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歩かないのはもったいない

寒い季節なので外に出るのが少し億劫になっている方もいるかもしれません。
「運動は健康にいい」ってなんとなく分かっているけど。。。という方
ぜひ読んでみてください。

2021年10月に「Medicine & Science in Sports & Exercise」に掲載された研究では、運動を普段していない人たちが体を動かすようになれば、毎年何万ものがん患者を回避できるかもしれないと示唆されています。

この研究では、2013年から2016年の3年間に米国の成人50万人以上から彼らの身体活動に関する情報ととがん症例を集め評価しました。

その結果、年間がん症例の約3%(約46,000人)が運動不足に起因するのではないかと推定しました。<アメリカの症例数を基にしています。

ここで言う運動不足ですが、1週間の運動時間が300分未満であると定義されてています。


胃、子宮、結腸、食道、乳房、膀胱のがんの割合はすべて、より身体的に活発な人、特に早歩きなどの中強度の運動を週に300分以上行っている人の間で低くなっていました。

ここで、注意点です!

これは観察研究であり、身体活動を増やせばがんのリスクが低下するということを証明するものではありません。

この研究で集められた身体活動のデータは自己申告ですし、性別や年齢などの基本的な情報や病気や薬の有無など様々な要因をきっちりしっかり同じようになるようにグループに分けして効果を比較検証するという”the 臨床試験”ではありません。

1週間に300分以上運動をしている人たちは、食事内容や睡眠にも気を使っている健康志向な方が多いかもしれないので、このような結果が出たのかもしれませんし、はたまた、食べるものは全く気にしないし、お酒も飲むという人もこの50万人たくさん含まれているかもしれません。今回観察された運動をする人たちの間ではがんが低かったというのは、当然ながら運動以外の様々ななことが要因として関連しているので、この観察研究から身体活動を増やせばがんのリスクが低下するということを証明することはできません。

ですが、

たとえ観察研究であっても50万人以上という大規模なスケールなので、
運動不足の方が外に出て動いてみるか!と思うには
十分価値のあるデータといえるのではないでしょうか。

ただ、運動をすることがが生活の一部になっていない人たちにとって、
この300分/週という数字。。かなりハードルが高いのではと思います。

でも、少し息が上がるような早歩きをするだけでもイイんです。
(できれば1日少なくとも40分くらい!)

外に出るまでは少し億劫でも、一度外に出て歩き始めたら10分20分なんて
案外すぐ過ぎていきます!

運動習慣がある方にとっては、それぞれの理由や目的があると思います。
運動によって頭がスッキリするとかウエスト周りが少し細くなったなど自分で気づく変化が好きで、楽しくて続けている方も多いと思います。

それでも、運動が健康にいいのは当たり前というように、少しふわっとしていた「運動は健康にいい」が50万人以上もの人のデータからも「運動は健康にいい」と相関関係が示唆されたことに、私はどこか安心感を感じました。

ジムはサウナを使うための幽霊ジム会員だった私ですが、早歩きは好きで
今でも続けられています。時々めんどくさくなっちゃう時はあるんですが。。。そんな時に外に出るぞ!というモチベーションを上げる種が1つ増えました :)

皆様が健康に一歩でも近づけますように!
Moet



参考文献

Minihan AK, Patel AV, Flanders WD, Sauer AG, Jemal A, Islami F. Proportion of Cancer Cases Attributable to Physical Inactivity by US State, 2013-2016. Med Sci Sports Exerc. 2021 Oct 4. doi: 10.1249/MSS.0000000000002801. Epub ahead of print. PMID: 34628449.

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