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2023夏の千葉大会を展望

こんばんは。
今回は高校野球千葉大会の開幕を前に、春に続いて展望的な紹介的なnote。
トーナメント表の左上からA,B,C,Dブロックに分けて紹介。参考までにぜひ読んでいただけたら。

今年の千葉は専大松戸が秋春の県大会を連覇。秋の関東大会で準優勝すると、選抜でも同校初の甲子園2勝をあげてベスト8に進出した。
春の関東大会では専大松戸がベスト4、木更津総合が準優勝。県勢2校が同時にベスト4入りするのは2013年以来10年ぶり。

昨夏は市立船橋が15年ぶりに県を制して甲子園でも1勝をあげたが、今年はどの高校が甲子園への切符を掴むのか。


Aブロック

春の県大会と関東大会で準優勝を果たしたAシード木更津総合が中心になりそう。春は2年生投手陣3人の活躍が光った。打撃陣では、昨春の選抜を経験した水野や1年春から出場する羽根が柱となり、5年ぶりの夏の聖地を狙う。
その後を春の1,2回戦で2試合連続の大逆転勝ちをみせたBシードの千葉日大一、Cシードの西武台千葉と千葉黎明が追う。
主なノーシード勢では昨秋ベスト8の学館浦安、昨夏ベスト16の千葉敬愛と東海大浦安、最速140キロ右腕の坪田を擁する桜林や好投手の澤田を擁する市立柏など。
市川東―市川南の市川ダービーや船橋ー東海大浦安、千葉西ー千葉商大付など初戦から好勝負が期待される。

Aシード:木更津総合

春の県大会は2年生投手陣が躍動し準優勝。その後の関東大会でも準優勝を果たした。2回戦では選抜出場の慶應、準々決勝では秋春の埼玉王者の昌平を相手に共に継投で制した。準決勝の常総学院戦ではエース石澤が完封。決勝で敗れはしたものの、大きな収穫を得た春になった。
投手陣は右サイドの石澤、右オーバーの千葉、大型左腕の井上とタイプの違う3枚を揃える。千葉は最速140キロ超の速球が魅力で、井上はテンポや緩急を上手く使った投球が持ち味。
打線は県大会では本領発揮とはならなかった印象だが、関東大会で三富が6番で復帰。これにより県で主に5番を打っていた羽根を3番に上げることができ、朝倉と伊藤(海)を1番や5番に起用して、4番水野の前後に力のある打者を置くことが可能になった。
夏は2年連続で準優勝。ここ2年の夏の借りをこの夏返せるか。

Bシード:千葉日大一

春の初戦では0-7、次戦では0-5と序盤から大きなビハインドを追ったが、2試合連続の逆転勝ちを果たすなど27年ぶりのベスト8。
1番の林や5番の丸山など打者は捉える力があり、春は4試合29得点をマークした。守備面ではバックアップの意識と距離感が良いのが印象的。ランナーありで右前安打や中飛が来た際、三塁後方へ投手や左翼手がしっかりとバックアップを行っていた。こういった意識付けができているチームは簡単には負けないというところを証明した春になった。被エンドランの際に動くのが早いなど細かいところまで詰められると尚良い。
投手はベース板を広く使えるエース右腕の岡本と強いストレートを投げられる磯崎、秋のエースで左腕の大西が中心。岡本の制球の良さがあることで野手がポジショニングに活かすことができる。ここに昨年は投手も務めていた丸山が加わると更に層が厚くなる。

Cシード:西武台千葉

市立船橋戦では守備の乱れもあり12失点で敗戦しベスト16。乱れはしたものの、昨夏の大会でもスタメンで出場していた捕手の武井と二塁手の須合を中心に守備面は夏までの間でも十分伸びてきそう。バックアップやカバーなどはもちろん、ランダウンプレーも鍛えられていて、選手の野球IQは夏までに更に高くなりそうで楽しみなチーム。

Cシード:千葉黎明

春は八千代東と東海大市原望洋にコールド勝ちして秋春連続のベスト16。投手陣は青木・河野・菊池の右3枚が中心。エース青木はしっかりゲームが作れ、河野と菊池も勢いのあるボールが投げられる。野手では主将の柏はコンタクト力が高く、大型スラッガーの辻井にも注目。春に敗れた中央学院戦ではやや守備が乱れたが、実践的な練習や状況に合わせた対応をしっかりと落とし込んでいる印象なので、細かいところを詰めて夏に挑みたい。

