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事業の岐路をデザインするために

あなたが自分で事業を興すことを想像してみてほしい。すでに事業を興している人は、その時の気持ちを少し思い出してみてほしい。自分のイメージや想い、企てを形にしていくことに高揚感。後押ししてくれる人やパートナーがいれば、その興奮はさらに何倍にもなる。

事業家になるなんて思ってなかった

でもその興奮ともしかすると同じくらい、不安もあるんじゃないかと思う。なぜなら、自分がそうだったから。「必ず起業する」「絶対に独立する」とか1ミリも思っていなかった。実際に会社を興すことになった7割位は成り行きによるものだ。今とは全然違う事業内容だけど、とある会社の子会社的な形でビジネスができないかと思っていた。それが頓挫してしまい、その時にお世話になった方に後押ししてもらい、押し出されるように独立したのが真実に近い。当時の住まいの近くの西新宿のデニーズで、大して使えないエクセルで何回も収入の計算をしたことを覚えている。

易しい始め方と、優しい終わり方


ここまで情けない成り行きはあまりないかもしれないけど、多くの人が多かれ少なかれ、独立することへ恐れを抱くのではないかと思う。思えば、はじめの一歩を踏み出すためのサービスは、ここ10年でめちゃくちゃに充実した。

CAMPFIREで初期の資金と顧客を集め、YOUTRUSTやmeetyで副業のスポット人材にコミットしてもらい、Instagramとtiktok、Twitterで集客し、BASEやSTUDIOでWEBサイトやECを作り、freeeやMoneyforwardで登記から会計処理まで行い、slackやnotionでチームをオーガナイズする。副業解禁やリモートワークを是とする社会の風潮も心強いし、アクセラレーションプログラムは大充実、コワーキングスペースはよりどりみどりすぎて選べない。これからも簡単に便利にカジュアルに、事業を興せる環境は進化していくだろう。

でも、自分はスモールビジネス・ソーシャルビジネスにおいて、圧倒的に欠けているファクターがあると確信している。

それは、入口ではなく出口である。

よく起業はジェットコースターに例えられる。再び想像してほしい。5分や10分ではなく、いつ終わるかわからないジェットコースター。5分で戻れるかもしれないけど、30分かかるかもしれないし、1時間以上乗りっぱなしかもしれない。

スタートアップ界隈は、まだ出口らしきものが用意されている。最たるものはIPOだし、M&Aによるイグジット(文字通り出口!)で、たくさんのキャピタルゲインを得られるケースもある。

でも、ソーシャルビジネス・スモールビジネス界隈では、そういうカードが切れないことが多い。美意識や情熱は事業を進めるガソリンになるけれど、ゴールデンウィークも夏休みも正月もない生活で、何年やっても月収20万円みたいな世界線があって、シンプルにキツい。もちろんそれをやり抜いて大きく事業成長させたり、逆に小商い的にやっていくのも一手。でもそれに加えて、数年間やりぬいて、自分が興した火種を大事にしながら、より大きくできる事業者へM&Aする、というチョイスを加えたい。
自分が乗り込むジェットコースターを降りられる停止レバーのようなサービス。一回おりて別のアトラクションや食事を楽しみ、その上でもう一回ジェットコースターに乗りたくなったら乗り込めるチケット。こういうものを作っていきたいと思う。

想いを紡いでいけるサービスを


大学生のとき、吉本ばななさんの小説にはまっていた時がある。その割にはどの小説だったかイマイチ忘れてしまったし、一言一句正確ではないかもしれないけれど、忘れられない最後の一文がある。

美しい。起こったことの全てが、狂ったように美しい。

ソーシャルビジネス・スモールビジネスのファウンダーやCXOがそう思って人生に節目を作っていけるようなサービスを、つくっていきたいと思う。


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