見出し画像

ざっくりとカロリー収支のお話

ダイエットをするのに避けて通れないのはカロリー収支の計算です。

繰り返しますが、

消費カロリー < 摂取カロリー ⇒ 太る
消費カロリー = 摂取カロリー ⇒ 維持
消費カロリー > 摂取カロリー ⇒ 痩せる

これが太るかやせるかを決めるすべてです。

摂取カロリーは日々の食べ物の記録から計算できます。(そのために食べ物の記録を取っていただきました)
では、1日の総消費カロリーはどうやって計算するのか?
まず、消費カロリーは

1. 基礎代謝
2. 食事誘発性熱産生(DIT:Diet Induced Thermogenesis)
3. 生活活動代謝

の3つから構成されます。

基礎代謝とは体の生命活動を維持するために必要なカロリーです。
呼吸したり、心臓を動かしたり、体温を維持したりなど、生きるために消費されるカロリーで、性別・年齢・体格を理論式に当てはめて計算します。

基礎代謝の計算

一般的によく使用されているのはハリス・ベネディクト方程式

ハリス・ベネディクト方程式
男性: 13.397 × 体重kg + 4.799 x 身長cm - 5.677 × 年齢 + 88.362
女性: 9.247 × 体重kg + 3.098 x 身長cm - 4.33 × 年齢 + 447.593

とやや複雑な式です。

ネットで「基礎代謝 計算」と検索すれば簡単に計算してくれるサイトが沢山あるので、利用するといいと思います。
基礎代謝の計算式は研究機関や目的によって何種類かあるが、それらも気になる方は何種類かの式で計算をして平均値を出してもいいでしょう。経験上、さほど大きな差は出ないと思います。

総消費カロリーの計算

基礎代謝の計算ができたら、それに活動係数をかけて1日の総消費カロリーを求めます。

活動レベル係数の目安

× 1.2:在宅ワーク、日常的にほとんど運動をしない
× 1.5:会社勤務(内勤)、買い物家事全般、週1〜2回軽度の運動
× 1.7:会社勤務(営業・外回り)、週3〜4回中等度の運動
× 2.0:肉体労働、週5回以上強度の運動

ここで大事なのは、計算で得られた値はあくまでも理論値(つまり目安)であって、真の総消費カロリーではないということです。
同じ性別・体重・活動レベルの人であれば、計算では同じ総消費カロリーとなるはずです。しかし、当たり前のことで、人は他人と全く同じ活動をすることはあり得ない。また、筋肉量や代謝機能にも違いがあるし、遺伝的に消化吸収機能や酵素活性など生まれつきの違いもある。
真の総消費カロリーは計算だけで求められるものではありません。

ならばどうすればいいか?
とりあえず、この計算で得られた総消費カロリーを1日の摂取カロリーに仮設定してみましょう。一般的には今までの摂取カロリーより少ないはずです。(ダイエットをしたいぐらいですから・・・)

メンテナンスカロリーを決める

ここで設定された摂取カロリーで1〜2週間の体重推移を見てみましょう。
体重が増加するならまだオーバーカロリーなので、脂質か炭水化物から 100 kcal ほどカロリーを減らし、繰り返しながら体重が安定するカロリー量を探ってください。
体重が維持状態でれば、それが自分のメンテナンスカロリー(カロリー収支が±0の状態)です。
もし体重が減少するならすでにアンダーカロリーなので、そのまま体重が安定するまでカロリーを維持し、そのカロリーが体重の減少が止まった時点のメンテナンスカロリーとなります。
万が一体重の減少が早過ぎた場合(月換算 -5% 以上の体重減少)はタンパク質を 100 kcal ほど増やしてみてください。早すぎる減量は大幅な筋肉量の減少や代謝の低下を招き、いずれはリバウントを引き起こすので放置はお勧めしません。
目標PFCバランス(カロリー配分)は P:F:C = 2〜3:2:6〜5(タンパク質(P)4 kcal/g・脂質(F)9 kcal/g・炭水化物(C)4 kcal/g)になるように調整するといいと思います。

もし今までの摂取カロリーの方が計算したカロリーよりも低いのなら、カロリーを抑え過ぎてやせられなくなっている可能性があります。その場合は別のアプローチが必要です。
P:F:C = 2.5:2:5.5 程度(タンパク質多め)を目標にPFCバランスを見直し、計算した摂取カロリーで食事を続けてみましょう。可能ならば筋トレも平行して始めましょう。いったん体重は増えるかもしれないが、のちに効率よく健康的にやせるために筋肉量と代謝を上げるための作業と考え、めげずに頑張りましょう。どこかで体重が安定するポイントがやってきます。そこがスタートラインです。

メンテナンスカロリーというスタートラインに立てたら、PFCバランスに注意しつつ 100〜200 kcal ずつカロリーを落としながら体重の変化を楽しみに待ちましょう。

ダイエットのスタートです!!

名称未設定のデザイン

ここで注意点!

1. 水を普段より少なくとも1L 以上意識的に飲みましょう。
2. 便秘予防のため、食物繊維を積極的に摂りましょう。
3. 大幅なカロリーカットは禁物です。
4. 日々の体重変化に一喜一憂せず、自分の選んだ道に自信を持ちましょう。
5. 体重の増減は1週間〜10日程度のスパンで判断しましょう。

そして一番大事なのは、「継続する」ことです。頑張ってください。

次は『がっつりとカロリー収支のお話』をしていきます。
もう少し突っ込んだ内容をお話しできればと思います。
ご興味のある方は続きもお読みください。

では、次回もお楽しみに。
“ 一時の減量より一生の健康 “

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?