ずれとしての「わたし」—藤本なほ子の鏡文字
2021年3月26日金曜日、青山の表参道画廊で開催されていた藤本なほ子の個展「わたしの遺跡を見学する a visit to remains of ʻIʼ」を見に行く。自分がはじめて藤本の作品を見たのは2009年に開催された「遺跡」と題された個展で、そこで展示されていたのは他人の筆跡(ノート・日記・手紙・おえかきちょう・落書きなど)をトレースして書き写した作品だった。その超絶技巧なのかなんなのか全くワカラナイ感じが非常に印象に残った。その後も他人の筆跡を書き写した作品の展示が