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【私の視点】正解は一つではない。治療法を選択するときに考えること。


医者として働いていると様々な治療や処置をします。

とくに形成外科としては、手術を行う方がメインの仕事です。

医学を勉強して、働いていくと経験も積んで
ある程度、この手術をしたら、これくらいの経過で、これぐらいの結果になるとかが想像つくようになります。

もちろん、合併症が起きたとしても、そこからのリカバリーの方法も経験していくと、
合併症が起きた後の対応も想定の範囲内で行動できるようになります。

私は上司から、治療を行う時、最低3つの治療方法を考え、
その中から患者さんにとってベストの選択肢をするようにと教えられてきました。
そして、出来るだけ侵襲の少ないものから行うようにと、教わってきました。

もし、一つの方法がうまくいかなかったとき、
もしくは時間が経ってから病気が再発してしまった場合
次の手が選択できるようにです。

自費診療においてもこの考え方は重要と考えます。
数多く手術や治療をしていると、一定の割合で合併症が起きてしまうのは事実です。

たとえば出血がしてしまい血が溜まって腫れる(血腫)という合併症は、ある程度の医師としてのトレーニングを積んでいれば、
圧迫して止血する、再手術で傷を開けて出血している部分を止血するなど早期に対応することが可能です。
経験のない医師の、"様子をみましょう"の判断ほど怖いものはありません。

誰もがトレーニング期間を通じて、経験を積んでいきます。
わたしも専門医をとりましたが、まだまだベテランの先生に比べて経験は足りません。
自分の判断を過信しすぎず、最悪の場合も想定して、謙虚に治療したいものです。

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