本を整理するとき、家に残すか捨てるか判断する基準を知っておく
本を整理するとは
紙の本でも電子書籍でも、買い続けていればいつかは量が多くなり、整理するタイミングが来ます。
特に紙の本は場所を多く取るため、どんなに広い物件に住んでいても、いつかは本棚がいっぱいになってしまいます。
「せっかく買った本だから、いつまでも持っておきたい」と考えるのでしょうが、実は捨てたほうが結果的にプラスになることもあります。
特にビジネス書は自分の成長過程に応じて、必要かどうかがすぐに変わります。
その本が有用であるときとそうでないときがはっきりするものです。
また内容についても、時間が経つと効果が薄れるものもあります。無理にとっておいても、いざ取り出してみると「あれ、要らないなこれ」となることがよくあるのです。
本を整理するタイミングはいつくるのか
最初に本をまとめて捨てたくなるタイミングはいつでしょうか。
それは、新入社員の時代が終わって、会社の仕事に慣れてきた社会人3年目〜4年目ごろではないでしょうか。
新入社員の時はしっかり読んでいたけれども、今読んでみると大抵は頭に入っていることや、読まなくてもわかることばかりだなと感じたら、本を処分するタイミングです。
本を捨てることで、今までの自分に区切りがつきます。
社会人4年目、5年目ならば、その年齢に応じた本がありますから、新しい本を買うためにも本棚を開けておく必要があるでしょう。
または、学生時代から住んでいた物件の更新の時期が来て、物件の引っ越しと同時日本も捨てたいというケースもあります。
できれば都心のアクセスの良い場所に住むために、できるだけ持ち物を減らす。
その減らすものの第一候補が服と本です。
「仕方ないけど捨てるしかない・・・!」というタイミングは遅かれ早かれやってきます。
僕自身も学生時代から社会人になるにあたり、大学の寮から池袋のワンルームの部屋に引っ越す際に、たくさんの本を処分しました。
その池袋のワンルームの部屋に4年住んだあと、自由が丘の1LDKの物件に引っ越すときも、社会人若手時代に読んでいたビジネス書を処分しました。
僕自身もせっかく買い集めたのにもったいないと感じる気持ちはありました。
ちょうど会社を辞めてフリーランスになったタイミングでしたから、自分をリセットするには最適なタイミングでした。
そのため「絶対に残しておきたい」と断言できる本以外は思いきって処分することにしました。自分の所属するコワーキングオフィスに寄付して他の人が読めるようにしたものも多くありました。
いらない本・捨てる本・残す本の選び方
では、捨てる本と残す本はどうやって選べば良いのでしょうか。
捨てる基準をはっきりさせておくと、作業がしやすいと思います。
新しい話題作は積極的に処分する
ビジネス書の場合、新しいもの、とくに最近のベストセラーは処分してかまいません。古いものではなく、新しいものというところがポイントです。
本を捨てるのが怖い第一の理由は「後でもう一度、仕事で使うことになったらどうしよう」という不安だと思います。
しかしこの心配はご無用。
もし仕事をやっていくうえで数年後にもう一度必要になったら、その時にまた書店やブックオフに行けばいいのです。
特に、「この本のこの場所にこんな情報が書いてある」というのが本を見なくてもわかるのであれば、捨ててかまいません。
ベストセラーになるような優れたビジネス本は、数年以内であれば中古マーケットでも十分に手に入ります。
仮に本のタイトルや著者名を忘れても、アマゾンの検索でその分野のテーマやキーワードを入れれば簡単にたどり着くことができるでしょう。
「本を捨てたとしても、その本の内容や有用な情報をすぐにアクセスできる状態にあるかどうか」。
これが本を捨てることができる理由となります。
新入社員向けのライトな本は処分する
新入社員向けのライトの読み物は真っ先に処分しましょう。
自分が新入社員だった時は何の知識もなくどんな本でも常に新しい情報を仕入れることができたと思います。
社会人生活も2年、3年が経ち仕事にも慣れてくると知識が増えてきます。
本がなくてもある程度知識は頭に入ってる状態だと思います。
業界の入門書やマナー本など、新人向けの本は持っておく必要はありません。
あとでもう一回買うことをためらわない
本を捨てる時に「もし、数年後に必要になったらまた買えばいいや」と考えることが大切です。
そもそもビジネス書や実用書は、買い物としては少し「特殊」な部類に入ります。
どのタイミングでどんな気持ちの状態の時にその本に出合い、その本を読んで頭に入れて、内容に書かれていることを実践したか。
それによってその本の効能が大きく変わってくるのがビジネス書なのです。
同じ本であっても、あなたが新入社員の頃と、仕事に慣れてきた社会人3年目と、三十歳でキャリアに迷ったときでは、受け取る内容が大きく異なります。
他の人が社会人若手の時に読んだ本であっても、自分が30歳で読んだときには違う部分が目に入るかもしれません。
本の感想も他の人と全然違うでしょう。
特にどんな時にどんなつもりですの本を買ったか、読んだか。
これによってビジネス書の頭の入り方は違います。
ビジネス書は、もし5年後に読んだ時には、全く違う本としてあなたの前に立ちあらわれるかもしれません。
「5年前に図書館でちらっとみたときにはまったく気にもとめなかったけれど、いま読んでみたらぐんぐん頭の中に入るなあ」
これはもっと早く読んでおけばよかったではなく、いまその瞬間だからこそあなたにとって意味があるのです。
仮に一度読んだことがある本だとしても、一度処分してしまってまた必要だと思った時に読むこと。
もう一度あなたの記憶の中に蘇ったわけですから、もしかしたらあなたにとって相当大事な価値がある本なのかもしれません。
その場合もう一冊買うことは無駄なように見えますか、無駄ではありません。
同じ本であっても、それ以上の価値があるというわけなのですから。
そのため、本を捨てる時に「もし、数年後に必要になったらまた買えばいいや」と考えることが大切です。
電子書籍もばんばん削除する
続いては物理的にスペースを取らない電子書籍について。
電子書籍の場合も、頭の整理をかねて、ばんばん削除するべきです。
電子書籍は確かに何百冊という本を同じ端末にダウンロードできますが、あまりに数が多いと人間の頭は追いつきません。
一つのストーリーとして認識できる漫画であれば何十冊あってもひとつ扱いでしょうが、1冊1冊が続編形式ではないビジネス書にいたってはそうではありません。
端末のダウンロードした書籍一覧を見た時に、あまりに数が多いとどれを選んだらいいか迷うだけで疲れてしまいます。
電子書籍は本のサイズや分厚さがわからないため、薄いものも分厚いものも同じひとつのデータとして表示されてしまうもの。そのため、分厚くて内容の多いものが埋もれてしまうという欠点があります。
特にKindle Unlimitedなどでワンポイントキーワードを解説した電子書籍オリジナルのものなど、分量の少ないものをたくさんダウンロードしている場合には、他の本が埋もれやすくなります。
たくさん持ち運べるからたくさん入れておくという考え方では思考が整理されません。
電子書籍端末の中の「本棚」一覧はあなたの頭の中です。整理するほうが1冊1冊が頭に入ります。
「電子書籍だから、後からいつでもダウンロードできる」というつもりで、いるかいらないかわからないものは積極的に削除していきましょう。
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