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免疫グロブリンIgAのヒミツ-ボディメンテのエビデンスをご紹介-

こんにちは😊
消化器専門医 Dr.Sです。
本日は、乳酸菌と免疫力のお話✏️

大塚製薬のボディメンテに含まれる、
乳酸菌B240と免疫グロブリンの関係について
ご紹介致します❣️

免疫グロブリンって?

免疫グロブリンとは、
細菌やウイルスなどの異物が体内に入った際にそれを捕捉するタンパク質のこと。
別名、抗体とも言います。
コロナウイルスの予防目的に各社がこぞって開発しているワクチンも、この免疫グロブリンです。

簡単に言うと『異物を認識して除去するシステム』で、身体中に存在します。

免疫グロブリンには、以下の五種類があります。
IgG:最も多く、抗原の認識作用を担う
IgM:最も初期に誘導される
IgA:主に粘膜系に発現
IgD
IgE

本日はこのうち、IgAについて取り上げてみたいと思います。

IgAは粘膜免疫の砦

IgA唾液や鼻汁、腸粘膜などに分泌され、外敵の侵入を防ぐ役割を有します。
腸粘膜の広さはテニスコート1〜1.5面分と言われており、
その粘膜の免疫を主に司るのがIgAです。

また、母乳、特に初乳にはIgAが多く含まれており、胎児の初期の腸管免疫を担っています。

IgAが低いと感染に弱くなる

では、IgAが低いとどうなるのでしょうか?

上記は唾液のIgA分泌量との相関を見たデータですが、
上気道感染症に罹りやすくなったり

疲労度が増すという報告があります。
(引用: 大塚製薬Hpより)

それでは、ボディメンテに含まれる乳酸菌B240の効果は如何なるものでしょうか?
既報はいくつかありますが、
ここではヒトに対する報告を取り上げてみましょう。

明日から使える健康へのエッセンスが、
詰め込まれています❣️

乳酸菌B240の驚くべき効果

ひとつ目は、乳酸菌B240と唾液中のIgA分泌に関する報告です。
80人の高齢者を対象とし、B240投与群とプラセボ(偽薬)群に分けて1日1回、12週間投与を行なったところ、
試験開始から4週間かけて唾液中のIgAが徐々に増加し、投与前に比べて20%増加した状態で12週間維持されました。

(Oral intake of Lactobacillus pentosus strain b240 accelerates salivary immunoglobulin A secretion in the elderly: A randomized, placebo-controlled, double-blind trial. Kotani Y et al. Immun Ageing. 2010)

ふたつ目は、乳酸菌B240と風邪の発症についての報告です。
300人の高齢者にプラセボ、低容量B240、高容量B240入りのタブレットを投与し、1日1回、20週間継続したところ、
風邪を引く確率(累積発症率)が有意に漸減し(47.3% vs 34.8% vs 29.0%)
自分は健康かどうかを自覚的に点数化してもらったところ、B240投与群において投与量に応じて有意に得点が増加しました。

(Immunoprotective effects of oral intake of heat-killed Lactobacillus pentosus strain b240 in elderly adults: a randomised, double-blind, placebo-controlled trial. Shinkai S et al. British Journal of Nutrition 2012)

プロバイオティクスは継続が大切

ご覧頂きましたように、
乳酸菌B240の免疫効果には明らかなエビデンスがあります。
いずれもRCT(ランダム化比較試験)と呼ばれる研究
で、エビデンスレベルは一定の高さを有します。
ただし、その恩恵を受けるためには、継続した服用が必要です。

きちんとしたエビデンス(確証)がある商品を選び、理解した上できちんと継続する
これが健康への一番の近道であることは、言うに及びません。

本日は以上です。
最後までご一読頂き、ありがとうございました😊

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