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他人事のままでは、使命は形骸化する。

使命を実現するための3つの課題。


これまで、当院の3つの使命とそれに基づく3つの課題についてお話をいたしました。

使命①:『患者さんを健康にし、その人の人生を豊かにする。』

 → 課題①:『その医療は、本当に患者さんを健康にするか?』


使命②:『患者さんの受診体験を、最高のものにする。』 

→ 課題②:『そのサービスは、本当に患者さんを笑顔にするか?』


使命③:『関わる人全てが笑顔になれる場所を創る。』 

→ 課題③:『自分たちは笑顔で働けているか?』

ここでいう課題とは、使命を日々の活動の中でことあるごとに振り返る事ができる形にしたものです。

しかし、なぜ使命を課題の形に落とし込む必要なのでしょうか?

使命だけではダメなのでしょうか?

多くの医療機関で使命や理念が形骸化するのはなぜか?


医療機関のほとんどは使命や理念を掲げておりますが、それを日々の課題・タスクに落とし込んでいるところはほとんどありません。

私はこれまで10個の病院で勤務する機会がありました。

そして、その医療機関全てが使命や理念を掲げておりました。

しかし、全ての病院でこの使命や理念が形骸化しておりました。なぜこの様なことが起こるのでしょうか。

それは、『当事者意識の欠如』にあります。つまり、他人事なのです。

使命・理念が形骸化している病院を見て感じたことは、病院の経営者や役職者にとって使命や理念は『当事者意識を持って取り組むこと』がですが、現場で働いている職員にとってこれらは『他人ごと』でした。むしろ、使命・理念は『うるさい上司が言っている厄介なこと』と捉えていることが多かったです。この様なことが起こる原因は、使命や理念を日々の課題に落とし込めておらず、当事者意識を持つことができていないということが挙げられます。

職員全員が当事者意識を持つための取り組み。


そこで当院では、使命を課題まで落とし込み、かつ、この課題に対する取り組みを人事評価にまで落とし込む、ことあるごとにこの課題を目にする様にしております。

また、私自身もこの課題を振り返りつつ、まずは自らこの課題を実践するように心がけています。

こうすることによって、使命について直接的に働きかけることはなくても、日々の業務の中で考えるべき課題を解決していくと、自動的に使命の達成につながっているようにすることで、結果的に使命が達成できている仕組みを用意する事ができます。

これにより、結果的に使命に対して当事者意識を持って取り込む職員が増え、徐々に組織の文化や雰囲気として形作られ、この文化や雰囲気に対して協力してくれる人材が集まり、組織全体で使命を達成すべく取り組む土壌ができるものと考えております。

幸にして、実際にこのような文化が当院に生まれてきていることが、本当に嬉しく思っています。

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