしまい、「あーはいはい」って流されてしまうことも。


でも。。。本当に大変なことが起きていることがあるんですね。
それを見逃したら責任重大!!!では何を信じますか?

「採血とればいいじゃん。CT一択でしょ?自分の身を守るのが重要だよ。」
まあ間違ってはいないけど。毎回CT撮るんですか?

看護師さん、放射線技師さん、納得いきます?

先生、オーダーだけ出してあとはよろしくだと、ヘイト溜まりますよ。

そんな時、役に立つのがバイタルですね。
普段より血圧は高い?脈は早い?呼吸回数は?SpO2低い?
不安からくる症状の方は、大体診察してもらえると症状が落ち着いてきます。
落ち着いたトーンで、ゆっくり話しながら診察。そして診察が終わるころ「さて、先ほどと比べて症状はどうですか?」と改めてバイタルとりながら話しかける。橈骨動脈を触知しながら聞くと、脈拍数も分かりますね。

よくなっていれば、今後適切なタイミングで抗不安薬を導入したり、せん妄が起きている方なら環境調整するだけで改善することもありますね。
本当に問題があれば、診察中に何かがおかしいことに気が付くはず。

先生方、面倒くさいかもしれませんが、ちゃんと診察しましょうね。

不定愁訴と診断するのは最後ですよ?
ここでもう一つ。

医師じゃなくても、ちゃんと診察しましょう。

診察は医師や看護師の専売特許じゃありません。薬剤師や技師がしてもいいはずです。

医師の身で言うのもアレですが、医師は別に偉くはないけど医療のリーダーです。そのため、やはり発言力があることが多いです。
コメディカルが自分の発言力を高めるには、自分の能力を高めることが近道です。診察ができない医師、結構いますよ。だから、自分でしっかり診察してプレゼンをしましょう。そうすれば、不要な検査で患者さんや自分達が困る機会もグッと減ります。

DMで質問を頂く機会もあるので、ぜひこのようなシリーズを作っていきたいと思います。

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