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データに支配される部活、健康な運動とは

滴る汗、重い身体。高く上がるボール。

見上げるとその奥にまぶしい照明が被って見える。思わずボールを見失いそうになる。

歓声、チームメイトからの声。

大きく腕を振り上げ、大きな壁に立ち向かう。

私はその瞬間、バレーボールの素晴らしさを体感する。




中学から始めたバレーボール。

途中何度もやめたくなる時期もあったが、大学一年生までエースとして活躍し続けることができた。

私の人生の根底にはバレーボールがある。

長く続ける中で、バレーボール、ひいては部活動の明るい側面も、暗い側面も経験してきた。

運動、スポーツとは本来、心と体の健康を保つために行われるべきものである。


 

スポーツから派生する部活動も本来、子供の健康促進のためにあるべきだ。

近年では下火になってきた「ブラック部活動」という言葉。

一般的には長時間の活動、不適切な指導により子供に悪影響を与える部活動を意味してきた。

しかし、私はそれに近しい「グレー部活動」という概念があり、改善しなければならないと考える。

情報技術の発達により近年では、学校で行われる部活動もデータを活用するようになった。

そこで勝利のためにデータに基づき、ひたすら指導者の指示通りに動く機械のようなチームが散見されるようになった。

確かに勝利至上主義に基づき、合理性を追求するならばデータスポーツは最善である。

しかし、それは本来のスポーツの、自ら考え感じるままに動き、世界を体感するという意義を損なうものなのではないか。
データにより予め決められた動きを正確にこなすことよりも、その場で感じたものから本能的に反応するという方が心身ともに健康であろう。

日本オリンピック委員会は、パリ五輪に向けて昨年行われたアジア選手権で、日本チームのメダル目標を撤廃した。
背景には選手のメンタルヘルスの悪化がある。

部活動は子供たちの明るい未来の助けとなることを最優先目標とするべきである。

みなさんはどう考えますか?

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