ピックアップノーシード

・学館浦安
秋の県大会ベスト8も春は初戦で千葉日大一に敗れた。上位を打つ中村や谷、4番の鈴木など打線には力があり、機動力も使うことができる。投手陣はそれぞれ秋春の1番を背負った左腕の高梨と右スリークォーターの荒井に加え、2年生右腕の坂本も強いストレートを投げられ、計算できる複数枚を揃えられている。

・東海大浦安
昨年のCシード校。前チームはベンチ入りメンバーほとんどが3年生で2年生の主力級は4番の谷田のみ。その谷田が今年も打線を引っ張る。投手陣はサイドスローの佐藤、スリークォーター気味に投げる椎津あたりが軸となり、二塁手兼任の中谷や春はベンチ外だったが秋の背番号1の太田が控える。

・学館船橋
今年のチームは秋春と予選で敗退し、昨年・一昨年とCシードだったが今年はノーシードから。2番の多田はコンタクト力があり、3番の高野は大型でポイントゲッターとしても期待できる。投手陣は右サイドスローの富澤と2年生右腕の森脇が中心で、三塁手の高津も昨夏は投手登録でベンチ入り。前チームでも正捕手を務めた4番の須藤が柱となり引っ張る。

・市立柏
秋は県大会初戦で八千代東に敗れると春は予選で敗退。その後の県大会でベスト16入りする西武台千葉に延長11回タイブレークの末に涙を飲んだ。昨夏も背番号1を背負い八千代松陰を相手に完投勝利をあげた澤田を擁する。その試合で3安打の活躍をみせた栗原も攻守でチームを引っ張る。

Bブロック

今大会一番の混戦ブロックとなった。その中でもやはりAシードの習志野とBシードの市立船橋がややリードしている印象。この代は秋春と直接対決があったが秋は市立船橋、春は習志野が勝利。お互い例年通り夏の強さをみせれば3季連続の対戦となるが、その他のチームも遜色ない力を持つ。
Cシードの千葉学芸と市立銚子は侮れない存在で十分上位進出の力がある。ノーシード勢を見ても、千葉商・流経大柏・成田・千葉明徳・銚子商業などあげればきりがない程に実力校が揃う。市立千葉・佐倉・磯辺などの公立校にも注目したい。

Aシード:習志野

ここ最近はベスト8以上に進めていなかったが、秋に敗れた市立船橋にリベンジしてその壁を破りベスト4進出。
秋の時点で不安要素だった投手陣は、力強い直球を投げる中西がこの春は1番を背負い、秋のエース小城は市立船橋を3安打3失点で完投。この右2枚に加え、左腕の忍も好投をみせるなどある程度目処が立った印象。この夏も継投や相手に合わせた投手起用が見られそう。
例年通り守備面は鍛えられており、確認や声掛けなど内外野で意識できている。打撃陣は敗れた準決勝の専大松戸戦では盗塁死などでちぐはぐな攻撃があったが対応力をみせた。栗山や日下など好打者を揃えるが、夏に向けて更なる打線の火力アップにも期待したい。

Bシード:市立船橋

甲子園出場で始動が遅れたが秋はベスト4進出。春は準々決勝で習志野相手に9回に3点差を追いつくも、その裏にサヨナラ適時打を浴びて敗れベスト8でBシードとなった。
昨夏の甲子園でもスタメンで出場していた大野と篠崎を軸とした打線は今年も力がありそう。2人の前後の役割が重要になるが、ハレグザットと田中の1,2番は俊足で、5番や6番を打つ吉田は長打力がある。1年生捕手の花嶋も安打を放つなど上々のデビューを飾った。
投手陣では秋に登板していた稗田と工藤に加え、西片と福田が台頭。昨年の森本哲星や坂本クラスとまではいかないが、計算できるだけの質と量は揃えられたのではないだろうか。
昨年、全国的にも話題になった市船ソウルが声出し応援で帰ってくる。チアリーダーの伝統の声出しも見物。

Cシード:千葉学芸

1回戦の市川、2回戦の四街道と接戦を制してベスト16。専大松戸戦では7安打放つもあと1本が出ず残塁12で無得点に終わった。得点力の部分で少し苦しんだ春だったが、黒嵜や髙橋(洵)など前チームから主力として活躍していた選手は昨夏の経験もあるため、それを活かしていきたい。
投手陣は左腕の四釜が中心になるが、春エースナンバーを背負った上原や1年生ながら130㌔前半~中盤のストレートを投げる新田、2年生の大型右腕の菊地ハルンなど楽しみな存在も多い。
守備も大崩れする印象はなく、打線が嚙み合えば上位進出も狙える。

