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遠隔講義で学生の反応をリアルタイムに把握する

新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため,大学でも対面講義ができなくなり,遠隔講義(オンライン講義)が主となった.そうすると,ハーバード大学とMITが立ち上げ,京都大学も参画している"edX"もそうだが,有名大学の人気講義をオンラインで受講できる今,洗練されていない教員の講義を視聴させられることに不満を感じる学生がいても不思議ではない.

今,講義間格差,教員間格差は凄まじく大きくなっている.対面講義をしていた頃には,それほど格差を感じる機会もなかったかもしれないが,遠隔講義(オンライン講義)に移行した現在,人気YouTuber並みに発信スキルのある教員と何もできない教員の格差は広がっている.まあ,仕方ないと思う.

人気YouTuber並みの発信スキルを期待するなら,大学はそのスキルを持つ教員の給料を引き上げたらいいだろう.

遠隔講義(オンライン講義)に関連して,学生の反応が把握できないという教員の意見を目にする機会がある.昔ながらの対面講義をそのままオンライン化しているのだろう.工夫がなさすぎる.

先日書いた「講義「自然現象と数学」への学生コメント」を見てもらえれば,遠隔講義(オンライン講義)であっても,学生は楽しみながら講義に参加できることは明らかだ.

私が担当する新入生向けの数学の講義「自然現象と数学」で,学生に使ってもらっているのは,以前「プレゼンをニコニコ動画みたいにする」という記事に書いた"Comment Screen"というツールだ.

極めて簡単に使えて,遠隔講義中にリアルタイムに学生のコメントを把握することができる.これに限らず,いまどき,様々なツールが提供されているのだから,それらを使えばいい.ツールを使えない教員は使えないし,ツールを使わない教員も使えない.実に単純なことだ.

ちなみに,"Comment Screen"で学生が書き込んだコメントは記録が残るので,後から教員が読み返すこともできる.私は,講義中にリアルタイムに対応できたコメントや質問も含めて,遠隔講義終了後に,"Comment Screen"に学生が書き込んだコメントを読み返し,Q&Aを作成して,講義サイトにアップしている.

© 2020 Manabu KANO.

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