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名前

双子の孫が生まれる前、息子夫婦に「名前はもう決めたの?」と三度聞いた。「まだちゃんと考えてなーい」「迷っているのよねー」「なかなか決まらないんだー」という返事だった。 

夏休みの宿題にギリギリまで手を付けないタイプの息子だ。相変わらずだなぁと思った。 

初めて孫に対面した日、男の子の名前が「〇〇〇真」だと知らされた。
私の名前は「〇〇真〇」。

驚きと喜びで心拍数が急上昇した。息子が自分の子どもに、父の名の一字を授けたのだ。

本当はかなり前から決めていたのであろう。初対面のビッグサプライズに、私は飛び上がらんばかりだった。

が、私のリアクションは「それは良い名だ」の一言だけ。大きな反応を期待していたであろう息子夫婦には、拍子抜けだったことと思う。

嬉しさを素直に表現できない不器用な昭和びと。相変わらずだ。

口には出さねど、すべてを捧げる・・・
昭和びとらしく今日もせっせと働いている。

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