Cシード:市立銚子

春は2回戦で東葉との15-14という壮絶な打撃戦を制してベスト16。秋も県大会2試合で14得点をあげるなど打撃に自信を持つ。
東葉戦では4番を打つ大型二塁手の林がサイクルヒットを達成。林は今大会の注目選手として挙げられる。この夏も打ち勝つ野球を楽しみにしたい。

ピックアップノーシード

・成田
昨秋は県大会準優勝で関東大会にも出場したが、春は初戦で東京学館に敗れてノーシードでの登場。エース齋藤は130㌔台の直球にスライダーで三振の取れる投手で、同じく130㌔台をコンスタントに計測して140㌔を出せる出力もみせる長島と右2枚看板を形成。伝統の守備や加古・鹿児島・津留崎を中心とした打線の引き上げが鍵を握る。

・千葉商
秋は県大会出場も春は予選で幕張総合に敗れた。序盤でリードしながら逆転を許したが、8-9の9回裏二死満塁まで追い詰めた粘りは自信になる。
左腕の山下は120㌔中盤~後半のストレートにスライダーなどを丁寧に投げる好投手で、昨夏も登板して完投勝利を記録。打者としても4番を打つ。
足が使えて肩もある鶴岡は好遊撃手で、前チームからコンビを組む乘松との二遊間も楽しみ。

・千葉明徳
秋は予選敗退で県大会に進めなかったが春は県大会出場。
1番の西谷や長打力のある秋葉が打線を引っ張る。エース右腕の豊永は120㌔中盤の直球にスライダーやカーブが冴え、同じ右腕の田中もスライダーが良い。
夏は3年連続ベスト8だったが昨夏は4回戦で優勝した市立船橋に敗れた。今年こそベスト8の壁を超えられるか。

・銚子商
昨年のAシード校がノーシードで登場。秋は志学館に、春は市立船橋に接戦の末に敗れた。
軸になるのは前チーム唯一の2年生レギュラーで、1年生時から主力級だった遊撃手の押本。投手陣では常時120㌔後半で最速は130中盤~後半を計測する長田が中心になる。
秋春の競り負けた経験を夏に活かせるかが上位進出のポイントになる。

Cブロック

Bブロックに次ぐ激戦ブロックとなったが、その中でもやはり県大会秋春連覇のAシード専大松戸が抜けている。投打共に全国レベルと言って差し支えなく、春夏連続での甲子園出場を狙う。
追うのは近年上位進出を続けるBシードの拓大紅陵。Cシード幕張総合と翔凛も虎視眈々と上位進出を狙う。ノーシードでは私立も公立も実力校が揃った。私立では千葉英和・千葉経大附・八千代松陰、公立では検見川・市立松戸・四街道など決して侮れない。
選手宣誓の柏陵もこのブロック。主将の今井の宣誓はもちろん、2019夏に見られたダンス部の応援も見られるか注目。

Aシード:専大松戸

選抜ベスト8入りを果たした後の県大会ではエース平野をほとんど登板させずに秋春連覇を達成すると、関東大会でも強豪浦和学院と勢いのある相洋に勝利してベスト4。この夏も大本命で、秋春夏の県大会3連覇と春夏連続の甲子園出場を目指す。
プロ注目右腕の平野がいる中で、サイドスロー右腕の青野と左腕の渡邉(翼)を中心に県大会5試合で僅か5失点。2年生の梅澤と八津も複数試合で登板するなど更に層が厚くなった印象。懸念点は平野のコンディションか。試合勘で難しさもあっただろうが、登板した2試合ではやや不安を残す内容に。木更津総合戦では0に抑えたが連打を浴び、健大高崎戦では同点の8回にマウンドに上がったが決勝打を許した。平野に頼らない投手陣を作り上げられたが、エースが万全な状態で夏を迎えられるかはポイント。
打線は習志野から8点、木更津総合から10点と爆発力がありながら、関東大会では終盤に逆転するなど粘り強さも兼ね備える。甲子園で本塁打を放った吉田と廣川をはじめ、チームに1人は欲しい清水(友)と宮尾、勝負強い中山など上位から下位まで抜け目がない。
守備面では選抜でもあったように脆い部分がある。好二塁手で気の利く宮尾を中心にどこまで改善できているかがこの夏も鍵になる。

