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介護や支援の際に悩まされるニオイのお話

ニオイの話で恐縮です💦

我が家は、夜間には紙パンツを使用している障害者の娘がおり、こまめに適切に支援しているつもりなのですが、ニオイの問題はちょっと深刻なんです。

私の娘は大抵の場合トイレでの排泄が可能です。ただ、夜間ぐっすり寝てしまっている時や、時間排泄にうまくタイミングが合わない時、反抗的になっている時、寒かったり暑かったりして水分の出入りが普段と違う時、支援者との相性などによっても排泄の失敗が起こります。

失敗そのものは仕方のないことですが、いくら重度知的障害者であってもうら若き22歳の女子から排泄物のにおいがするという事態をできるだけ減らしてやりたくて、これまでも様々な試みをしてきました。

高齢者の介護をされている場合でも、排泄臭は高齢者の尊厳に関わりますし、家族のストレスにもなり介護疲れにもつながってしまいます。

支援や介護をされているご家庭も最近は増えていると思いますので、今日はそんな家庭におけるニオイ対策の話を書いてみます。


昔、まだ娘が小学生くらいだった頃、ショートステイの見学のためにとある大きな法人の入所施設に見学で伺った時のこと…。正面玄関を入るとおそらく染み付いているのであろう尿臭が漂ってきました。外来者ははじめかなりびっくりしますけれど、中にいらっしゃる方は麻痺してしまって気にならないようでした。

障害者や高齢者の施設では、昔は往々にしてこういう染み付いた排泄物のにおいが漂っていたと記憶しています。

施設職員の方々の名誉のために申し上げますが、決して介護の仕方がいい加減だったり、後始末が疎かなのではありません。排泄物で汚れたものは個人の持ち物でも洗濯して返してくださるなど、昔も今も、それはそれはきめ細やかに支援してくださっています。

ニオイの原因は、おむつの置き場所やトイレや廊下などの清掃の仕方によるものだったのかもしれません。昔はそうそう洗うことができなかった大きくて厚みのあるお布団に染み付いてしまっていたものかもしれませんね。

今ほど洗剤や消臭剤の効果も期待できず、尿臭は施設のニオイ、仕方ない、と諦めなくてはならないほどでした。施設職員さんは長い間、この臭いとの戦いをされてきたと推察します。


幸い今は、抗菌・消臭・防臭・芳香などの清掃・洗濯用品も増え、ニオイを生じさせないことは以前ほど大変なことではなくなってきました。介護者や支援者の適切なニオイ対策の知識やスキルも向上しましたし、福祉用具などの技術研究により消臭方法も増えました。ちなみに、今は前述の施設さんからも尿臭はしません。

が、それでも、梅雨時などちょっと油断すると、不快なニオイに悩まされることがありますよね。

そんな時は急がば回れ、です。慌てて芳香剤に頼るのではなく一つ一つ丁寧にニオイのもとになる状況を取り除くと比較的早く嫌なニオイとおさらばできるようです。


我が家では、排泄物で汚染したものは30分ほどオキシ漬けしてから消臭効果の高い洗剤で洗濯します。

トイレはこまめに掃除し、便器も床もトイレ用クイックルペーパーや使い捨てのウエス(使い古しのバスタオルやタオルを切って掃除用にしたもの)を使って拭きあげます。

おむつ入れは蓋付きのものを使用し、その蓋に消臭剤を貼り、中にビニール袋をセッティング。汚れたおむつは古新聞に包んで蓋付き容器に破棄します。

プラスチックもニオイを吸着しますから、おむつ入れそのものも適宜洗浄し、アルコールや次亜塩素酸ナトリウム溶液で定期的に消毒し乾燥させます。ホーローや金属製のおむつ入れだと尚いいのかもしれません。

布団もウォッシャブルな物を使用し、汚した時はもちろんその都度、見た目に汚れが感じられなくても定期的に洗濯し、日光に当てて干すように心がけています。パジャマや下着の洗濯は言うに及ばずです。

湿気が多いところでは雑菌が繁殖しやすいので換気や除湿も大事です。

我が家では、冬場の乾燥に対し加湿器を使っていた季節を過ぎたら、春には除湿機が選手交代で登場します。

そうした様々な工夫をして雑菌やニオイの元をできるだけ減らした後、トイレなどには芳香剤を使用する事もあります。

が、基本的に、ニオイの元の除去ができていないと芳香剤ではどうにもなりません。

私はお香やアロマも好きなのでよく好きな香りを楽しみますが、嫌なニオイが既にしてしまっている時は、別の香りでごまかすだけでは取れないと実感しています。


家に障害者がいるから、認知症のお年寄りがいるから、このニオイは仕方がない。そう思って諦めてしまうのは簡単です。

もちろん、余裕がない時は後回しでいいと思います。だってニオイだけなら命に直結しませんもの。雑菌だってまみれ過ぎなければ共存できます😅(綺麗好きさんごめんなさい💦)

でも、その生活が長く続くのなら、そして少しその生活に慣れて余裕を持つことができるようになったら、ご自身の心地よさやメンタルヘルスのきっかけづくりのためにも、【ニオイ】【香り】に注力してみてもいいかもしれません。

美味しい物を食べる時も、命のため栄養のためだけに食べているわけじゃないですよね。味覚・視覚・嗅覚・時には聴覚だって大事になるじゃないですか。

人間の五感って侮れませんよね。

日々の生活を送ることだけで必死ならば無理はまったく必要ないですが(ここ、重要!あれもこれもしなくっちゃなんて思うと病気になります!少しでもしんどさを感じているなら手を抜けるところは抜く、これは鉄則です❣️)、ちょっと余裕ができた時、目や耳や鼻を喜ばせてあげると人はちょっぴり幸せに、豊かにスイッチできる気がします。




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最後までお読みいただきありがとうございました。

地域の保健室をしながらフリーランスとしてお仕事している笑顔大好きなつままが、重度障害であるアンジェルマン症候群の愛し娘とのキラキラ豊かな生活と、医療や福祉について思うこと、日々の小さな感動などを綴っております。

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