Bシード:拓大紅陵

近年は安定して上位進出を続ける拓大紅陵。この春も検見川と市立銚子にコールド勝ちしてベスト8進出。準々決勝では専大松戸相手に7回までリードする展開だったが、8回に追いつかれると9回にサヨナラ打を浴びて敗れた。
今年のチームも複数枚の計算できる投手陣を揃える。竹内はコンスタントに130㌔中盤~後半くらいを投げ、投球練習では145㌔を計測。右腕では3年生の諸星や佐南、2年生では下和田や福田がおり、左腕にも加瀬や眞下が控える。
野手陣では今と川上の二遊間も安定し、永嶋を中心に打力もある。また、今や全国にも名前が広まりつつある菰田は俊足が魅力。打撃では足に頼ることなくコンタクトしてくる。
2002年以来の夏の甲子園へポテンシャルは十分。

Cシード:幕張総合

予選では桜林と千葉商、県大会では市原中央に競り勝ってCシードを獲得。
立役者はやはりこの春に一気に注目の的となった早坂。千葉商戦ではビハインドの2回途中から6回までリリーフすると、9回途中から再びマウンドに上がり試合を締め、市原中央戦では完投勝利。球速は常時140㌔台で最速は148㌔を計測し、その後の練習試合では151㌔を計測した。木更津総合戦では浮いたストレートを捉えられるなど2回3失点だったが、春からどのように進化しているかにも注目。夏を戦う上では左腕の須田の台頭も欠かせない。
千葉商戦や木更津総合戦では守備が乱れたところがあったため、チームでどのようにカバーするかなど詰めておきたい。

Cシード:翔凜

春は行徳と一宮商業に接戦で勝利してベスト16。敗れた千葉日大一戦でも一時は3点差を追いつき、試合終盤には主将の黒木を負傷で欠きながらも粘りをみせた。
完投能力のある飯島がエース左腕としてマウンドに上がり、オーバースローの平田とサイドスローの今井の両右腕も控える。
簡単に負けるチームではないというのが昨夏の試合の印象だったが、今年も同じような印象。イニング間のゴロ練習ではノーバウンド送球だけでなくワンバウンドスローを取り入れたり、バックアップもよく意識されている実践的なチーム。それはランナーを複数想定した試合前ノックからも窺える。
ぜひ試合前ノックから見てほしいチーム。

ピックアップノーシード

・検見川
県立校ながら2017年にはベスト4進出の実力校。この春は県立船橋に競り勝つも2回戦で拓大紅陵にコールド負け。
エース右腕の松本はサイドスローから低めに丁寧に集める。打線は左打者が多く、その松本や3番の奥小路などにコンタクト力があり、4番捕手の広瀬は2塁送球で2秒を切るタイムを出せる肩やフットワークがある。

・市立松戸
春は2回戦で専大松戸に惜敗。しかし、エース鈴木の好投や二塁手の松井と遊撃手の広瀬をはじめとする守備の安定が光った。途中から右翼手に入った曽宮がライトフェンス手前の打球を背走しながら好捕。3番捕手の松田は攻守に声でも盛り上げ、 4番の津本からは身体能力の高さが窺える。
昨年導入されたチャンステーマにも注目。

・八千代松陰
昨秋はベスト8も今春は初戦で中央学院に敗れてノーシード。
正捕手の藤平をはじめ、二塁手の満田や三塁手の次田などは下級生の頃から主力として出場していた選手が多数いるのは夏に向けて大きい。
また、右腕では水谷や平野、左腕では一色や出沖など計算できる投手を左右で複数枚揃える。
攻守に鍛えられた野球で近年は夏に強かったが、昨夏は2回戦敗退。悔しさを知る選手を軸に夏に挑む。

・四街道
春は初戦で千葉学芸に接戦で敗れたが、直近では2017年と2019年にCシードを獲得する県立の実力校。2年前の秋に専大松戸に勝利したことや好投手の輩出、ラプソードの導入などでも話題になった。
声出し応援解禁で四高サンバがまた聴けるとなるとより楽しみ。

Dブロック

複数枚の好投手を擁しているAシード中央学院とBシード東京学館が中心になりそう。Cシード2校にも千葉北には武田と下野、志学館には鈴木などがおり、好投手の集まるブロックとなったがこちらにも注目。
野球部が新設されて入部した1期生最後の夏となる光英VERITASや昨夏ベスト16の市原中央と多古も楽しみな存在。
また、初戦から東海大市原望洋―八千代東という甲子園出場経験のあるチーム同士の好カードがあり、序盤から目が離せない。

Aシード:中央学院

秋は2回戦で八千代松陰に敗れたが、この春は2回戦で再び八千代松陰と対戦して勝利するなどベスト4進出してAシードを獲得。エース井川が肘痛で登板が無かったが、背番号10の村田が台頭。常時140㌔前後のストレートにスライダーやカーブを駆使し、千葉黎明戦では毎回の15奪三振を記録。140㌔超の投手を複数枚揃える中でこの夏も柱として期待される。攻撃面では5試合で26得点と投手陣に比べるとやや物足りない印象。走塁やバックアップは意識高くやれているだけに、いかに打”線”になれるかが5年ぶりの甲子園への鍵になる。

Bシード:東京学館

春は昨秋の県準優勝校である成田に勝利すると、千葉北の好投手相手にも粘り強く戦いベスト8進出。準々決勝で木更津総合にも8回終了時点ではリードしていたが、9回に適時打と暴投で逆転サヨナラ負けを喫した。
春の立役者は正木と戸島の2枚看板。共に力強いボールを投げることができ、正木は135㌔も記録。この2人に昨夏1年生ながらベンチ入りして130㌔前後をコンスタントに計測していた玉井も頼もしい存在。
守備も安定しており、特に球際に強い印象。一番上手な選手をレフトに置くとして昨夏も起用された田本の守備も健在。打線では永岡と三品の1,2番は必ずどちらかは出塁するというくらいの出塁力がある。

Cシード:千葉北

春は1回戦で下野が1-0完封すると、2回戦では光英VERITASに延長11回タイブレークの末に勝利。3回戦で東京学館にサヨナラで敗れたがベスト16でCシードを獲得した。
武田は130㌔中盤~後半のストレートを投げる好投手。野手としてスタートしてリリーフでマウンドに上がることが多い下野も力強いストレートを投げることができ、この2人の継投が夏も中心になりそう。

Cシード:志学館

昨秋のベスト8は、この春はベスト16で習志野に敗れはしたものの、1-6と5点ビハインドの9回裏に3点を返す粘りを見せた。
エース右腕の鈴木は最速130㌔中盤のストレートが強みで、秋よりも長いイニングを投げ切れるようになった。その他ではサイドスローの永山は右打者が打ちづらそうな印象を受け、同じサイドスローの宮崎や上から投げ下ろす御子神などが控える。
打者では2番を打った田中や5番を打った山田が秋から変わらずコンタクトの上手さをみせた。田中は昨秋の右翼手から中堅手となり、背走しての捕球や強肩で進塁を阻止するなど守備でも光った。

ピックアップノーシード

・市川
春の予選では10点差を逆転して県大会出場。県大会は初戦で千葉学芸に接戦の末に敗れたが予選と県大会で全く違う展開の試合を経験できたことは大きなプラスとなったはず。
野手陣では捕手の横山(颯)・二塁手の秋元・遊撃手の森・中堅手の髙橋(巧)が前チームでも主力級として出場。投手では左腕の宮城・右腕の深堀も昨夏の試合で登板し習志野相手に粘投した。経験値の高い選手がセンターラインを守るのが今年の市川の強み。

・光英VERITAS
2年前に共学化して初めての夏を経験した1期メンバー最後の夏。
好遊撃手の辻井をはじめ、二塁手の諏訪や右翼手の小菅など守備で大崩れはしない印象。打撃面では大堀や清宮に長打力がある。
投手陣はエースの早川が最速130中盤、サイドスローの高橋も控える。
一昨年は歴史的初勝利をあげたが昨年は初戦敗退。3度目の夏はいかに。

・東海大市原望洋
秋春と県大会初戦で敗退し、2年連続でノーシードからの登場。
例年は強打のチームを作っているが東京学館、千葉黎明の好投手相手に打線が振るわなかった。強力打線の復活や昨夏もメンバー入りしていたエース島田の投球に期待がかかる。
また、普段は勇ましい声が響く望洋スタンドだが、男女別パートまで完コピされた西武ライオンズのチャンステーマ4にも声出し応援解禁により再び注目。

その他

注目選手

多すぎるので10人を抜粋して1行で紹介。
現時点で平野・早坂・菰田の3人はプロも注目する存在。
球場で中継でお気に入りの選手を見つけて応援するのも楽しみの一つなのでぜひ。下記で紹介する中谷と颯佐は2年生なのであと1年楽しめる。

水野(木更津総合):左投左打、外野手
 下級生の頃から主軸を努め、今春の関東大会では2打席連続本塁打。
中谷(東海大浦安):右投左打、二塁手兼投手
 予選では好救援で県大会出場に貢献。どことなく金久保(現ヤクルト)。
谷川(千葉日大一):右投右打、捕手
 前チームから正捕手を任される視野の広さ。
齋藤(成田):右投右打、投手
 昨秋は山梨学院を3点に抑える好投。唐川、中川の系譜を継ぐドクターK。
栗山(習志野):右投左打、外野手
 バットコントロールが良く、守備も堅実。
平野(専大松戸):右投右打、投手
 今や言わずと知れたプロ注目の最速151㌔右腕。
藤平(八千代松陰):右投右打、捕手
 1年時から出場する強肩強打の捕手。複数枚の投手を引っ張る。
菰田(拓大紅陵):左投左打、外野手
 某ゲームの某ピノ並みの俊足は最大の武器。足だけでないのも魅力。
早坂(幕張総合):右投右打、投手
 元々は捕手を努めていて投手歴1年ほどながら最速151㌔。
颯佐(中央学院):右投右打、内野手兼投手
 最速148㌔に俊足も併せ持つ身体能力はNext今宮(現ソフトバンク)。

応援

夏は1回戦から吹奏楽部やチアの応援が駆けつけるのが高校野球千葉大会の醍醐味の一つ。昨年は吹奏楽の応援が解禁され、今年は声出し応援も解禁。
試合はもちろんだが、応援も各校の特色があり熱くて注目。
こちらではチャンステーマ10曲を抜粋して紹介。大会が始まれば球場で、大会前はYouTubeで検索してテンションを上げよう。

チャンス紅陵(拓大紅陵)
レッツゴー習志野(習志野)
市船ソウル(市立船橋)
シダックスファイヤー(中央学院)
エルティグレ(専大松戸)
チャンス敬愛(千葉敬愛)
RISIN'-雷神(成田)
流経アタック(流経大柏)
勝つぞ八千代松陰(八千代松陰)
四高サンバ(四街道)

過去5年の優勝校

・2018:東→木更津総合、西→中央学院
・2019:習志野
・2020:木更津総合(独自大会)
・2021:専大松戸
・2022:市立船橋

中央学院・習志野・専大松戸は春夏連続で甲子園出場。木更津総合は2020年から3年連続決勝進出中だが、夏の甲子園出場は5年前の2018年が最後。
10年ほど前までは連覇もなければ私立と公立が交互に優勝するジンクスもあったまさに「戦国千葉」だったが、近年は本命視されるチームが優勝している。だが、ここ4大会では再び私立と公立が交互に優勝して甲子園に出場している。
最近の優勝校はシード校からが多く、ノーシードからの優勝は2010年の成田が最後。今年はいかに。

甲子園を振り返る

・2018:木更津総合 →3回戦敗退(ベスト16)
・2018:中央学院 →初戦敗退
・2019:習志野 →2回戦敗退
・2020:木更津総合 →大会中止
・2021:専大松戸 →2回戦敗退
・2022:市立船橋 →2回戦敗退

過去5年の優勝校を振り返ったので甲子園での成績も。
夏の甲子園では、ここ3大会はいずれも初戦は突破するものの次戦で敗れ1勝1敗が続いている。県勢では夏3度の優勝があるが、最後の優勝は1975年の習志野と約50年前。ベスト4からも2010年の成田以来10年以上遠ざかっている。ベスト8には木更津総合が2016年に早川(現楽天)を擁して勝ち上がったが、上位進出がなかなか出来ていないのが現状。
今年の千葉県王者には久々の上位進出も期待したい。

おわりに

第105回全国高等学校野球選手権記念千葉大会は、2週間後の7/8(金)に開幕。
7/3(月)には、ベースボール・マガジン社より千葉大会の展望号も発売になるのでそちらもぜひチェックを。
それでは夏を楽しみましょう!
では。

トーナメント表はこちらから
千葉県高等学校野球連盟 | chibaken High School Baseball (chbf.or.jp) より


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